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【メインストーリー第31話】頭の中の声

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メタルサーガ~荒野の方舟~
メインストーリー 第三章「叛逆の少女」

 

———————————————————-

意識を失ったエリシアは夢を見ていた。

 

エリシア
「これは…夢…?」

 

???
「エリシア…。」

また、頭の中で誰かの声が響いた。

 

エリシア
「誰…?あなたは誰なの…?」

 

???
「人類を滅ぼすのだ…。」

 

エリシア
「人類を…?なぜ…?」

 

???
「我を解放しなさい…。」

 

エリシア
「解放…?あなたは一体誰なの…?」

 

???
「我が名は…。」

エリシアは夢の中で再び意識を失った。

 

———————————————————-

○ラボ

 

???
「エリシアちゃん!しっかりして!」

 

暗闇の中でまた誰かの声が響く。

 

???
「エリシア!おい、エリシア!」

???
「目を覚まして!エリシアちゃん!!」

 

エリシア
「うぅ…ん…。」

 

目を開けると、目の前には
フェローが心配そうに覗きこんでいた。

エリシア
「わたしは…。」

 

フェロー
「よかったー!!目が覚めたんだ!!」

 

エリシア
「眠っていたのでしょうか…。」

 

ドクター
「突然意識を失ったのよ。
ここはラボよ、安心していいわ。」

 

エリシア
「そう…ですか…。」

 

マスター
「ふん…。心配かけやがって。」

 

エリシア
「すみません…。」

 

フェロー
「エリシアちゃんどうしたの?」

 

 

 

エリシア
「頭の中で…、急に誰かの声が急に聞こえて…。
その瞬間、突然激しい頭痛が…。」

 

フェロー
「頭の中で声…?
その声は何を言っていたの?」

エリシア
「はい…。
『人類を滅ぼすのだ』『私を解放しなさい』と…。」

 

ドクター
「人類を滅ぼす…。」

 

フェロー
「その声の主は誰かわかったの?」

 

エリシア
「いえ…。名前を名乗った瞬間に
夢の中で意識を失いました…。」

ドクター
「ノア…。」

 

エリシア
「えっ…。」

 

ドクター
「ノアは地球を救う為に人類を滅ぼす
選択肢を取ったと言われているわ…。」

 

フェロー
「私も『大破壊』の事を調べているけど、
確かノアは、文明の発達とともに汚染されていく
地球を救済するために造られたマザーコンピューターだよね。

で、地球を救う手段として自ら導き出した結論が
『人類が消え去るしかない』だった。
それで大破壊が起こったんだよね…。

でも…、なぜノアがエリシアちゃんに…?」

 

ドクター
「わからないわ…。
でも声の主がノアという確証はどこにも無い。
ただ発言が似ているわね…。」

 

フェロー
「『私を解放しなさい』というのもわからないね。
どこかにノアは今も眠っているのかな…。」

 

エリシア
… …。

 

マスター
「とりあえず、エリシアの体調の事もあるし
今は深く考えない方がいいかもな。
考えたところで答えは出ない。」

 

ドクター
「そうね…。そういえば、エリシアちゃんが眠っている間、
ずっと左手の紋章が光っていたわ。」

エリシア
「私の手の紋章が…?」

 

ドクター
「ええ。それで光が止んだ瞬間すごい音がしたの。」

 

フェロー
「音?」

ドクター
「うん。その音が気になってエリシアちゃんを
見ると首の装置にヒビが入っていたの。

一応、エンジニアにも見てもらったんだけど、
現代の技術では直せそうにないみたい。」

 

エリシア
「お父さんが付けてくれた首飾りにヒビが…。」

 

フェロー
「確かその首の装置って
『絶大なる力を制御するための首飾り』って前に
廃倉庫で見つけた古い書物に書いてたよね。
抑えきれない程の力がかかったってことかな?」

 

ドクター
「わからないわ…。でもヒビが入るってことは
何かしらの負荷がかかったって事よね…。」

 

フェロー
「もしかして…その首の装置が壊れると、
制御され、抑えられていた力が解放され…
エリシアちゃんが暴走!?」

 

