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【メインストーリー第71話】謎の軍団


○司令室

 

 

水色の鍵を入手したマスター達は

レイクランドに停泊していたランドシップに戻っていた。

 

マスター

「戻ったぞ。」

 

 

 

オペレーター(ゆるふわ)

「あ、おかえりなさい。

鍵は見つかりましたか?」

 

 

 

マスター

「ああ、この通り手に入れた。」

 

 

マスターはオペレーターに

水色の鍵を見せた。

 

 

オペレーター(ゆるふわ)

「成果あり、ですね!

今報告受けているのは、その鍵を含めて3本ですね。」

 

 

 

紅葉

「まずまずの成果ですわ。しかし、先は長いですわね…。」

 

 

 

マスター

「鍵は全部で7本。あと4本か…。」

 

 

 

エンジニア

「あれ?そういえば船長の姿が見えないけど?」

 

 

オペレーター(ゆるふわ)

「それが…船長なんですけど…。

先程血相を変えてスターフォールに向かいました。

何でも急用が出来たとか…。」

 

 

 

エンジニア

「詳しい内容は聞いてないの?」

 

 

 

オペレーター(ゆるふわ)

「はい…。あまりに急だったもので…。」

 

 

 

マスター

「今船長に連絡を試みたが、繋がらないな。

何かトラブルに巻き込まれてなければいいが…。」

 

 

 

紅葉

「困りましたね。船長不在でランドシップを動かすわけにはいかないでしょうし、

これではセンゲンに向かえないですわ。」

 

 

 

マリー

「別にランドシップで行かなくても~

転送装置を使えばいいんじゃない?

ほら、あの鳥さんに頼んでさ!」

 

 

 

マヤ

「転送装置は一度行った事のある場所でなければ

転送ができないんです。」

 

 

 

エンジニア

「ボク達はセンゲンにはまだ行ったことがないから

転送装置では行けないんだよ。」

 

 

 

マリー

「んもーっ!!メンドクサイ仕様だなぁ…。」

 

 

レッドフォックス

「センゲンなら、前に行ったことあるけど?」

 

 

 

マスター

「本当か?センゲンに?」

 

 

 

レッドフォックス

「ちょっと野暮用で、ね。」

 

 

 

紅葉

「であればフォックスさんの情報を

転送装置の端末に読み込めば、皆センゲンに行けますね。」

 

 

 

マスター

「よし。じゃ、行くか!…うッ…。」

 

 

胸を押さえ倒れ込むマスター。

すぐに駆け寄るマヤ。

 

 

マヤ

「マスターさん!!だ、大丈夫ですか…!!」

 

 

 

マスター

「うッ…、くッ…。」

 

 

 

エンジニア

「最近メンテナンスもろくに出来てなかったから

無理もないかな…。」

 

 

 

レッドフォックス

「はぁ…、リザードは寝てなよ。

その身体で行っても、足手まといになるだけだね。」

 

 

 

マスター

「…なんだと!俺は…まだまだやれる…!」

 

 

 

レッドフォックス

「悪いけどさ、ちょっと大人しくしててくれないかな。」

 

ダンッ!

 

 

フォックスはマスターの左足に向け、小型の銃を撃った。

 

 

マスター

「…うぐッ!!」

 

 

 

紅葉

「貴様!!マスターさんに何を!!」

 

 

武器を構え、紅葉は今にも飛びかかろうとしている。

 

 

レッドフォックス

「おいおい…、物騒だね。

麻酔銃だから、命に別状はないよ。」

 

 

 

マスター

……。

 

 

 

マヤ

「マスターさん、意識を失ってるだけです。」

 

 

 

レッドフォックス

「……アタシはこれ以上、仲間を失いたくないんだよ。」

 

 

 

紅葉

「フォックスさん…。」

 

 

 

レッドフォックス

「……さて、誰が一緒に来るんだい?」

 

 

 

紅葉

「お供いたしますわ。」

 

 

 

マヤ

「私も足手まといにならないよう頑張ります!」

 

 

 

マリー

「もちろん、あたいも行くよっ!」

 

 

 

エンジニア

「ボクはドクターが不在だから、

マスターの面倒を見てるよ。」

 

 

 

レッドフォックス

「リザードの事、よろしく頼んだよ。」

 

 

 

エンジニア

「うん、任せてよっ!」

 

 

 

〇センゲン

 

装置のスイッチを押すとフォックス達は白い光に包まれた。

やがて光が消え、転送された先は竹林が目の前に広がり

何処か和風の雰囲気が漂う場所だった。

 

 

マリー

「うぇ~。クラクラする~…。

ロデオのがまだマシかも…。」

 

 

 

紅葉

「センゲン…、懐かしいですわ…。」

 

 

 

マヤ

「空気がとても綺麗ですね~。」

 

 

 

レッドフォックス

「…さて、着いたのはいいが…。どこに行こうか。」

 

 

 

マヤ

「以前酒場で情報を集めたのですが、

旧統合軍に関係がある施設の話は収穫無しでした。」

 

 

 

マリー

「紅葉ちゃんは何か知らないの~?

