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【メインストーリー第56話】追跡者

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メタルサーガ~荒野の方舟~

メインストーリー 第五章「罪と贖罪」

 

———————————————————-

 

意識を失ったエリシアは夢を見ていた。

 

 

エリシア

(ここはまた夢…?)

 

夢の中に断片的な光景が浮かんでくる。

この光景は先日アラドに捕まった時の様子だった。

 

 

アラド

「まぁ、こいつは我々にとっても

重要な存在だからな。殺したりはせんよ。

まぁ、もう死んでいるようなものだが…。」

 

 

エリシア

「…私が…死んでいる…?」

 

 

エリシア

(…ほら…!私…生きてるよ…!?)

 

 

目の前が真暗になり、場面は変わった。

 

そこは以前夢の中で見た医務室のような部屋。

前に夢で見た光景と同じだった。

 

 

エリシア

(ここは…。前に…夢で見た光景…?)

 

父親?

「おい!!エリシア!!死ぬな!!

エリシアー!!」

 

 

エリシア

(…私が…死ぬ…?)

 

 

母親?

「エリシア…うう…エリシア…なぜこんなことに…。」

 

 

エリシア

(…私…死んじゃうの…?)

 

 

父親?

「何か…まだ何か…方法があるはずだ…。」

 

 

母親?

「あなた…変な考えはやめて…。エリシアはもうっ…!」

 

 

エリシア

(…私は…もう…手遅れなの…?)

 

 

目の前が真暗になり、場面は変わった。

 

そこは研究室のような部屋で

これも前に夢で見た光景と同じだった。

 

父親?

「エリシア…。待ってろよ…。

お前をこの機械で…。」

 

 

父親と思われるその手には

マイクロチップのような小型の機械があった。

 

 

エリシア

(…その機械をどうするの…?)

 

 

父親?

「こうでもしないと、エリシアはこのままなんだぞ!!」

 

 

ふと視線を下に向けると

自分と同じ姿の少女が実験台のようなところに

寝かされていた。どうやら自分は今浮いているらしい。

 

 

エリシア

(私がいる…けど体温が感じられない…。

やっぱり…死んでいるの…?)

 

 

母親?

「エリシア…待ってて…。私も…あなたの元に…。」

 

 

母親と思われる声のする方に視線をうつすと、

女性が椅子の上に立っている。

 

 

よく見えないが、首にはロープのようなものが

巻かれているようだった。

 

 

エリシア

(お父さんから聞いた話だけど…確かお母さんは

私が小さい時に死んじゃって…。…まさか…。)

 

 

母親?

「エリ…シア…、ごめん…ね…。」

ガタンッ…

 

エリシア

(お母さん…、私のせいで…?)

 

 

エリシア

「…い…や…

 

いや…いや…いやいやいや!!

イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 

エリシアは叫び、

夢の中で再び意識を失った。

 

———————————————————-

 

○グラウンド・ゼロ中心部

 

フェロー

「ふぅ~…。久しぶりの外の空気は…

…ウッ!!毒が…!!」

 

 

紅葉

「フェローさん…。

ドクフセーグ付けてるじゃないですか…。」

 

 

フェロー

「…あ!そっか!」

 

ロウ

「おーう。出てきたかァ。」

 

 

フェロー

「…ロウってドクフセーグ付けて

無いけど大丈夫…?」

 

 

ロウ

「ん?全然問題ねェぞ。

それより、もういいのかァ~?」

 

 

フェロー

「呼吸器官どうなってんの…。」

 

 

白百合

「はい、だいたいの仕組みは理解出来ましたので。」

 

 

ロウ

「よし、それじャァ

ランドシップに戻るかァ。」

 

 

フェロー

「エリシアちゃん達の様子はどう?」

 

 

ロウ

「ぐっすり寝てらァ。

まぁ、気を失ってるという表現が正しいのかもなァ。

ハッハッハッ!」

 

 

紅葉

「お気楽ですわね…。」

 

 

…数分後。

 

フェロー達はパンドラを後にし、

ランドシップに向かっていた。

 

 

ロウ

「鍵かァ…。

もっとハイテクかと思ったら

案外アナログなんだなァ。」

 

 

フェロー

「いやいや、光ったり台がせりあがったり

文字が浮かびあがったりアトラクションみたいだったよ!!」

 

 

紅葉

「いや、そこじゃないですわ…。」

 

 

白百合

「しかし…7本も鍵を集めないとなると

かなり大変ですね…。

まだ1本しか見つかっていませんし…。」

 

 

フェロー

「そうだね~…。

ランドシップに戻ったらドクターと

エンジニアで解析をお願いしてみよう。

何かわかるかもしれないし。」

 

 

紅葉

「マスターさんやフォックスさんが

何かご存じだといいんですけど…。」

 

 

ロウ

「…ん?なんだァあれ?」

 

ロウが後方を向きながら指差した先には…

黒い無数の点が空を飛んでこちらに向かっているようだった。

 

 

フェロー

「ひぇ!?む、虫!?」

 

 

白百合

「紅葉あれが何か見えますか?」

 

 

紅葉

「任せてください、お姐様。

 

 

フェロー

「え?紅葉ちゃんあんなに遠くの物が見えるの?」

 

 

白百合

「紅葉は視力がとても良いんですよ。

遥か遠くにいる敵も目視で確認出来るんです。」

 

 

紅葉

「これは、ミュートの力ですわ。

ミュートは遠くの獲物を認識できるよう

タカの遺伝子を配合し、通常の人間の10倍は

目が良いんですわ。

 

…ん?あの目は…。

ノアの目を持つ飛行物体の大群ですわ!」

 

フェロー

「ノアの目…!?

