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【メインストーリー第65話】遠のく太陽

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〇酒場

 

 

トコナツ組のロウ達は、

現地に向かう前に酒場で腹ごしらえをしていた。

 

ロウ

「よ~し。出来たぞォ!食え食え!

腹が減っては戦が出来ぬ ってなァ!」

 

 

目の前に出されたのは出来立ての

『キチンピラフ』と

『しっぽゲッティ』だった。

 

 

サルーンガール

「わぉ!美味しそう!

ロウさんの手料理食べたかったのぉ~。」

 

 

 

ギーガン

「ムシャムシャ…。ん、美味いな!」

 

 

サルーンガール

「どれどれぇ……。

…ん~っ!美味しいわぁ。」

 

 

 

ロウ

「そうかそうかァ。そいつは良かった。

たんと食え食え!」

 

 

─ 数分後…

 

 

ギーガン

「ふぅ~、食った食ったぁ!」

 

 

 

サルーンガール

「んもうっ!ギーガンさんったら、

マヤちゃんがいないからって飲み過ぎよぉ!」

 

 

 

ギーガン

「酒を飲まなきゃ戦ができぬ!ってなぁ!

ブワッハッハッハ!」

 

 

 

ボブ

「やれやれ…。

そんじゃ…、そろそろ行きますか。」

 

 

 

ロウ

「お~、ちゃんと片づけて行けよォ。

マスターさんに怒られちまうからなァ。」

 

 

 

ボブ

「あ~…。そうだね。」

 

 

 

ギーガン

「おおう…。

マスターさん怒らせると怖いからなぁ。」

 

 

─ その頃レイクランドでは…

 

 

マスター

「ぅえっくしゅ!…んぁ。」

 

 

フェロー

「マスター、風邪でも引いた?」

 

 

 

マスター

「いや…。風邪では無いと思うんだが…。

急に鼻ムズムズして…。はっ…はっ…ぅえっくしゅ!」

 

 

 

フェロー

(…マスターのくしゃみって意外と可愛いんだね…。)

 

 

 

マスター

「ズビ…。う~ん…。」

 

 

〇転送装置

 

スプーキー

「ヘイ ラッシャイ!

サイキン デバン オオイナ。」

 

 

 

サルーンガール

「鳥さん、やっほー!転送お願いできるぅ?」

 

 

 

スプーキー

「オイラハ トリ ジャネエ!」

 

 

 

ギーガン

「ブワッハッハッハ!どう見ても鳥じゃねぇか!

面白いヤツだな、ブワッハッハッハ!」

 

 

 

「スプーキー

コイツ サケ クサイナ…。

デ、ツギハドコニイクンダ?」

 

 

 

ロウ

「トコナツのビーチタウンまで頼めるかァ?」

 

 

 

スプーキー

「ヨシ ソコニ トバスゾ

ゲンキデ イッテコイ!」

 

 

スプーキーが装置のスイッチを押すと

ロウ達は白い光に包まれた。

 

 

〇トコナツ ビーチタウン

 

光が消え、転送された先は

指定通り以前にも来た『ビーチタウン』で

相変わらず人々の活気に溢れていた。

 

 

ギーガン

「転送は身体がフワフワするぜ…。」

 

 

 

サルーンガール

「それはお酒に酔ってるからじゃないかしら…。」

 

 

 

ギーガン

「まぁ、そうとも言うな!

ブワッハッハッハ!」

 

 

 

ボブ

「初めて来たけど、ここは賑わっているね。」

 

 

 

ロウ

「そうだなァ。ここはいつも通り活気があるなァ。

みんな必死に今を生きてるって感じがするな。」

 

 

サルーンガール

「しかし…何度来ても暑いわねぇ…。

やっぱり脱いじゃおうかしら…。」

 

 

 

ギーガン

「おいおい、サルーンガールちゃん。

脱いだら余計に男が沢山寄ってきて蒸し暑くなるぞ。

ガッハッハッハ!」

 

 

 

サルーンガール

「あら、そう~?

