このページはJavaScriptを使用しています。JavaScriptが無効になっている場合は、有効にしてください。

【メインストーリー第9話】不思議な紋章

○ラボ

 

酒場での食事の後、エリシアをラボに送ると
そこでドクターに呼び止められた。



ドクター
「ちょっといいかしら?
アナタとフェローちゃんに話があるわ。」

 

エリシア
「…すみません
私、ちょっと疲れたみたいで…。」

 

ドクター
「あら、今日はもう
エリシアちゃんは奥で休んでいいわよ。」

 

エリシア
「…はい、お休みなさい。」

 

フェロー
「疲れたって大丈夫なのエリシアちゃん?」

 

ドクター
「お腹一杯になったから
眠くなっただけよ。」

 

ドクター
「アナタたちといると、エリシアちゃんは
精神的に安心するようね。
信頼されてるのかしら。」

 

フェロー
「まあ、あたしは頼りになる
お姉さんだからね!」

 

ドクター
「頼りになる…?
まあ、それはいいわ。」

 

ドクター
「エリシアちゃんの話よ。
この前の夜にあったことなんだけど…。」

 

フェロー
「夜って、ドクターは
このラボに住んでるんだっけ?」

 

ドクター
「そうよ。
私の必要な物はだいたいここにあるしね。」

 

フェロー
「患者用のベッドはエリシアちゃんが
使ってるとしたらドクターは
どこに寝てるの?」

 

ドクター
「手術台の上よ。
意外と寝心地はいいわ。」

 

フェロー
「そ、そうなんだ…。
あんまりその光景は見たくないな…。」

 

ドクター
「話を戻すと、その夜、
エリシアちゃんがうなされてる声が
聞こえたから様子を見に行ったのよ。」



ドクター
「そうしたら、突然、エリシアちゃんの
左手の紋章が光り出したわ。」

 

フェロー
「え? エリシアちゃんの手が
光って唸りだした!?」

 

ドクター
「光ったけど唸ってはいなかったわよ。
エリシアちゃんはうなされていたけど。」

 

フェロー
「そ、それで、手が光ってどうなったの?」

 

ドクター
「それが…
手の紋章が光っているだけで
他には特に何も起きた様子はなかったわね。」

 

ドクター
「エリシアちゃんはうなされて
『あなたの思い通りにさせない』
とか寝言を言っていたけど。」

 

フェロー
「うーん
誰かと戦っている夢でも見ていたの?
それとも過去の戦いの記憶とか…。」

 

ドクター
「エリシアちゃんが過去に
何かと戦っていたというのは
ちょっと考えにくいわね。」

 

ドクター
「どう見ても戦闘訓練を受けた
体つきじゃないわ。」

 

ドクター
「翌朝、それとなく聞いてみたけど
夜のことは何も覚えてない様子だったわ。」

 

フェロー
「それは仕方ないね。
あたしも夢の内容を起きたとたんに
忘れちゃうことよくあるし。」

 

ドクター
「まあ、エリシアちゃんについては
引き続き様子を見ていくしかないわね。」

 

ドクター
「あら、そうそう、忘れるところだったわ。
エリシアちゃんの薬の材料が
ちょっと不足しているのよ。」

 

フェロー
「ドクター、また薬の材料が無いの?」

 

ドクター
「今回足りないのはケミカルよ。
もうハンターオフィスに依頼してあるけど
お願いね。」

 

─ 数時間後…

 

○ラボ

 

ドクター
「たしかに依頼のケミカルね。
これで薬を作れるわ。
さっそく取り掛かりましょう。」

 

ドクターの操作でラボの機械が
怪しげな音と光を放ちながら動き出した。」

 

ドクター
「さあケミカルがケミカルに
フュージョンしていくわ…。」

 

フェロー
「何回見ても慣れないよこれ…。
ドクターが何言っているのか
意味判らないし…。」

 

ドクター
「さあ、できたわ。
今回は飲みやすいように
チキンコンソメ味にしてみたわ。」

 

フェロー
「なんでチキンコンソメ味なの…?」

 

ドクター
「前回はのり塩味にしてみたけど
あまり出来がよくなかったのよ。」

 

フェロー
「…だからなんでスナック菓子なの…?」

 

ドクター
「まあ、どんな味でも
肝心の効き目は変わらないわ。
さあ、エリシアちゃん、どうぞ。」

 

エリシア
「…はい。」

 

エリシア
「…。」

 

エリシア
「本当にチキンコンソメの味がします。」

 

フェロー
「そう言われるとちょっと
飲んでみたい気もするかも…。」

 

ドクター
「薬だから健常者が飲んだら…
いや…あえて健常者に飲ませてみるのも
人体実験としては面白いわね。」

 

フェロー
「ちょ、ちょっと、人体実験って何だよ!
やっぱり飲みたくないよ!」

 

ドクター
「あら、残念ね。」

 

フェロー
「あ、そうだドクター。
手っ取り早く記憶を取り戻す薬とか
作れないのかな?」

 

ドクター
「そんな都合のいいものが
作れるわけないわよ。」

 

ドクター
「でも、そういえば聞いた事があるわ
記憶を戻す治療法…
たしか患者に電気を流すんだったかしら?」

 

フェロー
「それはたぶん拷問して
情報を吐かせる方法だよ…。」

 

ドクター
「あら、そうだったかしら?
でもエリシアちゃん
やるだけやってみる?」

 

エリシア
「えっ…でも…電気を流すんですか…?」

 

フェロー
「ちょっと、ドクター!
いいかげんにしなよ!
エリシアちゃんも本気にしないでよ!」

 

ドクター
「あら、軽い冗談だったのに。」

 

フェロー
「ドクターの冗談は軽く見えないんだよ!

 

エリシア
「…記憶が戻るなら…わたし
…電気も我慢します!」

 

フェロー
「頑張らなくていいからエリシアちゃん!
ドクターも冗談だって言ってるでしょ!」

ドクター
「あら、治療に積極的なのはいいことよ。」

 

ドクター
「これからはラボの外を出歩かせて
エリシアちゃんに刺激を与えるのも
いいかもしれないわ。」

 

To Be Continued…

トップページに戻る