もしかして…私達を追ってきたの?!」

 

 

白百合

「ノアの目をした飛行物体…。

…!!エルピス作戦で見たことがあります!!

 

パンドラの中から突然現れて、兵士達を襲っていました!!」

 

 

ロウ

「なるほどォ。もしかしたら、

パンドラの追撃システムかもしれねぇなァ。」

 

 

紅葉

「パンドラの秘密を知ってしまった私達を

消そうとしているのかもしれませんわね…。」

 

 

フェロー

「データベースにないか調べてみる!

 

えーっと…、あった!!

 

『チェイサー』

別名『追撃者』ノア=アイを持つ小型の飛行型機動兵器で、

群れで行動し、主に索敵、監視、抹殺の為に作られた殺人兵器みたい。

危険度は★3だよ!」

 

 

白百合

「追撃者…。

やはり、私達を追って…。」

 

 

紅葉

「来ますッ!!」

 

チェイサー

「ギギギ…。」

 

 

無数のチェイサーがフェローの乗る戦車を目掛け

襲い掛かって来た。

 

カンカンカンッ!!

ガンッガンッガンッ!!

 

 

フェロー

「うわわわっ!!なんでこっちに!!

しかもコイツら力が強いよ!車体の耐久度がもたないよ!!」

 

 

ロウ

「クソォ!ちょこまか鬱陶しいな!!」

 

 

ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!

 

無数の主砲から繰り出された砲撃が

空飛ぶチェイサーに集中砲火を浴びせるが

素早い為、なかなか命中しない。

 

 

ロウ

「ったく、しゃらくせェ!!ザコのクセによォ!!」

 

 

ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!

バラララララッ!!!

 

無数の主砲と副砲からデタラメに繰り出された砲撃が

チェイサーに命中し数が半分程に減ったようだ。

 

 

ロウ

「くそォ…かったるい…。

まだいやがるのかよ…。」

 

 

紅葉

「お姐様!いきます!はぁぁぁぁ!!」

 

 

白百合

「…はあっ!!」

 

 

紅葉と白百合は

空中に飛び、チェイサーに向けて

薙刀と刀で連続攻撃を繰り出した。

チェイサーが壊れバラバラと地上に落ちて行く。

 

 

紅葉

「はぁはぁ…。さすがに数が多いですわ…。」

 

 

白百合

「そうですね…。

これではキリがありません…。」

 

 

フェロー

「ん~…。

よし!私が囮になるから集まったところを

キミのS-Eで撃ち落として!!」

 

 

フェローはそう言い放つと、返す言葉もないまま

外に飛び出していった。

 

 

白百合

「…フェローさん!危険です!

さがっていて下さい!」

 

 

フェロー

「大丈夫!大丈夫!

おーい!こっちだよ~!!」

 

 

チェイサー

「ギギギ…。」

 

 

フェロー

「ほらほら!こっちこっちー!」

 

フェローは橙色の鍵をチェイサーの方に

見せびらかし挑発をした。

 

 

チェイサー

「…ギギ!カギ…。パンドラ…!」

 

 

チェイサー達はロウ達にも目もくれず、

フェロー目掛けて飛んでいった。

 

 

フェロー

「お!やっぱり反応した!

って…うわわわわ!!さすがに多いよ~!!

キミ…準備して…!!」

 

 

ロウ

「フェロー!!危ねぇゾ!!しゃがめ!!」

 

 

バラバラになったチェイサー達は

ひとつの黒い球体になりフェローに襲い掛ろうとしている。

 

 

フェロー

「キミ!…、今だよ!!」

 

バシュンッ!!と放ったミサイルは

チェイサーの”黒い球体”を目掛けて飛んでいき、

着弾と共に大爆発を起こした!

 

 

フェロー

「やった!!全部倒したよ!!」

 

 

ロウ

「お~う。やるじャねェか!」

 

 

白百合

「ふぅ…。さすがに疲れましたね…。」

 

 

紅葉

「…疲労と損害が大きいですわね。

早くランドシップに戻りましょう。」

 

 

フェロー

「そうだね~。ふぅ、疲れた…。

ん…?誰かに見られているような…。

 

…まぁ、いいか!」

 

 

 

 

その場を去るフェロー達を

物陰から監視する目があった…。

 

チェイサー?

「ギギ…。」

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第55話】災厄の予兆

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○パンドラ内部

 

エリシアでは『パンドラの扉』は開かなかった。
フェロー達はもう少しこの部屋を

調べてからランドシップに戻ることにした。

 

フェロー

「あれ…?ここ、電波が繋がってるね。」

 

 

紅葉

「地下だから電波障害の影響は無いのでしょうか?

