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【メインストーリー第27話】異変

○酒場

 

次の日、昼食をとる為に
フェロー達は酒場にいた。



フェロー
「ごちそうさまー!!
いや~、美味しかったね。」

 

エリシア
「はい!とても美味しかったです!」

 

マスター
「ちょうど良いトカゲ肉が手に入ったから、
余っていたシャグイモ、タマネギダマシ、サバクにんじんで
ワイルドカレーを作ってみた。」

 

エリシア
「カレー、初めて食べました。」

 

フェロー
「いや~カレーって私も食べた事無かったけど、
本当にスパイシーで美味しいね!」

 

マスター
「少し前までは、装甲車の屋台でカレーを売ってる人とかも
居たみたいだけど、最近は見なくなったらしいから
あまり食べる機会も無いのかもな。」

 

フェロー
「匂いも食欲をそそられる感じで何杯でも食べちゃう!」

 

マスター
「お前は食い過ぎだ。もうそれ3杯目だろう…。」

 

フェロー
「いやぁ、働くとね~!お腹が空くんだよ!」

 

マスター
「いや、お前全然働いてないだろ。
あと早くツケを払え。」

 

フェロー
「うぅ…。」

 

マスター
「さて、と。カベノオクの情報を集めるか。」

 

フェロー
「でも、酒場だと殆ど酔っ払ってる人しかいないよね…。
大丈夫かな?」

 

マスター
「なんかさっき聞いた話では、北東にある
ベールウッズという森で熊の賞金首を狩って来たという
ソルジャーが酒場に来ているらしい。」

 

ハンター女
「ああ、それならあそこにいるよ。
ほら、カウンターに座ってる男だよ。」

 

フェロー
「おおっ、本人も熊みたいにデカい…。」

 

エリシア
(フェローさん!聞こえますよ!)

 

マスター
「あんたが熊の賞金首を狩って来たソルジャーか?」



ソルジャー男
「おおう、そうだ!!
マグマグマを倒したのは俺だ!
ブワッハッハッハ!」

 

フェロー
「完全に酔っ払ってるね…。」

 

エリシア
「はい…。すごくお酒臭いです…。」

 

マスター
「あんたこのグレートウォールに詳しそうだが、
カベノオクはどこにあるか知ってるか?」

 

ソルジャー男
「当たり前じゃねぇか!!このグレートウォールにいる
賞金首はたいてい狩ってやったからなぁ!
ブワッハッハッハ!」

 

エリシア
「話が通じませんね…。」

 

メカニック女
「すみません。この人お酒を飲むといつもこうなんですよ…。」

 

フェロー
「あなたは誰?」

 

メカニック女
「はい、この人と同じチームを組んでる
メカニック担当です。」

 

マスター
「あんたなら話が通じそうだな。
カベノオクの場所は知っているか?」

 

メカニック女
「はい。ここからずーっと北に行ったところにあります。」

 

メカニック女
「ただ、ここの地区より北に行く程、
さらに寒くなるので、道中にあるキャンプBで
「霜除けのお守り」を買って行った方が良いです。」

 

マスター
「すまない、情報提供感謝する。」

 

メカニック女
「いえいえ。気を付けてくださいね。」

 

メカニック女
「ほぉ~ら!
いくら賞金が入ったからと言って
もう飲み過ぎだってば!」

 

ソルジャー男
「今日ぐらいはいいじゃないか!!
ブワッハッハッハ!」

 

フェロー
「賑やかだね…。とりあえず
キャンプBに「霜除けのお守り」を買いに行こう!」

 

○トレーダーキャンプB



フェロー達は「霜除けのお守り」を買いに
トレーダーキャンプBに来ていた。

 

フェロー
「お~、結構人が集まってるね。」

 

エリシア
「お店もいっぱいありますね。」

 

トレーダー男
「ここのキャンプは壁の向こうにある
唯一のキャンプだから人が多いんだ。」

 

ハンター男
「なかなか東側の探索は気候もあって過酷だからな。
ここをみんな拠点として探索してるんだよ。」

 

フェロー
「なるほど~。そういえば、
ここは少しだけ雪が少ないね。」

 

トレーダー男
「ここのキャンプはみんなが寒くないように
原子力ストーブを焚いているから雪が比較的少ないんだ。」

 

フェロー
「でも原子力って点火したら爆発しそうだね…。」

 

フェロー
「マスター!タバコ吸っちゃダメだよ!」

 

