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【メインストーリー第22話】フードの下に隠された謎

○ラボ

 

エリシアの様子を見に
フェローとラボに来ていた。

 

フェロー
「ドクター!
目覚めたエリシアちゃんはどこなのー!?」

 

ドクター
「だからフェローちゃん、ラボで騒がないで。」

 

ドクター
「静かにしないと、この謎の薬を注射しちゃうわよ?」

 

フェロー
「だから謎の薬って何!?
なんか変な色してるしそれ…。」



エリシア
「……あ…フェローさん…。」

 

フェロー
「エリシアちゃん!!大丈夫!?」

 

エリシア
「あ…あの…、あまり揺らさないで下さい…。」

 

ドクター
「フェローちゃん?」

 

フェロー
「ご、ごめんなさい…。つい…。」

 

フェロー
「エリシアちゃん、何か覚えてる?」

 

エリシア
「いえ…。ミサイルが襲って来た瞬間までは
若干記憶があるんですけど…。その先は…。」

 

ドクター
「当然といえば当然だけど、
あの時の記憶は欠落しているわ。」

 

ドクター
「色々落ち着いてから質問してみたけど…
「砲弾の弾道を曲げた事」「しゃべり方が
変わった事」は本人にもわからないみたい。」

 

ドクター
「もちろん、今までそんな経験は
一度も無いらしいわ。」

 

ドクター
「ちなみに、今はエリシアちゃんの左手にある
紋章も光っていないわね。」

 

フェロー
「ふむふむ、そりゃそうか…。」

 

ドクター
「フェローちゃんが調べてくれたエリシアちゃんの
首飾りあるじゃない?」

 

ドクター
「ほら、古びた書物に書かれていた
“絶大なる力を制御するための首飾り”って。」

 

フェロー
「うん、書いてあったね。」

 

ドクター
「この首飾りが無ければもっとすごい力を
発揮していたのかもと考えると
少し恐ろしいわね…。」

 

エリシア
「え…、私怖いですか…?」

 

フェロー
「いやいや!!エリシアちゃんは可愛いよ!!
私の天使だよ!!」

 

ぐぅ~ … …。

 

エリシアのお腹の音がラボに響く。

 

エリシア
「はぅ…。お腹がすきました。」

 

ドクター
「そういえば、何もあれから食べてないものね。
食欲がある事は良いことだわ。」

 

フェロー
「そうそう!さっき食材を調達してきて
今マスターに料理を作ってもらってるから
ちょっと取ってくるね!」

 

エリシア
「はい!!」

 

○酒場



料理を取りに来たフェロー。
酒場はいつもにも増して賑わっていた。

 

フェロー
「うわー、今日はいつもよりお客さんがいっぱい。
マスター儲かってるねー。」

 

マスター
「ほらよ。焼きアメーバ、おまちどう。」

 

マスター
「お、来たか。
すまん、ちょっと今客がいっぱいでな。
あとでいいか?」

 

フェロー
「いいよー。じゃあ、なんか飲んで待ってるね。
じゃ、カクガリータちょうだい。」

 

マスター
「それよりお前はツケを先に払え。」

 

フェロー
(あれ?
あそこにいるのは…さっきの…。)



フードをかぶった女
……。

 

フェロー
「あ、あの!
先程は助けて頂いてありがとうございました!」

 

フードをかぶった女
「…別にアタシは、するべき事をしただけさ。」

 

フードをかぶった女
「そういえば…。
アンタ達はあのエリシアって子のお目付役。
そうだろ?」

 

フェロー
「お目付役…。まぁ、そんな感じかな?」

 

フードをかぶった女
「だったら、アンタ達があの子のお目付役に
ふさわしいのか…。その実力見せてくれないかい?」

 

フードをかぶった女
「ランドシップから西にいったところに
「人喰い砂漠」と呼ばれる大きな砂漠地帯がある。」

 

フードをかぶった女
「そこに、戦車でさえもその巣に飲み込んで喰らうと
言われている巨大アリジゴク
『戦車ジゴク』と呼ばれる賞金首がいるんだよ。」

 

フードをかぶった女
「そいつを倒してアタシに実力を見せてくれないか?
まぁ、頑張りな。」

 

─ 数時間後…

 

○酒場



酒場に戻ると、さっきと変わらずマスターと
フードの人が話をしていた。

 

フェロー
「ふっふっふ!「戦車ジゴク」を倒して来たよ!」

 

マスター
「いや、お前は何もしてないだろう。」

 

フェロー
「したよ!近くの岩陰に隠れて
ずっと応援してたんだから!」

 

フードをかぶった女
「ほう…。アンタ、
なかなか見込みがありそうだ。」

 

フードをかぶった女
「だけど、もっと強くならないと
あの子は守れないよ。」

 

フードをかぶった女
「でも、なかなかいい目をしてるよ、
アンタ。きっと強くなる。そんな目だ。」

 

マスター
「おいおい。それぐらいにしとけ。
あまりこいつを、からかうんじゃない。」

 

フード女
「アーッハッハッハ!ごめんごめん。
面白くてつい、ね。」

 

マスター
「ああ、そういえば紹介がまだだったな。」

 

マスターの言葉に続き、ゆっくりフードを脱いだ。



マスター
「こいつの名前は『レッドフォックス』」

 

マスター
「俺がソルジャーとして現役だった頃、
同じ軍の部隊に所属していた仲間だ。」

 

フェロー
「ほぇー、女の人だったんだ…。びっくり…。」

 

マスター
「昔は『赤い悪魔』としてその名を恐れられ、
ハンターオフィスから賞金を懸けられていた事も
あったんだぞ。」

 

フェロー
「ええ!?賞金首だったの…!?」

 

レッドフォックス
「あはは、試しに1回戦ってみるかい?
ホラホラ。」

 

フェロー
「け、結構です…。」

 

レッドフォックス
「……プッ、アッハッハッハ!」

 

レッドフォックス
「おっもしろいなぁ!
そんなにビビらなくていいのに。」

 

マスター
「…おいおい。いい加減にしろ。」

 

レッドフォックス
「ごめんごめん。本当に面白いなぁ、キミ達は。」

 

マスター
「まぁ、よくうちの酒場に来ているから
何か困った時は相談してみるといい。
色々とアドバイスしてくれるはずだ。」

 

レッドフォックス
「ん……?話は聞くけど、すまないが
何度も言っている通り、アタシは
アンタたちと一緒に戦うつもりはないよ。」

 

マスター
「…ふん、相変わらずだな。わかったよ。」

 

フォックス
「それじゃ、アタシはそろそろ帰るよ。」

 

フォックス
「じゃあね、アンタ。
もっと強くなるんだよ。……もっと、ね。」

 

フェロー
「なんかよくわからない人だね、
フォックスさんって。」

 

マスター
「すまんな、悪いヤツではないが、
あいつはああいうヤツなんだ。
俺も付き合いは長いが、何を考えてるか判らん。」

 

マスター
「ああ、そうだ。ほらよ。」

 

マスターは美味しそうな
「たっぷり野菜の炒め物を差し出した。」

 

フェロー
「おおー!美味しそう!それでは一口…。」

 

マスター
「…お前が食ってどうする…。」

 

フェロー
「ちぇー。」

 

フェロー
「それじゃ、ちょっと遅くなっちゃったけど、
エリシアちゃんに持って行ってあげよう!」

 

To Be Continued…

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