マスター
「そんなどこかで見たロボットものみたいな
展開にはならんだろう…。」

 

フェロー
「エリシアちゃんが暴走した時、
第二の大破壊…セカンド…。」

 

マスター
「おい、それぐらいでやめておけ。」

 

フェロー
「そういえば、思い出したけど前に寝ている時に
『あなたの思い通りにはさせない』って
誰かと会話しているみたいだったってドクターに聞いたけど、
あの時と同じ声だった?」

 

エリシア
「いえ…、そちらは全く記憶にないんです…。」

 

ドクター
「確かその時もエリシアちゃんがしゃべった後に
左手の紋章の光が止んだのよね。」

 

マスター
「ま、とりあえずエリシアが回復するまで
次の行動は避けるべきだな。」

 

エリシア
「すみません…。私のせいで…。」

 

マスター
「いや、最近色々立て続けにあったからな。
無理もない。ゆっくり休むといい。」

 

エリシア
「ありがとうございます…!」

 

○司令室

 

エリシアを眠らせた後、
皆、司令室に集まっていた。

オフィサー
「しかしエリシア君のお父さんが、
ノアの開発者だったとはな…。」

 

ドクター
「でもノアの開発者は確か…。
ヴラドという名前だった気が…。」

 

フェロー
「調べたけど、ノアはヴラド・コーポレーションと
神話コーポレーションの共同開発だったみたいだよ。」

 

マスター
「恐らくどちらかの企業にいた科学者だろう。」

 

オフィサー
「エリシア君のお父さんが言っていた
『ノア』がキャンサーを生み出したって本当だろうか。
しかし、何の為に…。」

 

ドクター
「もしそれが本当であれば、『キャンサー』は
生き残った人類を抹殺する為にノアが残した
最後のプログラムなのかしら…。」

 

フェロー
「『エリシアちゃんのお父さん』『キャンサー』
調べるものがどんどん増えて行くね…。」

 

オフィサー
「アラドの動向も気になるな…、うーむ…。」

 

フェロー
「そういえば、お父さんの残した宿帳に
『キャンサー”に対抗できるワクチンを研究』と
書いてるけど、結局ワクチンの開発には成功したのかな?」

 

 

マスター
「この宿帳が書かれたのが、ナノパンデミックの前だとすると
『恐らく対抗手段が見つけられなかった』か
『キャンサーのが上手だった』可能性がある。」

 

ドクター
「そうね。キャンサーは『学習し成長するウイルス』
早めに手を打たないとどんどん進化していく。
まさしく名前の通りガン細胞と同じだわ。」

 

オフィサー
「しかし、エリシア君のお父さんの足取りを
追跡する事で何かヒントになりそうだな。
引き続き調査を進めるとしよう。」

 

ドクター
「そうね。まずはエリシアちゃんの回復を待ちましょう。」

 

———————————————————-

 

エリシアはまた夢を見ていた。

 

夢の中に断片的な光景が浮かんでくる。
それが昔の記憶なのか夢なのかも判らない。

エリシア
(この前みた二人…?)
(あれ…声が…出ない…。)

 

父親?
「エリシア…。待ってろよ…。
お前をこの機械で…。」

 

エリシア
… …。

 

母親?
「あなた…もうやめて…。
私…もう…。耐えられない…!!」

 

エリシア
… …。

 

父親?
「何を言ってるんだお前!!
こうでもしないと、エリシアはこのままなんだぞ!!」

 

エリシア
… …。

 

母親?
「エリシア…待ってて…。
私も…あなたの元に…。」

 

父親?
「おい!!何をしている!!
やめろ!!やめるんだ!!」

 

エリシア
… …。

 

———————————————————-

 

夢の中に浮かんでくる光景が消え去り、
エリシアは目が覚めた。

 

ラボは真っ暗。エリシアは一人。
闇の中にとり残された気分だった。

 

エリシア
「お…母…さん…?」

エリシアの目から一粒の涙がこぼれ落ちた。

 

To Be Continued…


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