ロウが見てくれるなら~、脱いでもいいかなぁ~。」

 

 

 

ロウ

「…興味ねェ。勝手にしろ。」

 

 

 

サルーンガール

「んもうっ…!つれないわねぇ。」

 

 

 

ボブ

「おいおい…。

もうちょっと言い方があるでしょ…。」

 

 

町に住む女

「…あっ!あなた達は!!」

 

 

 

ロウ

「ん~?どうしたァ?」

 

 

 

町に住む女

「あなた達がサルモネラと交渉してくれたって

フォートポートから噂が流れてきたのよ!

おかげ様で安全に漁が出来るようになったわ!」

 

 

 

ロウ

「お~う、そうかそうかァ。

また何か困ったら言ってくれやァ。」

 

 

 

町に住む女

「本当に助かったわ!

ビーチタウンの皆もあなた達に感謝しているわ!

良かったらこれ食べて!」

 

 

その女は感謝のしるしとして、

新鮮なテロ貝やアスロックツナを受け取った。

 

 

ロウ

「新鮮な貝とマグロじゃねェか!

マスターさんも喜ぶぞこれは。」

 

 

 

サルーンガール

「なんかこうやって感謝されると

嬉しいわねぇ。」

 

 

 

ロウ

「そうだなァ。まぁ、皆が平和に

暮らせるようになって良かったわァ。

 

さて…それはそれとして

そろそろ本題にうつろうか。」

 

 

 

ボブ

「そうだね。

ロウさんが酒場で集めた情報だと

旧統合軍に関係のありそうな場所は

『月影60ビル』と『人類海軍ビル』の2つで

一番の有力候補は『人類海軍ビル』かな。」

 

 

 

ロウ

「前にも言ったが、人類海軍ビルは

俺達『白鯨』が出来る前にあった

旧統合軍の海軍が使用していた建物だ。

 

巨大無人行動戦艦『摩伽羅』に関する資料も

発見されたらしい。」

 

 

 

サルーンガール

「白百合ちゃんの報告にあった

サルモネラ軍団がサルベージした戦艦のこと?」

 

 

 

ロウ

「あぁ…。

改造して兵器として使用してやがったけどなァ。」

 

 

 

ボブ

「一応『海浜工場地帯』も

旧統合軍の関連施設らしいけど…。」

 

 

 

ロウ

「ん?確かに俺が今キャンプにしてる海浜工場地帯も

関連施設だったらしいが、あそこにはそれらしき物は何も無ェ。

あっても装備や戦車の残骸ぐらいだな。」

 

 

 

ギーガン

「なるほどな。

だが、人類海軍ビルは1つじゃなくて

複数あったんじゃねぇか?」

 

 

 

ボブ

「うん。ビルはA/B/C/Dの全部で4つあって

南と東に1つ、北に2つ存在するね。」

 

 

 

サルーンガール

「え~、4つもあるのぉ…。

なかなか大変ね~。

ここから近いのは、南…かしら?」

 

 

 

ロウ

「だなァ。海辺の岩窟の近くの

小さな島にポツンと建ってらァ。

まずはそこに行くとするか。

 

俺とサルーンガールちゃんは『ゴライアス』

熊とボビーは『テオス』に乗ってくれや。」

 

 

 

ボブ

「了解~。じゃ俺が運転かな。」

 

 

 

ギーガン

「熊…。『熊殺し』からきてるのか?