ひとまずこの状況をランドシップに報告をしませんか?」

 

 

フェロー

「そうだね。ランドシップの状況も気になるし。」

 

 

フェローはランドシップに無線で連絡をすることにした。

 

オフィサー

「こちらは大丈夫だ。

しかし、エリシア君が無事でよかった。」

 

 

フェロー

「うん、大丈夫だよ。

じゃ、少し調べたら戻るね。」

 

 

オフィサー

「わかった。それでは通信を終了するぞ。」

 

…ガッ

 

 

フェロー

「ふぅ。報告終わり~。

向こうも大丈夫そうだね。」

 

 

白百合

「それは良かったです。

…しかしなぜ、エリシアさんの力で

『パンドラの扉』が開かなかったんでしょうか…。」

 

 

フェロー

「わからない…。”救世主(メシア)”の証を持つ者が

『パンドラ』を開く力を持っているとアラドは言ってたけど、、

なぜ”救世主(メシア)”の証を持つ者がそんな力を持ってるんだろう…。」

 

 

紅葉

「分からない事だらけですわね…。」

 

白百合

「しかし、この部屋気味が悪いですね。

部屋の至る所に目が描かれていて、

何だか誰かに見られてるみたいです…。」

 

 

フェロー

「この目…。

エリシアちゃんの左手の紋章にある目に似ている…。」

 

白百合

「ノア…と同じ目をしている…。」

 

 

フェロー

「え…?」

 

 

白百合

「この目、ノアと同じ目をしています…。」

 

フェロー

「もしかして”救世主(メシア)”の証は…

ノアの証ってこと!?

 

じゃあ…エリシアちゃんが

夢で聞こえた声の主は…やっぱりノア…。

 

もし、違っていたとしても、

エリシアちゃんは何か”ノア”に関係あるのは間違いない。」

 

 

紅葉

「深い事情を知らないので、あまり理解はしていないのですが、

もしそれが本当ならこの『パンドラ』と

エリシアさんはやはり何か接点がありそうですわね。」

 

 

フェロー

「肝心のエリシアちゃんは

気を失ってるけどね…。

 

まぁ、目が覚めたら

また色々調査しないとね。」

 

白百合

「しかし、この大きな扉…。

この中にエルピス作戦で我々が目指していた

“第二のノア”があるのですよね。」

 

 

紅葉

「聞いた話では、それはノアの脅威を無効化出来る”希望”にもなり、

悪用されると大破壊が起きる。ですわよね。」

 

 

フェロー

「確か『パンドラの箱』の話では、

箱を開けた時、数多くの災厄が出てきた。

 

最後に希望が出て来たので人間は絶望しないで

生きる事が出来るとされている…。

 

でもその”希望”は悪いことの予期とも

解釈されているって話だよね…。」

 

 

白百合

「第二の大破壊…。

もしかすると災厄の予兆を示しているのかもしれませんね。」

 

 

フェロー

「エルピス作戦は希望ではなく、

第二の大破壊を起こす為に軍が仕掛けたものだった…?」

 

 

紅葉

「まさか…、そんな事…。

あり得ませんわ…。」

 

 

フェロー

「う~ん…。

まぁひとまず、アラドも逃げたし、

扉も開かないし、人類の危機的状況は一旦回避されたって事だね!

うんうん。」

 

 

紅葉

「…真剣な話をしていたのに、

本当にお気楽ですわね…。」

 

 

白百合

「でも、考えていても答えは出ませんわ。

とりあえずこの扉を開けないことには

わたくし達の目的のものは手に入らないですし、

安心出来ないですね。」

 

 

フェロー

「そうだね。何か開ける手掛かりが無いか探そう。」

 

 

紅葉

「この台座はなんでしょうか?」

 

部屋の中央に

部屋に描かれている目と

同じマークが描かれた台座があった。

 

 

白百合

「何か挿すような穴が開いていますね。

鍵穴でしょうか…?」

 

 

そこには7本の筒状のものを差すような穴が

開いてるが何も入っていない。

 

 

フェロー

「ほんとだ…。あ、この穴全部違う色が付いてるね。

えーっと…、紫色、青色、灰色、緑色、橙色、赤色、水色…。

全部で7色だね。」

 

 

紅葉

「もしかすると…この7つの穴に鍵か何かを挿して、

エリシアさんの力を使うとこの扉が開くような

仕組みになってるのではないでしょうか…。」

 

 

白百合

「でも鍵なんてどこにあるんでしょうか…。

しかも7つも…。」

 

 

フェロー

「ん?よく見るとこの形、

どこかで見たような…。」

 

 

フェローは突然ポケットをゴソゴソし始めた。

 

 

紅葉

「どうしたんですの?」

 

 

フェロー

「…あ!あったあった。

もしかして、これかな?」

 

 

フェローがポケットから取りだした物は

頭の部分に目のレリーフが入った橙色の筒状の鍵のようなものだった。

 

 

白百合

「橙色…、筒状の鍵…。すごい!

それはどこで手に入れたのですか?!」

 

 

フェロー

「うん?あ~、これ?

貨物倉で設計図を見つけたでしょ?

その時設計図の近くで見つけたんだよ~。

なんか格好良かったから持ってた。」

 

紅葉

「格好良かったからって…。

まぁ、でもすごい偶然ですわね。」

 

 

フェロー

「試しに挿してみよう!