マスター
「いや、俺は人前では吸わん。
それにタバコを切らしてるしな。」

 

トレーダー男
「ここは『大破壊前』に売っていた
タバコとかも売ってるぞ。
ほら、こういうのとか。」

 

マスター
「おお、これは『ワイルドヘヴン』じゃないか。珍しいな。
お、こっちには葉巻きとかも売ってるんだな。」

 

フェロー
「エリシアちゃん…マスターはほっといて
あたし達は目的のものを買いに行こう。」

 

フェロー
「ああそこに売ってるみたい。」

 

エリシア
「あの、すみません。
霜除けのお守りを下さい!」



トレーダー女
「いらっしゃいませー。
何個必要ですかー?」

 

フェロー
「99個下さい!」

 

マスター
「そんなにいらんだろ。1個あればいい。」

 

フェロー
「うわっ!マスター!
もう買い物終わったの?」

 

マスター
「ああ、もういい。」

 

フェローがふと目をやると、
マスターのエプロンのポケットが
パンパンに膨れ上がっていた。

 

フェロー
(めっちゃ買ってるじゃん…。)

 

トレーダー女
「北を目指すんですか?
それなら耐冷コートと灼熱ヒーターもあれば、
なお良いですよ。」

 

マスター
「なるほど。じゃあ、それももらえるか?」

 

トレーダー女
「毎度ありがとうございます。
そういえば、最近また砲撃があったみたいですね。
もう長い間砲撃なんて無かったのに…。」

 

フェロー
「そうそう。危うく殺されかけたんだよ!
ね!エリシアちゃん!」

 

エリシア
「はい…。すごく怖かったです…。」

 

マスター
「長い間という事は、しばらく砲撃は無かったのか?」

 

トレーダー女
「はい、ここ数年はほとんど砲撃なんて無かったですね。
もしかすると、最近動いてるという噂の
列車砲が砲撃をしてきたのかも…。」

 

フェロー
「列車砲って何なの?」

 

トレーダー女
「東側は地上に線路が通ってるでしょ?」

 

フェロー
「うんうん。鉄道が通ってるの?」

 

マスター
「鉄道なんて、大陸を横断する鉄道が通ってる場所もあると
聞いたことがあるが、ここら辺では聞いたことが無いな。」

 

トレーダー女
「列車砲は、昔「無敵鉄道組合」って組織があって
そこの鉄道警備隊が運用していた兵器なんです。」

 

トレーダー女
「”無敵列車砲”という名前だったと思うんですけど、
昔はその列車砲を使って組合が
無差別に西側を中心に砲撃を行ってたんですよ。」

 

フェロー
「一体何の為に砲撃をしてたの?
賞金首を倒す為?」

 

トレーダー女
「それが…目的がよくわからないんです。」

 

トレーダー女
「近頃はその”無敵列車砲”が動いてるとの噂もあって、
今回砲撃をしてきたのはその組合の可能性が濃厚ですね。
すでにいなくなっているはずなのに…。」

 

マスター
「なるほどな…。明らかにエリシアを狙って来ていたし、
それを聞くと調べずにはいられないな。」

 

エリシア
「はい…。気になります。」

 

フェロー
「その無敵鉄道組合っていう組織の
拠点みたいなのって無いの?」

 

トレーダー女
「このキャンプから少し北へ行った所に
無敵鉄道組合の本部があるんですけど
今は封鎖されていて入れないんですよ。」

 

マスター
「なるほど。他には無いのか?」

 

トレーダー女
「カベノウエの近くに無敵鉄道組合の
車両が保管されていた『車両センター跡地』があります。
そこは今も入れるみたいです。」

 

フェロー
「よし!じゃあその『車両センター跡地』に行ってみよう。」

 

エリシア
「カベノオクには行かなくていいんですか?」

 

マスター
「いや、まずはその列車砲がなぜエリシアを
狙っているかを知る必要がある。
もしかするとアラドが何か関与している可能性もあるからな。」

 

フェロー
「それにこのまま放っておくと、エリシアちゃんが
また危ない目に合う可能性もあるしね!」

 

フェロー
「それに、また変なしゃべり方されると困るし…。」

 

エリシア
「マスターさん、フェローさん…。
ありがとうございます。」

 

マスター
「よし、じゃあ向かうとするか。」

 

フェロー
「おー!謎の組織のアジトへ潜入!ってワクワクするね!」

 

マスター
「お前…、絶対楽しんでいるだろ…。」

 

To Be Continued…

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