そのニックネームは…。」

 

 

 

サルーンガール

「やんっ、ロウさんったらアタシと

二人がいいのねぇ~もう積極的なんだからぁ。」

 

 

 

ロウ

「あん?海に落とすぞ。」

 

 

 

サルーンガール

「や~ね。もうっ照れちゃって。」

 

 

─ しばらくして…

 

 

〇人類海軍ビルB

 

ビルに入ると中はひどく荒れ果てていたがモンスターの姿はなかった。

 

当時の書類やら武器などが散乱しており、人がいる気配もない。

外には壊れたボートや水上戦車が船舶していた事から

やはり海軍が使用していた建物のようだ。

 

 

サルーンガール

「廃墟…って感じね。

書類が散乱しているから『出て行った』というよりは

『何から逃げた』のかもしれないわね…。」

 

 

 

ボブ

「たぶん『大破壊』の影響だろうね…。」

 

 

 

ロウ

「『大破壊』によって旧統合軍が壊滅した。

 

その後国際組織の軍事部門は

今後ノアの脅威がまだあるかもしれないと危惧し、

新統合軍を結成した。それが俺達だ。」

 

 

 

サルーンガール

「そういえば、なぜロウさんは軍に入ったの?

興味があるわ~。」

 

 

 

ロウ

「ん~?何も面白い話はねェぞ?

 

まぁ~今もそうだが、俺は元々海賊ハンターで

その腕を新統合軍に買われたってだけさ。」

 

 

ギーガン

「海賊ハンターから軍人になったってワケか。

でも、何も無ければ軍人になろうと思わないだろう。…金か?」

 

 

 

ロウ

「ん?…まァ、そんなとこだ。

メアリーは生まれつき身体が弱かったから

少しでも医療費になればと思ってな…。」

 

 

 

サルーンガール

「妹さん思いね。

ロウさんのそういうところカッコイイと思うわぁ。」

 

 

 

ロウ

「やめろ、やめろ。

湿っぽい話はここで終わりだ。」

 

 

 

ボブ

「…ん?これは何だろう…写真かな?」

 

 

ボブの手には古ぼけた写真が1枚。

そこには鋼鉄で出来た船と兵士達が写っていた。

 

 

ロウ

「あん?写真?

 

…!!この装甲艦…。」

 

 

 

サルーンガール

「…報告にあった幽霊船とそっくりね…。」

 

 

 

ロウ

「やっぱりあの幽霊船は元海軍の船だったか…。」

 

 

 

ギーガン

「大破壊で殺された兵士達は

この世に未練があったのかもしれねぇな…。

 

だから自分たちの無念を知ってほしくて

人間を襲っていたのかもしれねぇ。」

 

 

 

ロウ

「同じ無念を…か。

フンッ…。迷惑な話だ。」

 

 

 

サルーンガール

… …。

 

 

 

ボブ

「う~ん…。

他には何も無さそうだね。」

 

 

 

ロウ

「…ッ。よし、そんじゃ

次は東にある『人類海軍ビルD』に向かうかァ。」

 

 

─ 数分後…

 

 

○海

 

ロウ達は次に人類海軍ビルDを

目指すため再び海に出ていた。

 

 

ロウ

「人類海軍ビルDは要塞島の一番端にある。

結構距離があるから水中には警戒しとけよォ。

 

あと、サル島の横を通るから念のため、

サル共には注意しとけよォ。」

 

 

 

ボブ

「町の人の話では、海賊行為は最近していないみたいだね。」

 

 

 

ロウ

「でも所詮は言葉の通じない動物だからなァ。」

 

 

 

ギーガン

「食い物に困ったらまた襲ってくるかもしれんからなぁ。

まぁ、バナナでもやれば大人しくなるか。ガッハッハッハ!」

 

 

 

サルーンガール

「そんな単純な話でも無いと思うけれど…。

 

…きゃあっ!!」

 

 

ゴォンッ!!

 

 

水中で何かに当たった音がしたと同時に

ロウのゴライアスが大きく揺れる。

 

 

ロウ

「ん、なんだァ?岩にでも当たったか?」

 

 

 

ボブ

「ロウさん!!水中に何か大きなヤツがいるっ!!」

 

 

 

ロウ

「なにッ!?」

 

 

ザパァァンッ!!