えーっと…橙色の穴は…ここかな?

えいっ。」

 

フェローが橙色の鍵を挿すと、

筒状の鍵に橙色の光が点灯し

台座が音と共に、わずかにせり上がり

『Agonize』という文字が浮かび上がった。

 

 

フェロー

「おぉ~、すごい。

なんかアトラクションみたい!」

 

 

紅葉

「この後、巨大な宇宙船に乗って旅に出る…。

みたいな、そういうの期待しないで下さる?」

 

 

フェロー

「ちぇ~…。」

 

 

白百合

「Agonize…、苦しむ…『苦悩』という

意味でしょうか…?」

 

フェロー

「本で読んだ事あるけど、『パンドラの箱』を開けた時に

災厄と一緒に負の感情が飛び出したとも言われているみたい。

 

もしこれが『苦悩』を意味するなら…、

この7つの鍵穴は7つの負の感情を示しているんじゃないかな…。」

 

 

紅葉

「でも…、なぜこの鍵が貨物倉にあったのでしょうか…。」

 

 

フェロー

「あくまで私の予想なんだけど、この施設ってさ

ノアのバックアップ施設のひとつだよね。」

 

 

紅葉

「そうですわね。」

 

 

フェロー

「という事は、この施設はノアと同じで

元々ヴラド・コーポレーションか

神話コーポレーションが作った施設って事になるよね。」

 

 

白百合

「そうですね。もしかすると

旧統合軍も絡んでいたという可能性もあると思いますが…。」

 

 

フェロー

「だとするとさ『ノアの開発者』もしくは

各社の関係者がもしかすると持ってるんじゃないかな?」

 

 

紅葉

「なるほど…。

あとはお姐様の言うように旧統合軍関連なら

マスターさんやフォックスさんが何かご存じかもしれませんわね。」

 

 

フェロー

「そうだね。

それにエリシアちゃんのお父さんはノアの開発者の1人だしね。

 

この鍵も設計図の近くで見つかったって事は

恐らくエリシアちゃんのお父さんが持っていたんだと思うし…。

ランドシップで見つかったのも説明がつくよね。」

 

 

紅葉

「でもノアの開発者ってもういないのでは…。

大破壊が起きたのは、確か今からもう80年近く前ですわよね…。」

 

 

フェロー

「ん~…。言われてみればそうだよねぇ…。」

 

 

白百合

「ひとまず、仕組みはわかりましたし

外で待ってるロウさんやエリシアさん達も心配です。」

 

 

フェロー

「そうだね。

ひとまず、鍵を抜いてっと…。」

 

フェローが橙色の鍵を抜くと、

橙色の光が消灯し台座が音と共に、

わずかに下がり、『Agonize』という文字が消えた。

 

 

フェロー

「おぉ、ちゃんと戻るんだね。

よし、一旦ランドシップに戻ろう!」

 

 

 

アラド

「… 面白くなってきたな…。」

 

 

第四章 『偽りの希望』 完

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第54話】開かない扉

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○グラウンド・ゼロ

フェロー達はシェルターC05を出て
途中で敵に遭遇するもなんとか撃破し、
一行は中心部に辿り着いた。

 

フェロー
「ふぅ~…、さすがに中心部は砂埃がひどくて
視界が悪いし、毒霧が濃くて苦しいし…。

電波障害のせいか、Cユニットも正常に動いてないね…。
今モンスターが襲って来たら…、本当に…やばい…。」

白百合
「はい…。本来中心部には、”毒竜”とも呼ばれている
『リンドブルム』という名前の巨大な竜型戦闘兵器がいたのですが、
エルピス作戦で討伐されました。

討伐には相当の戦闘力が必要ですので、
未だ存在していたら、本当に危険だったと思います…。」

 

紅葉
「しかし、風避けに出来るガレキも何も無いので、
戦車を盾にして進むのが精一杯ですわね…。」

 

フェロー
「あっ!あそこに廃戦車があるよ!
統合軍のものかな…?
一旦少し休まない?」

 

紅葉
「そうですわね。」

 

フェロー達は廃戦車を盾にして
一旦体制を整える事にした。

 

フェロー
「ふぅ~…。『ドクフセーグ』を
ずっと付けてるから息がしづらいね…。
酸素ボンベも持ってきた方が良かったね…。
あとゴーグル…。」

白百合
「そうですね。裸眼ではかなり視界が狭くて
横からモンスターに襲われる危険もありますしね…。」

 

紅葉
「いくらひらけた場所と言えど、
ここまで視界が悪いと、ビル群の中を歩いているのと
変わりないですわ…。

その時、砂埃の中から戦車の影と
大きな声が聞こえた。」

???
「… おー … …い」

 

フェロー
「ん?あそこに誰かいる!!」

 

紅葉
「…敵ッ!?」

 

ロウ
「お~い。生きてるかァ~?」

 

白百合
「ロウさん!」

 

戦車の影と大きな声の主は
ロウだった。ランドシップから
再度駆けつけてくれたようだ。

ロウ
「ん?なんでお前らそんなとこに
隠れてんだ?」

 

フェロー
「いや~…。砂埃がひどくて
前に進むのも辛いんだよね…。
だからこうやって風除けして休憩しながら
進んでるんだよ~…。」

 

