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【メインストーリー第15話】マスターの挑戦状

○酒場



マスター
「お前の次の依頼が決まった。
今度は少し大変だぞ。
まとめるからちょっと待っていろ…。」

 

フェロー
「君も苦労してるよね…。
マスターのしごきは厳しすぎるから…。」

 

フェロー
「次は、延々と怒鳴られ続けて
軍隊ソングを歌わせられながら
ランニングとかだよきっと。」

 

マスター
「そんな事をさせるわけないだろう。
次の依頼はこれだ。」

 

フェロー
「え? 何、この量?
ちょっと多すぎじゃないかな?」

 

マスター
「まあ、30匹というところか。
それだけモンスターを討伐してこい。」

 

フェロー
「ちょっとマスター
いくらなんでも30匹は…。」

 

マスター
「…ふん、では半分、フェローが引き受けろ。」

 

フェロー
「いやいやいや!
あたしに討伐なんて無理だからね!」

 

フェロー
「君なら一人で30匹討伐できる!
あたしは信じてるから!
そう、君ならやられるよ!」

 

マスター
「…やられるのか?」

 

フェロー
「しまった、言い間違えた!?
君ならやれるって言いたかったんだよ!」

 

マスター
「依頼の詳細はハンターオフィスに
行って見るんだな。」

 

エリシア
「…あの、頑張ってください!」

 

フェロー
「そうそう、頑張ってよね!
あたしとエリシアちゃんは
チェリードーナツ食べて応援するから。」

 

マスター
「…おい、フェロー。
お前はこっちで皿洗いでもしてろ。」

 

フェロー
「えええーなんでー!?
あたしのドーナツが!」

 

マスター
「…ふん。
自分だけ楽をしようという態度が
気に入らない。」

 

フェロー
「そんなー! マスター!」

 

 

エリシア
「あの、えーと…。
…フェローさんも頑張ってください!」

 

 

─ 数時間後…

 

 

○ハンターオフィス

 

オフィサー
「ふむ、討伐数30…。
ご苦労だった。」

 

エリシア
「こんなにたくさん
やっつけたなんてすごいです…!」

 

オフィサー
「これだけのモンスターを
倒すのはさすがに苦労しただろう。」



マスター
「ふん、まあまあの成果だな。
お前ならこれくらいは
できるだろうと思っていた。」

 

マスター
「こうして実戦の数を重ねることが
何よりの経験になる。」

 

フェロー
「その影では
あたしも苦労したんだよ…。」

 

フェロー
「長く続く果てしなき皿洗いの末、
30枚も皿を討伐したんだから…。」

 

マスター
「何が討伐だ。
フェローは30枚も
皿を割っただけだろう。」

 

エリシア
「フェローさん…。
洗ったお皿より割った数の方が
多かったです…。」

 

マスター
「皿洗いであんなに皿を割る奴が
現実にいるとは思わなかったぞ…。」

 

オフィサー
「まあ、君たちも疲れただろう。
しばらく休むといい。」

 

マスター
「いや、まだ次の依頼がある。」

 

オフィサー
「…マスター、
少々、厳しすぎやしないかね?」

 

マスター
「実戦とは厳しいものだ。
現実の敵は休むのを待ってはくれない。」

 

オフィサー
「それもそうだが…。」

 

マスター
「次が最後だ。
これをクリアできれば
俺もお前を認めてやろう。」

 

フェロー
「マスター…。
その前にご飯くらい
食べさせてよー。」

 

フェロー
「あたしも重労働して
お腹が減ったよー。」

 

マスター
「何が労働だ…。
皿を割っただけだろう…。」

 

マスター
「まあいい、詳しい事は
酒場に行って話そう。
そこで軽く何か食わせてやる。」

 

オフィサー
「ではマスター、
彼らの事は任せよう。
頑張ってくれたまえ。」

 

マスター
「…わかった。」

 

オフィサー
(それにしても…、
我々の都合で彼らを振り回すのは
少々、申し訳ないな…。)

 

オフィサー
(…自分の事だけを考えれば良かった
現役だった頃が懐かしい。
私も歳を取ったな…。)

 

To Be Continued…

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