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【メインストーリー第47話】リバイブ

○ガレージ

 

エンジニアからいつも通り試作機が出来たよと
連絡が入ったのでガレージに来てみた。



エンジニア
「お、来た来た。お~い!」

 

フェロー
「えっ、もう完成したの?!」

 

エンジニア
「うん。フェローさんが持ってきてくれた資料に
電波障害における高周波電流の周波数や、
ノイズの種類などもわかったし、
すごい参考になったよ。」

 

フェロー
「おお~。
まあ、調査ならまかせてよね!
何しろあたしはランドシップで一番の…」

 

マスター
「お前が調査したんじゃないだろ。」

 

フェロー
「ちぇ~…、バレたか…。

しかし、結構小さい装置だね。これなら
戦車だけじゃなくて人間も持ち歩けそう!」



エンジニア
「ふっふっふ…。
名付けて!!

妨害阻止装置!!
『キャンセルくん』だよっ!」

 

フェロー
「…そのネーミングセンス、何とかならなかったの…。」

 

エンジニア
「えっ、可愛いと思うんだけどなぁ…。」

 

ドクター
「そのガスマスクは?」

 

エンジニア
「これは『シャークリーナー』や
『フィルターテント』の技術を応用した
名付けて!!

『ドクフセーグ』だよっ!どう?どう?」

 

ドクター
「… …。」



フェロー
「うん…。いいんじゃないかな…。」

 

エンジニア
「なんだよ、反応薄いな~。」

 

オフィサー
「これで、磁気嵐と毒の霧は何とかなりそうだな。
しかし、キャンサーは…。」

 

フェロー
「エリシアちゃんのお父さんの研究結果が手に入っていれば
良いんだけど、さすがに今から探すのは時間が無いもんね。」

 

オフィサー
「…うむ。実はエリシア君にはもう話をしたのだが、
このランドシップはエリシア君の父親が作った可能性が出てきた。」

 

フェロー
「え?そうなの?!」

 

マスター
「確かに…。俺もそこまで気にしていなかったが、
アマモ跡地の地下施設でランドシップは見つかった。
エリシアが発見された場所だ。」

 

ドクター
「そう言えばそうね…。ミトラもエリシアちゃんの
お父さんが作った可能性が出てきているし、十分ありえるわ。」

 

オフィサー
「もしかすると、貨物倉に何かあるかもしれない。
あそこは殆ど当時の状態のまま触って無いからな。」

 

フェロー
「貨物倉か…。あそこ、ホコリっぽいし
虫がいるから普段は入らないんだよね…。
1回入ったことはあるけど…。」

 

オフィサー
「では、頼んだぞ。」

 

フェロー
「何回も言うけどさ…、船長さんも『頼んだぞ』って
言うだけじゃなくて手伝ってよ~。」



オフィサー
「いや、その…
私は色々と忙しいからな…。」

 

マスター
「また酒場のピンボール台のメンテナンスか?」

 

オフィサー
「うぐ…、ゴホン。
最近調子が悪いとハンターオフィスに依頼が来てだな…。」

 

マスター
「ハンターオフィスは街の便利屋さんかよ…。」

 

フェロー
「はいはい。
とりあえず行ってきますよ~。」

 

○貨物倉



フェロー
「コホッ…ケホッケホッ…。
うぇ~…ホコリがすごい…。」

 

マスター
「クモの巣だらけだな…。
野ネズミもいるぞ。」

 

フェロー
「…うわっ!犬はいないよね!?」

 

マスター
「いるわけないだろ…。」

 

ドクター
「ここに詳しいらしいから
妹の子を連れてきたわ。」



売店の店員
「はい!ここはたまに売店の不要在庫を
置いたりしてるのでだいたいわかります。

え~っと…手付かずの物はあちらにありますね。」

 

フェロー
「うわぁ~…こりゃすごいね…。
ホコリだらけ…。」

 

マスター
「よし、何かないか探すぞ。」

 

─ 1時間後…

 