ロウ
「なるほどなァ。
そう思って…、ホラよ。
ゴーグルと携帯酸素ボンベ持ってきてやったぞ。」

 

フェロー
「エスパーなの!?
助かったよ~。これで前に進めるね。」

 

ロウ
「ん、なんだ?まァ、いいや。
そういや、ランドシップが爆破された。

 

白百合
「爆破?一体、誰が!」

 

ロウ
「いや、わかんねェ。とりあえず皆無事だ。」
今エンジニアちゃんが修理してくれている。

 

フェロー
「ホッ…。
そういや、マスターは無事なの?」

 

ロウ
「マスターさんは、ドクターさんが治療してくれて、
ひとまずは安心だそうだ。
無茶すんなって怒られてたけどなァ。」

 

紅葉
「良かったですわ…。
では、ロウさんも合流出来たことですし、
先に進みましょうか。」

 

 

しばらく歩いていると
施設と思われるガレキの下に地下に通じる通路を発見した。

フェロー
「なんか通路みたいなのがあるね。
シェルターかな?」

 

白百合
「ここが『パンドラ』に繋がる通路ですね。」

 

フェロー
「あ、ここなんだ。
なんかラスボスがいそう!って感じじゃないね…。
普通の地下通路じゃん…。」

 

紅葉
「何を期待しているんですか…。
モンスターがいるかもしれないですわ。
警戒しながら進みますわよ。」

 

ロウ
「さすがに戦車で入るのは無理そうだなァ。
仕方ねェ。降りて進むか。」

 

○パンドラ内部

白百合
「ここに来るのは『エルピス作戦』以来ですね。」

 

紅葉
「そうですわね…。
当時の惨劇が蘇ってくるようですわ…。」

 

パンドラの内部は奇妙なほどに静寂だった。

 

ロウ
「奇妙なほど静かだなァ。」

 

白百合
「はい。以前、パンドラ内部には
モンスターが蔓延っていたのですが…。」

 

紅葉
「確かに妙ですわね。
『エルピス作戦』の際には
モンスターのせいで進行にも苦労していましたのに…。」

 

フェロー
「あ、よく見るとモンスターの残骸が落ちてるよ!」

 

フェローが指を刺した先の通路には
機械のモンスターと思われる残骸が大量に落ちていた。

破壊の状況と周りの形跡から見て
相当腕の立つ者が倒したようだ。

 

紅葉
「本当ですわ…。
誰がやったんでしょうか。
作戦の時の残骸では無さそうですわね…。」

 

白百合
「しかし、まだ残党が残っている可能性があります。
注意して進みましょう。」

しばらく通路を進むと少し大きな部屋に出た。

白百合達の話では、”あの惨劇”が起こった場所のようだ。

しかし、ここも『エルピス作戦』の傷跡が残っていない。
誰かの手によって片付けられたのだろうか?

 

フェロー
「何も残ってないね~…。」

 

ロウ
「んだなァ。
明らかに誰かが掃除したような感じだよな。
もしかして、自動で動くロボット掃除機みたいなのが
徘徊してるんじャねェか?」

 

フェロー
「いやいや、ないでしょ…。
スイーパーって言う自律移動式の屋内警備用ロボットは
確かにいるけど、名前が”掃除機”なだけだしね…。」

 

白百合
「もう少し進んでみましょう。」

 

通路を進むとどんどん暗くなっていき、
不穏な空気が立ち込めている。

 

紅葉
「何が出現してもおかしくない状況ですわね。
各自警戒して前に進みましょう。」

フェロー
「さすがに暗くて前が見えないから
少し危険かもしれないけど…
ランタンに火を付けるね。」

 

ロウ
「ん…?
少し先にまた部屋があるみたいだな。」

 

通路を進むと少し大きい部屋に出た。
部屋には何か大きなロボットのような残骸が転がっている。
しかも二体だ。

 

フェロー
「これって…シロちゃんが襲われた
人型機動兵器じゃ…。」

 

白百合
「確かに…そうですね。
でもカラーリングが少し違うような…。」

 

フェロー
「ちょっと待ってね…。
えーっと…こいつは『M.o.S.Ⅱ』
名前の通り前の人型機動兵器の強化版だね。
危険度は★6だね。」

 

紅葉
「★6って…『エリミネーター』と同じですわね。
しかも状況から推測すると、
二体同時に襲ってきたはずですのに…。」

 

ロウ
「相当腕の立つヤツが倒した…か、
複数の人間で倒したかのどちらかだなァ。
どちらにせよ、強いヤツには違いねェ。」

 

フェロー
「でも助かったね…。
もしこのロボットが倒されていなかったらって考えると…。
ここじゃ戦車も入れないしね。」

 

さらに通路を進むと、
他の部屋とは違う綺麗な大部屋に出る。
ここが一番奥の部屋のようだ。

目の前には、厳重そうで異質な大きな扉がある。

 

フェロー
「うわぁ~…。
なんかラスボス前の部屋って感じだね。」

紅葉
「ここは『エルピス作戦』でも
到達出来なかった部屋ですわ。

 

白百合
「フェローさん!!
人が倒れています!!」

 

フェロー
「人?!…あ!!
エリシアちゃん!!
それに…レッドフォックス!?」

 

