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【メインストーリー第40話】厳戒態勢

○海

 

幽霊船を取り逃したロウは
ようやく落ち着きを取り戻し
フォートポートへ向かっていた。

 

フェロー
「ロウ、大丈夫?」

 

ロウ
「ああ…。大丈夫だ…。」

 

マスター
「…また、そのうち会えるさ。
生きていればな。」

 

ロウ
「そうだな…。」



ドクター
「前方に島が見えてきたわ。
本当に名前の通り要塞ね…。」

 

ロウ
「お~う。あれが要塞島だ。
その外壁に隣接した街が
フォートポートだ。」

 

フェロー
「ん?何か様子がおかしくない?」

 

フェローが望遠鏡で見ていると、
港の様子が何やらおかしい。



マスター
「どれどれ…。ん、本当だな。
戦車が数台止まっているし、
何かガラの悪いヤツらがいるな。」

 

フェロー
「あのガラの悪そうな人達がGORO’Sなのかな?
でも何で、港にいるんだろう…。」

 

ドクター
「妙な雰囲気ね。
厳戒態勢を敷かれているようにも見えるわ。」

 

ロウ
「確かに妙だなァ…。
普段はあんな感じじゃねェんだが…。
何かあったのかもしれねェな。」

 

フェロー
「ん…?何やら慌ただしく動き始めたよ!
戦車に乗りこんでる人達もいる。」

 

ドクター
「モンスターでも出たのかしら…。」

 

マスター
「ん…?明らかに
こっちを指差してないか?」

 

フェロー
「え…?」

 

その時「ドッォンッ!!」と大きな砲撃が聞こえ、
砲弾が近くに着水した。



ロウ
「ンだとォオラァ!
危ねェ!もう少しで当たるところだったぞ!」

 

マスター
「おいおい…。
こっちに向かって撃ってきてるぞ…。」

 

フェロー
「GORO’Sさーーーん!!
私達は敵じゃないよーーーーっ!!」

 

再び「ドッォンッ!!」と大きな砲撃が聞こえ、
砲弾が近くに着水した。

 

フェロー
「聞いちゃいないね…。」

 

ドクター
「とりあえずこちらから砲撃をすると
余計に誤解を生むから、このままうまく避けて
港に着くしかないわね。」

 

マスター
「そうだな。このまま突き進もう。」

 

─ 数分後…

 

○フォートポート



フェロー
「ふぅ…。やっと着いた…。
死ぬかと思った…。」

 

マスター
「ちょっとカスったぞ…。」

 

ドクター
「なんか…、囲まれてない…?」

 

ロウ
「おいコラァ!!
いきなり攻撃してくるとはいい度胸だなオイ!!」



GORO’S
「あン?なんだ、おめぇ。
街ン中はイザコザ禁止だぞ。」

 

ロウ
「ンだとォオラァ!
お前らから手だして来たんだろがァ!」

 

マスター
「おい、ロウ!やめとけ。」

 

フェロー
「モヒカンだ…。
ヒャッハー!!って叫びたくなるね…。」

 

GORO’S
「白百合さんよ。
とりあえずコイツら、どうするよ?」



“白百合(しらゆり)”と呼ばれた、
白に近い綺麗な青色の目をした
白が基調の桜模様が入った詰襟軍服を着た、
黒髪の女性が目の前に現れた。

 

白百合
「そうですね。
あとで詳しい事情聴取はするとして、
身柄を拘束して下さい。」

 

GORO’S
「おう、わかったぜ。」

 

フェロー
「いっ、いたたたっ。
キツく縛り過ぎだよぉ…。」

 

???
「本当に野蛮ですわね。
どこかの蛮族かしら?」



白百合
「紅葉、言葉をつつしみなさい。
まだ客人の可能性もあります。」

 

紅葉
「お姐様、申し訳ないですわ。
ただ、あまりにも見苦しかったもので…。」

 

その女性の後ろから”紅葉(くれは)”と呼ばれた、
小柄で同じ軍服を着た濃い赤色の目をした
紅葉色をしたおさげの女の子が現れた。

 

フェロー
「ちょ、ちょっと待って!

勝手に話が進んでるけど、
アタシ達は敵じゃないよ!」

 

ドクター
「そうよ。アタシ達は
グレートウォールから生存者を探しに…。」

 

GORO’S
「うるせぇなぁ。とりあえず
牢獄にでもぶち込んでおくか?」

 

白百合
「はい。よろしくお願いします。」

 

GORO’S
「あいよ。ほら、こっち来い。
暴れんじゃねぇ。」

 

フェロー
「こらー!!離せーー!!
おーーい!!聞いてるーー!?」

 

─ 数分後…

 

○牢獄



GORO’S
「おい、この中に入ってろ。
逃げだすんじゃねぇぞ。」

 

そう言うとGORO’Sは去って行った。



フェロー
「全く話を聞いてもらえなかったね…。」

 

マスター
「しかもロウの奴。暴れまくったせいで
俺らよりも頑丈な牢獄に1人で閉じ込められてるしな…。」

 

遠くからロウの声と牢屋を
蹴る音が牢獄内に響き渡っていた。

 

ロウ
(ガーン!ガーン!)
「クッソがァ!出せコラァ!!」

 

ドクター
「暴れまくってるわね…。」

 

マスター
「さて…これからどうするか…。」

 

フェロー
「しかし頑丈な牢屋だね…。
マスターちょっとやっちゃってよ。」



マスター
「だから『デュアルファング』を持ってこい。
そしたら壊してやるから…。」

 

ドクター
「サロンちゃんならきっと
すぐ抜け出せるんでしょうけどね…。」

 

フェロー
「とりあえずさっき居た
白百合と紅葉って人と話するしかないね。

ちょっと紅葉って子は苦手だけど…。」

 

マスター
「俺もああ言うタイプはあまり得意では無いな…。」

 

ドクター
「でも見る限り、フォートポートにはビーチタウンより
沢山の人がいたし、グレートウォールの住人達も無事そうよね。」

 

フェロー
「うん、うん!本当に良かった。

 

とりあえずあの二人が来るまで
しばらく待っていようよ!
色々話をしないといけない事もあるしね。」

 

マスター
「そうだな。」

 

ロウ
(ガーン!ガーン!)
「しゃらくせェ!!出せコラァ!!」

 

To Be Continued…

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