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【メインストーリー第14話】協力者を求めて

○酒場



人気のない酒場の中。
マスターとフードを被った人物、
この二人だけがいた。

 

マスター
「…お前
ランドシップに来ていたのか。」

 

フードをかぶった女
「ちょっと体のメンテナンスにね。
一杯くれないか?
強めの酒がいい。」

 

マスター
「…これは俺のおごりだ。
少し話がある。」

 

フードをかぶった女
「なんだい?」

 

マスター
「俺たちに協力してくれないか?
お前なら…。」

 

フードをかぶった女
「すまないが、アタシはアンタたちと
一緒には戦えないよ。」

 

マスター
「そうか、残念だ。
…なにか理由があるのか?」

 

フードをかぶった女
「さあね?
理由があるのかもしれないし
ないのかもな。」

 

マスター
「…ふん、お前は変わってないな。
何を考えてるか判らん。」

 

フードをかぶった女
「そういうことアンタには言われたくないね。
じゃあまたな、リザード。」

 

マスター
「ああ…。」

 

マスター
(その名を知る者も少なくなったな…。)

 

…

 

○ハンターオフィス

 

マスター
「すまない船長。
知り合いの腕利きのハンターに
声をかけたんだが断られた。」

 

オフィサー
「まあ、急に人員を増やそうとしても
そううまくは行かないな。」

 

マスター
「急にランドシップの人員を増やそうとは
どういうことだ?」

 

オフィサー
「うむ、私はエリシア君は
“我々が入手しなければならない存在”に
関わっているのではないかと思っている。」

 

オフィサー
「そうだとすると、
彼女を預かる我々の責任は重い。」

 

オフィサー
「アラドの襲撃に備えて、
できる限り戦力を増さねばならん。」

 

オフィサー
「そしてエリシア君を発見した者たちも
何か鍵となる存在なのかもしれない。」

 

オフィサー
「だが、彼らはまだまだ未熟だ。
あまり無理はさせられない。」

 

マスター
「そうだな…。
見込みはありそうだが。」

 

オフィサー
「ふむ、マスターの目から見ても
見込みがありそうか。」

 

オフィサー
「それならば…
マスターが彼らを
鍛えてやってくれないかね?」

 

マスター
「俺が…?」

 

オフィサー
「頼む。
こういうことを頼めるのは
マスターくらいしかいないのだ。」

 

マスター
「…判った。」

 

…

 

○酒場

 

酒場で珍しく普段は無口な
マスターから話しかけてきた。



マスター
「おいお前。
この依頼を受けてみろ。」

 

フェロー
「ちょっと何、マスター?
あたしの相棒に向かって突然
何を言い出すんだよ。」

 

マスター
「お前の相棒なのか…?
まあいい、船長から見込みが
ありそうなやつを鍛えてやれと言われてな。」

 

マスター
「そういうわけで
この依頼を受けろ。」

 

フェロー
「ちょっとこれ…
けっこう強い賞金首の討伐だよ。」

 

マスター
「ふん…強い相手と戦わなければ
鍛えられないだろ?」

 

マスター
「まあ、無理だというなら
俺の見込み違いだったということか。」

 

フェロー
「言わせておけば…!
ちょっとキミ!
この賞金首討伐してきちゃって!」

 

─ 数時間後…

 

○ハンターオフィス

 

オフィサー
「うむ、あの賞金首を討伐したか。
腕を上げたな。」

 

マスター
「ふん…まだまだだ。
あの程度の賞金首を仕留めた程度で
いい気になってもらっては困る。」

 

マスター
「俺の知る腕利きのハンターならば
あの程度の相手、一発で倒せたぞ。」

 

フェロー
「一発でって…
何だよその化物…。
いくらなんでも、そんなのいるわけっ…。」

 

マスター
「いや、そいつは
たまにうちの酒場に飲みに来るが…。」

 

フェロー
「思ったより身近に化物がいた!?」

 

マスター
「ふん…
だがお前、今回は
及第点をやってもいいか。」

 

フェロー
「今回?次回もあるのこれ?」

 

マスター
「まだいい気になるなと言っただろう。
次はもっと手ごわい相手にするつもりだ。
覚悟しておけ。」

 

フェロー
「うーん、他人事ながら大変だねキミ。
マスターがこんなにスパルタ式とは
知らなかったよ…。」

 

マスター
「ん? なんだったらフェローも
鍛えてほしいか?」

 

フェロー
「それは全力で辞退するから!」

 

マスター
「そうか…それは残念だ。」

 

マスター
「おい、お前、
次は俺をがっかりさせるなよ。
見込んだ力があるならばな。」

 

To Be Continued…

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