倒れているエリシアと
レッドフォックスに駆け寄った。

 

エリシア
… …。

エリシアは気を失っているが、
フォックスは多少意識があるようだ。

 

フェロー
「レッドフォックス!!大丈夫!?」

 

レッドフォックス
「…うっさいな……
そんな大きい声を出すなよ…。
耳に響くだろ…。」

 

フェロー
「ご、ごめん!」

 

ロウ
「この姉ちゃんボロボロじゃねェか…。
大丈夫かァ、おい。」

 

紅葉
「私の治癒能力で回復してみます。

紅葉が回復を試みるも、フォックスの体は
サイバーウェアの為治療が不可能のようだ。」

 

紅葉
「ダメです…。私の力では…。」

 

レッドフォックス
「…大丈夫だよ。すまないね。」

 

フェロー
「ここで一体何があったの?」

 

レッドフォックス
「そうだね…。」

 

レッドフォックスはアラドのこと、扉のこと、
ここであったことを皆に話した。

 

白百合
「ホログラムのように消えた…?
実体じゃなかったってことですか…?」

レッドフォックス
「…いや、確かに斬った感触は
あったんだけどねぇ…。」

 

フェロー
「あのおっさん神出鬼没だし、
よくわからないよね…。

ところで、どうして
レッドフォックスがここにいるの?」

 

レッドフォックス
「…なぜここにいるの…?って?
……プッ、アッハッハッハ!
……面白いなぁ、キミは。

……ま、いっか。」

 

フェロー
「… えっ…?」

レッドフォックス
「そんなことよりもアタシは怒ってるんだ。
またこの子を危険な目にあわせて…。

今回は私が助けたから良かったけど、
今後こうなるとは限らないよ。」

 

フェロー
「ごめんなさい…。」

 

レッドフォックス
「常に傍に置いておけ、よ。」

 

レッドフォックスはそのまま気を失った。

 

ロウ
「気を失ったみたいだな。
さすがに限界だったか。」
よし、俺はコイツら担いで一旦外出てるわァ。

 

フェロー
「ロウ、ごめんね。
私達も少し調べたらそっちに行くよ。」

 

ロウ
「お~う。早くしろよォ。」

 

ロウはそう言い、二人を軽々担いで
外へと向かって行った。

 

紅葉
「すごいですわね…。」

 

白百合
「しかし、今の話では
『パンドラの扉』を開く鍵はエリシアさんでは
無かったという事ですよね。」

 

フェロー
「うん…。じゃぁ鍵は一体どこにあるんだろう…。」

 

To Be Continued…

 


【メインストーリー第53話】怖い物知らず

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○シェルターC05

戦闘が続き消耗が激しい為、
フェロー達は近くにあった
シェルターC05で一旦休憩をとることにした。

 

白百合
「ふぅ。ここなら少し休めそうですね。」

 

フェロー
「えーっと…、記録によると、
このシェルターは元々ダンジョンみたいだったけど、
エルピス作戦の際、キャンプにする為
モンスターは掃討されたみたい。ここなら安全だね。」

 

白百合
「おっしゃる通り、周辺に敵の気配はありませんね。」

 

フェロー
「でも、早く行かないとエリシアちゃんが心配だね…。
出来るだけ急ごう。」

 

白百合
「そうですね…。
紅葉、大丈夫ですか?」

紅葉
「大丈夫ですわ。
傷もこの通りですわ…。」

 

白百合がふと紅葉の腕に負った傷に
目をやると…

あれだけひどかった傷も
みるみるうちに塞がっていく。

 

白百合
「傷が…治癒している…。
しかもすごい速さで…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃんも改造人間だったの?!」

 

紅葉
「いえ、改造人間ではありませんわ。
お姐様にはずっと黙っていましたが…。

…私はミュートと呼ばれる亜人間のハーフなんです。」

 

白百合
… …!

フェロー
「ミュートって…
野生動物と遺伝子を配合して生みだされた種族だよね。
昔、その研究データを見たことあるよ!
その治癒能力の高さもミュートだからなの?」

 

紅葉
「その通りですわ。
ミュートは元々過酷な環境下で労働をさせる為に
作られた種族なので、どんな環境にも適応性が高く、
互いに生命を維持できるように作られていますの。

メディックの技術を持っていると言いましたが、
あれは嘘で、ミュートだからですわ。」

 

フェロー
「なるほど~…。
だから他の人を治癒する事も出来るんだね。

そういえば紅葉ちゃんは
どんな野生動物の遺伝子を持っているの?」

 

紅葉
「私はミツアナグマ…、
『ラーテル』ですね。」

 

フェロー
「ラーテルって図鑑で見たことがある!
確か…、可愛い見た目だけど、
『世界一怖い物知らずの動物』って呼ばれてるんだよね。

あ、だから大型賞金首が相手でも
勇猛果敢に立ち向かうのね…。」

 

白百合
「… …驚きました。」

 

紅葉
「お姐様、黙っていて申し訳ございません…。
正体を明かす事でお姐様に嫌われるかと思って…
なかなか言い出せませんでした…。」

 

白百合
「紅葉、いいのよ。
紅葉は紅葉ですから…。
何も変わらないですわ。」

 

紅葉
「お姐様…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃんは、シロちゃんは
小さい頃から姉妹のような関係で
育ったって言ってたよね?