櫻花はセンゲン出身のサムライ部隊だよね~?」

 

 

 

紅葉

「サムライ部隊では無いですけれど…。

櫻花の拠点なら、わかりますわ。」

 

 

 

マヤ

「でも、櫻花は旧統合軍では無いですよね。」

 

 

 

レッドフォックス

「同じ統合軍なら…可能性は、あるかもしれないね。

その拠点はどこに、あるんだい?」

 

 

紅葉

「『ダイトリー』というセンゲン地方北西部にある

巨大な鳥居がある街にあります。」

 

 

 

レッドフォックス

「ん…?ダイトリーには昔行った事があるけど、

そんな施設なんてあったっけ?」

 

 

 

紅葉

「知らないのは無理もないですわ。街の北にある巨大な塔が

櫻花の拠点になっていたのです。」

 

 

 

レッドフォックス

「あー、あのバカでかい塔かー。

確か街の住人は『神が住む塔』とか言ってたっけ。」

 

 

 

紅葉

「はい。神が住む神域と言えば住人は誰も近づこうとしません。

軍の拠点だと悟られないよう偽りの情報を流していたのです。」

 

 

 

マヤ

「軍も大変ですね…。

それじゃ、そこに向かいましょうか。

案内してもらえますか?」

 

 

 

紅葉

「はい、こちらですわ。」

 

 

 

マリー

「いけいけーっ!

モンスターバギーのお通りだーっ!」

 

 

 

マヤ

「… 逆走してますね。

放っておきましょうか…。」

 

 

─ 1時間後…

 

マヤ

「随分歩きましたけど、もうすぐでしょうか?」

 

 

 

紅葉

「はい、もうしばらくすると

大きな鳥居が見えてくるはずですわ。」

 

 

 

レッドフォックス

「そういや、ここは『キャンサー』の影響は無かったの?」

 

 

紅葉

「私とお姐様はエルピス作戦の後、

センゲンには戻っていないので、あくまで聞いた話ですが…。

 

この地方には金剛羅漢崩巌(こんごうらかん・ほうがん)率いる

サイバー野武士集団『駆露夢党(くろぉむとう)』が幅を利かせていました。」

 

 

 

マヤ

「駆露夢党…。噂は耳にしたことがありますわ。

独自の技術でサイバーアップした兵士達が集まっていたとか…。」

 

 

 

レッドフォックス

「アタシが所属していたビーストみたいだな…。」

 

 

 

紅葉

「はい。その駆露夢党は『キャンサー』の影響を受け、

大暴走が起こりました。」

 

 

 

レッドフォックス

「あの時と同じ…。」

 

 

 

マリー

「ん?どうかしたの~?」

 

 

 

レッドフォックス

「…いや、なんでもない。」

 

 

 

紅葉

「その暴走を制止するべく、普段争っていた人間と妖怪、そして伝説の横綱と力士の英霊が復活し、現役力士たちと力を合わせて戦った末、駆露夢党は壊滅したそうですわ。」

 

 

 

マリー

「妖怪、英霊…。

なんかファンタジーみたいな話だね…。」

 

 

 

レッドフォックス

「……プッ、アッハッハッハ!

伝説の横綱と力士の英霊かぁ、そりゃいいや。

是非とも戦ってみたいねぇ。」

 

 

 

紅葉

「作り話ではないですのよ…。

 

…!! 敵っ!」

 

 

ザッ!!

 

茂みから突然甲冑を纏ったモンスターが飛び出した。

 

甲冑のモンスター

… …。

 

 

 

レッドフォックス

「…見たこと無いモンスターだね。」

 

 

 

甲冑のモンスター

「オマエラ ナニ モノダ。」

 

 

 

マリー

「う、うわっ!喋った!」

 

 

 

紅葉

「このモンスター…。

駆露夢党の…、サイバー野武士…?」

 

 

 

マヤ

「先程の紅葉さんの話では、

駆露夢党は壊滅したはずじゃ…。」

 

 

 

甲冑のモンスター

「クセモノ! ハイジュ スル!」

 

 

 

レッドフォックス

「うっさいな……。」

 

 

ズシャン!ズシャン!

 

 

流れるような動きで

甲冑のモンスターの首を斬り落とすフォックス。

 

 

マリー

「わお!相変わらず容赦ない!」

 

 

 

レッドフォックス

「つっまんないなー。

あー、つまんないつまんない。」

 

 

 

紅葉

「フォックスさん!後ろです!」

 

 

 

レッドフォックス

「…ん?」

 

 

ザシュッ!!

 

レッドフォックス

「ッ…!!」

 

 

木の上から突然落ちてきた

“ナニか”はフォックスの背中を切り裂いた。

 

 

???

… …。

 

 

 

レッドフォックス

「……アハハハ……。」

 

 

 

マヤ

「フォックスさん…!大丈夫ですか!?」

 

 

 

レッドフォックス

「アーッハッハッハ!

いいねぇいいねぇ…!!

血と暴力の匂いがするねぇ…!!」

 

 

 

???

「…はぁ。相変わらずやな、フォックス。」

 

 

 

レッドフォックス

「…聞き覚えのある声だね。誰だ、アンタ。」

 

 

???

「なんや、うちの事忘れたんかいな。

うちはあんたの事…、

 

忘 れ た こ と は な い で 。」

 

 

 

To Be Continued…

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