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【メインストーリー第23話】ドクターって何者?

○ラボ

 

フェローはエリシアに料理を渡す為、
ラボに駆け込んできた。

 

フェロー
「エリシアちゃーん!
マスターに作ってもらってきたよー!」



ドクター
「フェローちゃん…。
本当に静かにしないと…わかってるわよね?」

 

フェロー
「えぇ…ドクター、ごめん…。
その変な薬打つのだけは勘弁して…。」

 

エリシア
「あ、フェローさん。」

 

フェロー
「お、少し良くなったみたいだね。
顔色も良くなったし!うんうん!」

 

フェロー
「はいこれ!”たっぷり野菜の炒め物”だよ!」

 

エリシア
「あの…フェローさん。
これ少し減ってるんですけど…。」

 

フェロー
「えっ!?なーんのことかなー?
アッハッハ!」

 

エリシア
「フェローさん…。
口元にソースが…。」



マスター
「お前、つまみ食いしただろ。」

 

フェロー
「げぇ!?マスター!
……つい、出来ごころで…。」

 

マスター
「ったく…。そんな事だろうと思って
追加でこれを作ってきてやったぞ。」

 

マスターは美味しそうな”シチュー”をエリシアに差し出した。

 

エリシア
「わぁ…!美味しそう。いい匂い。」

 

マスター
「スネイルミートのシチューだ。
他にはカニガンから取れた白身とかも入っている。」

 

フェロー
「げ…、カタツムリ?!カニガン!?
ゲロゲロ…。」

 

マスター
「高級食材の”エスカルゴ”ってあるだろう。
あれはワインによく合うし、うまいんだぞ。」

 

フェロー
「でもそれ…ガンスネイルとかデンデンフレイムから
取れたやつだよね…食用じゃない気が…。」

 

エリシア
「んっ…!美味しいです!」

 

フェロー
「エリシアちゃんって好き嫌いなさそうよね…。」

 

ドクター
「エリシアちゃんもだいぶ回復したし、
もう少ししたらみんなと一緒に行動が出来そうね。」

 

フェロー
「そしたら一緒にお父さんを探しに行こうね!」

 

エリシア
「はい!!」

 

フェロー
「だけど、そのエリシアちゃんの
お父さんをよく知ってる男の人って
どこにいるかアテはあるの?」

 

マスター
「さっぱりわからん。
何せ酒場で話を聞いただけだからな。」

 

マスター
「その話によると、何かを研究していた
名の知れた科学者だったと聞いたな。」

 

エリシア
「はい!!」

 

ドクター
「もしかして”ミトラ”を作ったのは
お父さんだったという可能性が出てきたわね。」

 

マスター
「とりあえず手当たり次第情報をかき集めるしかなさそうだな。」

 

フェロー
「そうだね~。大変だけど、
調査・情報収集ならこのあたしにお任せあれ!」

 

マスター
「一番お前が頼りにならないんだが…。」

 

エリシア
「ふぅ…。マスターさん!ご馳走様でした!」

 

マスター
「うまかったか?それは良かった。」

 

ドクター
「さて、それじゃキミ達にはもう少し働いてもらうわよ。」

 

フェロー
「ドクター最近人使い荒いよ…。」

 

ドクター
「あら?そうかしら?
エリシアちゃんの体力を付けるために
「アンコウの肝」を持ってきて欲しいのよ。」

 

フェロー
「『アンコウの肝』って確かスターフォールにいる
チョウチン・ジハンコウから取れる素材だよね…?」

 

ドクター
「そうそう。アンコウの肝って
ビタミンが豊富で高カロリーだから
体が弱い女性にピッタリなのよ。」

 

フェロー
「いや、わかるけどさ…。
スターフォールに戻らないといけないんだよ。
めちゃくちゃ遠いじゃん…。」

 

ドクター
「あら、転送装置を使えばすぐじゃない。
さ、早く行ってきてちょうだい。」

 

フェロー
「…はいはい、わかったよ~。」

 

ドクター
「ちゃんと取って帰ってきたら」
チェリードーナツあげるわよ。

 

フェロー
!!
「行ってきまーす!!」

 

ドクター
(単純だわ…。)

 

─ 数時間後…

 

○ラボ

 

フェローは目的を果たし、
ラボに駆け込んできた。



フェロー
「とってきたどー!!」

 

ドクター
「フェローちゃん…?」

 

フェロー
「はい…、すみませんでした。」

 

ドクター
「たしかに依頼の「アンコウの肝」ね。
これで栄養材を作れるわ。
さっそく取り掛かるわね。」

 

ドクターの操作でラボの機械が
怪しげな音と光を放ちながら動き出した。

 

ドクター
「さあアンコウの肝がアンコウの肝に
マージしていくわ…。」

 

フェロー
「ほんとに何回見ても慣れないね…。」

 

ドクター
「さあ、できたわ。
さて、今回は飲み物じゃなくて
食べ物にしてみたわ。」

 

フェロー
「おぉぅ…。相変わらず見た目がグロい…。」

 

ドクター
「まあ、どんな見た目でも
肝心の効き目は変わらないわ。
さあ、どうぞ。」

 

エリシア
「はい、…もぐもぐ…。
チョコレートの味がします…。」

 

フェロー
「えぇ…チョコの味がするの!?
ちょっと食べてみたいかも…。」

 

ドクター
「じゃ~、今度はドーナツ味の
薬を作ってあげましょうか?」

 

フェロー
「いや…遠慮しときます…。」

 

フェロー
「そういえば、酒場でさ
レッドフォックスって人に会ったよ。
あのフード被っててあたし達を助けてくれた人。」

 

ドクター
「あ、あれフォックスだったのね。
まぁ、なんとなくそんな感じはしてたけど…。」

 

フェロー
「え、レッドフォックスの事知ってるの?」

 

ドクター
「ええ。知ってるも何も彼女のサイバーウェアを
メンテナンスしてるのは私よ。」

 

フェロー
「ええ!?そうなの!?しかもサイバーウェアって、
体の一部を機械に置き換える肉体強化技術だよね。
だからあの人あんなに強いんだ…。」

 

ドクター
「そうよ。元々はグレイ博士が彼女のメンテナンスを
してたんだけど、数年前から消息不明なの。
だから私が代わりにやってあげてるのよ。」

 

フェロー
「そうだったんだ…。だからあの人
よくランドシップ内で見かけるんだね。
てっきり誰かに雇われた傭兵かと思ってたよ~。」

 

フェロー
「でもそれってみんな知ってるの?」

 

ドクター
「知らないわよ。彼女は元賞金首だし、
よく思わない人もいるかもしれないわよね。
ま、特に言う必要性も感じないしね。」

 

フェロー
「なるほど~。ドクターって本当に色々出来るよね。
戦車も修理できるし…。
サイバーウェアの技術はどこで学んだの?」

 

ドクター
「さっきも名前を出したけれど、
サイバーウェアの権威と言われた
「グレイ博士」の元で昔技術を学んでいたのよ。」

 

ドクター
「だからグレイ博士のところに来ていた頃から
フォックスとは顔見知りよ。」

 

フェロー
「え、それってドクターが何歳の時の話なの…?」

 

ドクター
「そうね~。13歳頃の話かしら?」

 

フェロー
「ドクターって一体何者なの…。」

 

To Be Continued…

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