その頃からミュートだったの?」

 

紅葉
「はい。ミュートには人体改造を受けて
なるケースもあるようですが…

私は旧統合軍の残党が運営していた
研究施設で人間の遺伝子とラーテルの遺伝子を
配合して生みだされた対モンスター用の人造人間です。」

 

白百合
「対モンスター用の人造人間って事は…
ノアの軍勢と戦う為に生み出されたって事ですか?」

紅葉
「そうです…。

私達は『アンチノア・チルドレン』と
呼ばれており、ノアの軍勢を倒す為だけに作られ、
訓練されていました。

色々な動物との配合実験は繰り返され、
中には自我を持たない物、"使い物にならない物"は
次々に破棄されていました。」

 

フェロー
「破棄って…殺されたって事だよね…。
… ひどい…。」

 

紅葉
「はい、その事もあり
研究施設が"非人道的な実験を繰り返している"と激しく批判され、
最終的に潰されてしまいました。

そこで身寄りの無い私を当時軍にいた
お姐様のお父様に引き取られました。」

 

白百合
「そうだったんですね…。
お父様からは戦争孤児だった紅葉を引き取った としか
聞かされていませんでしたわ。」

 

フェロー
「でも旧統合軍って事は…
少なくとも40~50年以上前だよね…。
紅葉ちゃんって実際はいくつなの…?」

 

紅葉
「人間の年齢では19歳ですわ。
ミュートは人間よりも見た目の年齢成長が遅いんですの。」

 

フェロー
「そ、そうなんだね~…。」

 

紅葉
「この研究施設の他にも旧統合軍の残党が
"非人道的な実験を繰り返している"施設は多数存在していました。

このグラウンド・ゼロ地方にかつて出現していた
サイバーソルジャーという兵士の成れの果てが居たのはご存じですか?」

 

フェロー
「えーっと…確か…、
CSガンナーやCSハンマーの事かな?
データベースには存在してるのは知ってるけど…。」

紅葉
「はい。その兵士達も元々はサイバーアップして
戦闘能力を強化した人間でした。

マスターさんのような
ビーストの兵士達と同じ感じですね。

しかし、研究所でさらにパワーアップさせる為、
身体に適合しないサイバーウェアや薬品類を
多数埋め込む実験を繰り返した結果、拒否反応で
心身に異常をきたし、自我を失い人々を襲うようになったそうです。」

 

白百合
「ノアの軍勢と対抗する為に
必死だったんですね…。」

 

フェロー
「旧統合軍は闇が深いね…。
そういえば二人はなんで軍に志願したの?」

 

白百合
「わたくしは、お父様が元々旧統合軍の軍人だったので
お父様に憧れ、軍に志願しました。」

 

紅葉
「私には家族がいません…。

ですから、お姐様を本当の家族のように
大切に思っています。
私が新統合軍に入ったのもお姐様と
ずっと一緒に居たかったからですわ。」

 

白百合
「紅葉…。」

 

フェロー
「本当に紅葉ちゃんはシロちゃんの事を
慕っているよね。羨ましいよ~…。」

 

白百合
「フェローさんは御姉妹は
いらっしゃらないんですか?」

フェロー
「一応姉がいるんだけど、私は小さい頃に親元を離れて
ずーっとトレーダー達と一緒に世界中を旅していたからね。

風の噂では、姉がハンターをやってるらしいんだけど、
今はどこで何をしているのか全くわからないね~。」

 

紅葉
「お姉様がいるんですわね。
どんな方だったんですか?」

 

フェロー
「ん~…、一言でいうと『ドジ』かな?」

 

白百合
「ふふ、フェローさんにそっくりなんですね。」

 

フェロー
「なっ!私はドジじゃないよ!!
ちょっと…おっちょこちょいなだけだよ~。」

 

紅葉
「それを『ドジ』って言うんですわよ。」
さ、そろそろ休憩しましたし、
引き続き中心部に向かいましょうか。

 

白百合
「そうですね。」

 

フェロー
「えっ…ちょ、ちょっと~…。
お~い…。」

 

To Be Continued…


【メインストーリー第52話】救世主の証

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○???

エリシア
……。

 

アラド
「もういいぞ。」

 

アラドが合図をすると
虚ろな表情のエリシアの目に光が戻った。
意識を取り戻したようだ。

エリシア
「… …。…ここは…どこ…?」

 

エリシアが意識を取り戻すと
見たこともない空間の中にいた。
どこかの施設の大部屋のようだ。

 

アラド
「ここは『パンドラ』の中だ。」

 

エリシア
「パン…ドラ…?」

アラド
「貴様には、この『パンドラの扉』を開けてもらう。」

 

エリシア
「パンドラの扉…?」

 

エリシアの目の前には、
厳重そうで異質な大きな扉があった。
扉のすぐ脇には生体認証のような装置がある。

 

エリシア
「この扉の中には…何があるの…?」

 

アラド
「…いずれわかるだろう。」

 

エリシア
「私扉の開け方なんて…わからないです…。」

 

アラド
「この扉を開ける為には、
“本来の力”を発揮してもらう必要がある。」

 

エリシア
「私の…”本来の力”…。」

 

アラド
「だがお前のその力は、まだ自分で
コントロールすることができない。

今までの状況を見たところ、
何かしらの”トリガー”で発動する
仕組みになっているらしいな。」

 

エリシア
「何を言っているのか…私には…。」

 

アラド
「これを見ろ。」

エリシアの目の前にランドシップの姿が
ホログラムでの映像が映しだされた。

 

エリシア
「ランドシップ…?」

 

アラド
「そう、例えばこういう風にね。」

 

アラドはそう言いながら、
手に持っていたスイッチのようなものを押した。

 

ドガァァァァン!!!