フェロー
「う~ん…。古い書物みたいなのは
いっぱいあるけど特に無いね…。」



マスター
「この書物は何かの研究に関する本みたいだけど…
さっぱりわからんな…。」

 

売店の店員
「これ何でしょう?
設計図みたいですけど…。」

 

フェロー
「どれどれ…。NOA’s Ark…?
あっ!これランドシップの設計図だよ!」

 

エンジニア
「設計図?!ちょっと見せて!」

 

フェロー
「ランドシップに関する詳しいことが書かれてるね。」

 

マスター
「そりゃ設計図だからな…。

当時は設計図が見つからなかったから、
自分達で設計して完成させたんだ。
まさか、こんなところにあったとは…。」

 

エンジニア
「このランドシップ全体を覆っている
シールドみたいな物はなんだろう…。
こんなのボク知らないよ。」

 

マスター
「『REVIVE SYSTEM』と書かれてるな。
リバイブ…。“復元する”“回復する”という意味だな。」

 

エンジニア
「あ、ここに『REVIVE SYSTEM』の説明が書いてあるよ!」

 

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◆REVIVE SYSTEM(リバイブ・システム)

リバイブ・システムとは、
『キャンサー』を無効化する手段、いわゆるワクチンである。

このシステムをこの地上艦に採用する。
その為、甲板を含む地上艦に乗船している場合は、
キャンサーの影響を最小限まで抑える事が可能になる。

ただし、キャンサーは学習し、成長するウイルスの為、
ずっとこの限りではない。場合によっては改良する必要がある。

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エンジニア
「『キャンサー』を無効化するワクチン…。」

 

フェロー
「やっぱりエリシアちゃんのお父さんは研究していて
ワクチンに開発に成功していたんだ!
その技術がランドシップに活かされていた。」

 

マスター
「という事はやはり、ランドシップは
エリシアの父親が造ったという事か…。」

 

フェロー
「ランドシップはエリシアちゃんが発見された
アマモ跡地の地下施設で見つかった。

お父さんはカベノオクに行った後、
そこでワクチンの研究していたんだね。」

 

売店の店員
「でも、なぜ地下で研究をしていたのでしょうか…。」

 

マスター
「あくまで推測だが…。
自分の命が狙われているのを知ってのことかもしれない…。」

 

フェロー
「なぜエリシアちゃんのお父さんが…?」

 

マスター
「エリシアの父親はキャンサーに関する様々な秘密を知っていた。
“キャンサー”がもしノアが生み出したものだとしたら…。
それに彼はノアの開発者だ。他にも色々知っていただろう。」

 

フェロー
「まさか…。」

 

マスター
「恐らくアラドに狙われ…、発見された際のランドシップの状態、
ミトラに入ったエリシア…。この状況からすでに父親は…。」

 

フェロー
「そんな…。アラドにすでに消されたって…。
この事実をエリシアちゃんが知ったら…。」

 

マスター
「… …。
どこかで生きててくれたらいいんだが…。
年齢もあるし、可能性は低いだろうな…。」

 

エンジニア
「ここにも何か書いてあるよ!」

 

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◆ノアの方舟計画

『ノアの方舟』こと地上艦の開発計画は
キャンサーの脅威、今後ノアの復活という最悪の事態を想定し、
安息の地を求め、人類が移住する為に開発された
最後の希望である。

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フェロー
「このランドシップって人類がノアの脅威から
逃げる為に作られたんだね…。」

 

エンジニア
「手に負えなくなる未来を想定して…という事だね。」

 

マスター
「確かにキャンサーは学習し成長するウイルスだ。

それに『パンドラ』にある”第二のノア”を悪用すると
また大破壊を招く可能性もあるという話だ。
それを危惧してのことだろう。」

 

フェロー
「でも、結局逃げまわっていたところで仕方ないと思う。
もちろん生きることは重要だけど、
私達の力で人類を再生しよう!」



マスター
「ふん…。そうだな。
たまにはいいこと言うじゃないか。」

 

フェロー
「へっへ~。
それじゃ、船長さんに報告しに行こう!」

 

To Be Continued…

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