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【メインストーリー第41話】無実の証明

○牢獄

 

牢獄に入れられてから
数時間が経った。



マスター
「さすがのロウも静かになったな…。」

 

ロウ
「…しゃらくせェ…出せ…コラ…ムニャムニャ。
グゥ…。」



ドクター
「寝てるわね…。」

 

フェロー
「ほんとロウって鉄砲玉みたいな人だよね…。」

 

マスター
「まぁ、憎めないヤツだよな。」



その時牢獄の階段をカツカツと
降りてくる音が聞こえた。

 

紅葉
「さすがに威勢が良いのも最初だけかしら?」

3

白百合
「紅葉、言葉をつつしみなさい。
程々にしないと怒りますよ。」

 

紅葉
「お姐様、ごめんなさい。」

 

白百合が牢屋の前に
近づいてきた。

 

白百合
「突然のご無礼をお許し下さい。

わたくしフォートポートの警備を
取り仕切っております白百合と申します。」

 

ドクター
「厳戒態勢を敷いているようだったけど、
何かあったのかしら?」

 

白百合
「はい、皆さんもご存じかも知れませんが、
わたくし達のような”生き残り”の命を
狙っている輩がいるのです。

ですので、島全体が他からの侵入者に
対して敏感になっているのです。」

 

紅葉
「お姐様、この人達にその事を話しても
大丈夫なのですか?まだ、信用できるわけでは…。」

 

白百合
「紅葉、大丈夫ですよ。
この方々は悪い人ではないわ。」

 

紅葉
「お姐様がそうおっしゃるのなら…。」

 

フェロー
「”生き残り”って…、
もしかして鉄道組合本部の…。」

 

白百合
「はい、それもあります。」

 

マスター
「俺達は鉄道組合本部での事件を
追ってグレートウォールから来たんだ。

事件の通信記録には
警備隊も民間人も『全員全滅』したと記録が残っていた。」

 

フェロー
「それで、アタシ達は鉄道組合本部を実際に調べたところ、
鉄道警備隊の死体しか無くて、
民間人やカンパニーは全滅なんてしていなかった。

それでどこに消えたのかを調査した結果、
このフォートポートに辿り着いたんだよ~。」

 

紅葉
「そうだったんですわね…。
それなのに、ごめんなさい…。」

 

マスター
「いや、気にするな。命を狙われてるんだ。
無理もないだろう。」

 

白百合
「おっしゃる通りです。

わたくし達は転送装置を使い、
この要塞島に逃げてきました。
民間人やカンパニーの方々は全員生きて
今もこのフォートポートで生活をしています。
GORO’Sさん達も色々支援してくれています。」

 

フェロー
「やっぱりあの通信は嘘の情報を流したんだね。」

 

白百合
「はい。ネットワークを通して通信内容を
第三者にハッキングされてる事を知り、
わざと時間稼ぎの為、嘘の情報を流したのです。」

 

フェロー
「おぉ、アタシの推理が正しかった!
名探偵フェローちゃんここに誕生~!!」

 

マスター
「調子に乗るな。」

 

ドクター
「やはりあの鉄道組合本部の隠し部屋に
あった転送装置はGORO’Sのものなの?」

 

紅葉
「そうですわ。GORO’Sさんは独自の転送網を
利用した転送装置を鉄道組合と共有していたみたいですわね。」

 

フェロー
「なんで転送装置を共有していたんだろ?」

 

白百合
「あまり詳しくは知らないのですが、
何でもGORO’Sさんが独自のルートで入手した鉄道のパーツを
鉄道組合に流していたみたいです。
持ちつ持たれつの関係だったようですね。」

 

マスター
「なるほど、そのやり取りに
あの転送装置が使われていたという事か。」

 

紅葉
「他にはGORO’Sさんがグレートウォール雪原部で活動をする際も
その転送装置を使って移動していたみたいですわね。」

 

フェロー
「そういえば、アタシ達がその転送装置を見つけた際は
起動していなかったけど誰かに壊されたってこと?」

 

白百合
「いえ。転送装置は双方に起動していないと
使えない仕組みのようです。

ですから、鉄道組合本部にあった転送装置は
ここ要塞島しか繋がっていないので、要塞島の転送装置の
電源を落とせば繋がらないようになる、という事です。」

 

マスター
「なるほど。追手が来ないように遮断したという事か。」

 

白百合
「はい。その通りです。」

 

フェロー
「そういえばさっき言ってた
“命を狙っている輩”と”第三者”って…。」



白百合
「その事件の主犯である
“隻眼の亡霊”アラドです。」

 

マスター
「やはりそうか…。」

 

フェロー
「えっ、でもちょっと待ってよ。
なんで白百合さんと紅葉さんの命を
アラドは狙っているの?」

 

白百合
「新統合軍の生き残りだからです。」

 

ドクター
「二人は新統合軍の生き残りなのね…。
ロウくんと同じね。その本人は寝ているけれど…。」

 

ロウ
「…もうサバは食えねェ…ムニャムニャ。
グゥ…。」

 

マスター
「でもなぜ、新統合軍の生き残りだと
命を狙われるんだ?ロウは狙われていないだろう。」

 

紅葉
「それは…紅葉達が”ある秘密”を
知っているからですわ。」

 

フェロー
「ある秘密…?それは何?」

 

紅葉
「これは追々話す事にしますわ。」

 

マスター
「俺達と一緒に来ないか?」

 

白百合
「すみません。それは今出来ないんです…。」

 

マスター
「そうか…。残念だ。」



白百合
「こんな事をしておいて大変厚かましいのですが、
困ったことがありまして…。
お願いしたいのですが宜しいでしょうか。」

 

フェロー
「ん?困ったこと?」

 

To Be Continued…

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