 

 

その時、水面から大きなツノが

飛び出し、ロウのゴライアスに突き立てた。

 

 

ガアァンッ!!

 

 

ゴライアスに大きな穴が開き、海水が浸水してきた。

このままでは水没するのも時間の問題だ。

 

 

サルーンガール

「きゃぁぁっ!!」

 

その正体は以前倒したはずの

身体が傷だらけの灰色のサメ『オニザメ』だ。

 

 

 

ロウ

「クッソがァ!!2度も3度も!!

また死に損ないのお前かァ!!」

 

 

 

ギーガン

「ロウ!!サルーンガールちゃん!!

早くこっちへ飛び乗れ!!

長くはもたないぞ!!」

 

 

 

サルーンガール

「わかった!…ロウさんも早く!!」

 

 

 

ロウ

「ったく、しゃらくせェ!!

吹ッ飛べやァ!」

 

 

ギーガンとサルーンガールの忠告には耳もくれず

沈みかけたゴライアスの主砲を撃とうとした瞬間、

水中から飛び出したオニザメがゴライアスに体当たりを繰り出した。

 

ガアァンッ!!ガアァンッ!!

 

 

カシャーンッ…。

 

ロウ

「なッ…。」

 

 

体当たりの衝撃でロウの胸当てがバラバラに砕け散った。

そのまま海に投げ出され、沈んでいくロウ。

 

 

サルーンガール

「ロウーーーッ!!!」

 

 

 

ロウ

「…ったく…しゃら…くせェ…。」

 

 

… …。

 

ゴポゴポゴポゴポ…

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第64話】儚き夢の続き

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〇レイクブリッジ

 

エンジニア

「こ…こ、こいつがお父さんと…

お母さんを殺した化け物戦車…!!」

 

 

 

マスター

「こいつが…、エンジニアの両親を…。」

 

 

 

紅葉

「…で、デカいですわ…ね。」

 

突如目の前に現れた巨大な戦車型のモンスターは

通常戦車の10倍以上大きく、橋を渡らせないとばかりに

フェロー達の前に立ち塞がっていた。

 

 

レッドフォックス

「……お、この戦車どこかで見たことあるな。」

 

 

 

フェロー

「ひぇ~…デカい…。

 

でも…、イエローバスタードではないみたいだね…。

ちょ~っと待ってね~。調べるから!」

 

 

 

エンジニア

… …。

 

 

 

マスター

「おい、エンジニア。

身体が震えてるぞ、少し休んでおけ。」

 

 

エンジニア

「… …うん。」

 

 

 

マスター

「…俺達が必ず仇を討つ。」

 

 

 

レッドフォックス

「……しかし。

アッチも全然動かないねぇ。」

 

 

 

フェロー

「えーっと、あったよ!

その巨大戦車型モンスターの名前は

『ネビル』危険度は…★7!!」

 

 

 

エンジニア

「ネビ…ル…。」

 

 

 

フェロー

「ネビルは旧統合軍が開発していた

巨大戦車型賞金首『マルドゥック』の先行量産車、

零号車のなれの果てみたい…。」

 

 

 

マスター

「旧統合軍の創り出した兵器か…。」

 

 

 

レッドフォックス

「あー… …。軍の戦車なのかぁ… …。

うーん…。」

 

 

その時、沈黙を守っていたネビルが動き出した。

 

 

マヤ

「…!来ます!!」

 

 

 

マリー

「よーっし!吹っ飛ばしてやるっ!」

 

ダダダダダダッ!!

ブルルルロロロロロッ!!

 

マリーが副砲を連射しながら

ネビルに向かってモンスターバキーで突っ込んでいった。

 

 

マリー

「いけいけーっ!モンスターバギーのお通りだーっ!」

 

 

 

マヤ

「私も支援します!!」

 

ドンッ!ドンッ!!