激しい音と共に映像に映し出された
ランドシップの甲板が爆発を起こした。

 

アラド
「フフフフ……、ハーッハハハハ!!」

爆破で混乱して逃げまとう
人々が映し出されている。

 

エリシア
「アラドォォォォ!!!」

エリシアの左腕の紋章が光り
左目の色が黄色に変わった。

 

エリシア
「……。目標:アラド
反撃ヲ開始シマス。」

 

アラド
「フフフ…かかったな。

 

アラドがそう言葉を放つと
エリシアを捕えていた機械が
怪しげな光をエリシアに浴びせた。

エリシア
「…うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

……。

 

エリシアはガクリと肩を落とし
動かなくなった。

 

アラド
「よしよし、いい子だ。
ここに手を触れてみろ。」

 

エリシア
「ハイ、ワカリマシタ…。」

 

エリシアは扉の横にある
生体認証のような装置に左手をかざした。

 

… …。
しかし何も起こらない。

 

アラド
「…なんだと…!
エリシア、もう一度だ!」

 

エリシアは再び
生体認証のような装置に左手をかざした。

 

… 何も起こらない。

 

アラド
「なぜだ!!なぜ何だ!!!!
こいつはパンドラを開ける鍵ではないのか!」

 

アラドが叫んだ、その時、

ズシャッ!!!

何かを斬った音が聞こえたと同時に
アラドが唸った。

 

アラド
「ぐ…。…誰だ…!!!」

フードをかぶった女
「…おい。この子に何をした…。」

 

アラド
「後をつけてたのか…、フォックス!」

 

レッドフォックス
「この子に何をしたって聞いてるんだ。
あまりアタシを…、怒らせるんじゃないよ…。」

 

アラド
「とんだ邪魔者が入ったな…。」

 

レッドフォックス
「質問に答えろと言ってるだろう…!!」

 

背中に担いでいた高周波ブレードを右手で抜き
アラドに向かって突進斬りを繰り出した!

ガキンッ!!

 

アラド
「くっ…。こざかしい…。」

 

アラドはフォックスの斬撃を
片腕受け止めた。

レッドフォックス
「……お?…なかなかやるね。
じゃ、こいつは、どう、かな…!!」

 

ゼロ距離の状態で左手に持っていた
長大な対戦車ライフルを連射した。

バウンッバウンッバウンッ!!

アラドは被弾するも持ち堪える。
しかし、攻撃は効いているようだ。

 

アラド
「…ぐぬっ。」

レッドフォックス
「アーッハッハッハ!やるじゃん!
さすが元統合軍のエース。

でも、ズイブン情けないねぇ……。
受けてるだけじゃアタシは倒せないよ?」

 

アラド
「…ふん!!この小娘がッ!!!」

 

レッドフォックス
「……お?」

 

アラドは右手の掌から
エネルギー波のようなものを放出した。
フォックスの体が吹っ飛び、壁に打ち付けられる。

ドカッ!

 

レッドフォックス
「… うわお、物騒だねその武器。
なかなか面白いモノもってるなぁ。」

 

アラド
「効いていない…だと…?」

 

レッドフォックス
「ん?もう終わり?
じゃ~…次はアタシの番だね。」

フォックスはそう言った後、
光学迷彩を使いステルスモードになった。

 

アラド
「消えた…だと…!?」

 

レッドフォクス
「ほらほら、こっちこっち。」

 

アラドの背後にまわり
ステルスモードを解除し、
勢いよく顔を蹴り飛ばした。

バキッ!!

頭に付けていたヘルメットが飛び、
アラドの素顔があらわになった。

アラド
… …。

 

レッドフォックス
「あっちゃあー……。
隠してた顔が台無しだねぇ。

……プッ、アッハッハッハ!」

 

アラド
「これまでか。」

 

アラドはそう言い残し、
ホログラムのように消えた。

 

レッドフォックス
「…消えた。ま、いいけどさ。
さて、あの子を助け…ないと…。」

 

フォックスは倒れているエリシアに近寄った。

レッドフォックス
「…おい、起きろ。大丈夫か?」

 

エリシア
… …。

 

レッドフォックス
「気を失ってるか…。
仕方ない…担いでいくか…。」

 

フォックスはエリシアを肩に担ぎ、
パンドラの出口を目指した。

 

レッドフォックス
「はぁ…。はぁ…。」

 

レッドフォックス
「キャンサーの影響が、思ったより…、キツイな…。
この身体も限界ってトコ、かな。
くっそ…なんでこんなとこ、で。」

 

レッドフォックスはその場で倒れた。

 

… …。

 

To Be Continued…


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