 

マヤも後方からから76mm砲を撃ちマリーの支援をする。

 

 

マリーとマヤの猛攻撃を受け、

ネビルの動きが一瞬止まった。

 

 

マスター

「フォックス!紅葉!俺達も出るぞ!」

 

 

 

レッドフォックス

「あー…。はいはい…。」

 

 

 

紅葉

「わかりましたわ!」

 

 

戦車から飛び出した3人は

武器を抜き、ネビルに向かって走り出した。

 

 

キュウゥゥィィーン

バシュンバシュンバシュン

 

ネビルは先程のお返しだと言わんばかりに

マリーの乗っているモンスターバギーに向かって

ミサイルを発射した。

 

 

ボカンッ、ボカンッ、ボカンッ!

 

マリー

「うわわわっ!とっとっとっ!

…危ないな~もうっ!」

 

 

レーサー仕込みの華麗な運転さばきで

ミサイルの着弾を避けた。

 

 

フェロー

「おおっ!お姉ちゃんすごい!」

 

 

 

マリー

「って、おっとっと…。うわっ!!!」

 

…というのも束の間、

勢い余って橋から転落するマリー。

 

ゴポゴポという音を立て

バギーと共に水中に消えて行った…。

 

 

マヤ

「えっ?ええっ!?マ、マリーさん!?」

 

 

 

紅葉

「…やっぱり噂通りドジですわね…。」

 

 

 

フェロー

「お姉ちゃん…、あなたの事は決して忘れないよ。」

 

 

 

レッドフォックス

「ほら、よっと。」

 

ズシャン!ズシャン!

 

流れるような動きでネビルの

前方にある2本の主砲を高周波ブレードで斬り落とすフォックス。

 

 

 

マスター

「これでも!喰らいやがれッ!!」

 

ドカンドカンドカンドカンッ!

 

ネビル前方のキャタピラに飛び込み、

両手のパイルバンカーを交互に叩きこみ前方のキャタピラを破壊。

ネビルの車体が前方に大きく沈んだ。

 

 

 

紅葉

「はぁぁぁぁ!!」

 

ガシャーン!

 

紅葉も二人に応戦し、大きな薙刀を振り回し、

戦車横に付いた対空機銃を薙ぎ払い破壊した。

 

 

マスター

「これでどうだッ!!」

 

 

… …。

ギュィィィーン

 

再起不可能かと思われたネビルが

怒り狂ったかのうように突如大きな音を立て動いた。

 

 

マスター

「何!?」

 

ドゴォンッ!!

 

ネビルの主砲から発射された砲弾が

マヤの装甲車を目掛けて飛んでいく。

 

 

 

フェロー

「マヤちゃん!!危ない!避けてッ!!」

 

 

 

マヤ

「…え…?」

 

ドゴォオォォン!!

 

ネビルの主砲が装甲車に命中し

大爆発を起こした。

 

 

 

マスター

「… マヤッ!!!」

 

 

 

装甲車のハッチから

マヤが顔を出した。

 

 

紅葉

「マヤさん!!大丈夫ですの!?」

 

 

 

マヤ

「うん…。なんとか~…。ゲホッゴホッ…。

大破しちゃったから後はよろしくです~…ゴホゴホ。

 

 

 

フェロー

「…はぁ~…。よかったぁ…。」

ドウンッ!!…ボカァン!!

 

フェロー達が乗っていたティーガーから

突然主砲が放たれネビルに命中する。

 

 

 

フェロー

「え?今、誰が撃ったの!?」

 

 

 

マスター

「エンジニア…お前操縦できたのか?!」

 

 

エンジニア

「構造は理解しているからなんとかね。

僕も…やるときはやるんだ…!」

 

ドウンッ!…ドウンッ!…ドウンッ!

 

さらに主砲を連発しネビルの車体が

大きく揺らいだ。

 

 

 

レッドフォックス

「…はい、おしまい。」

 

 

フォックスはネビルの砲塔目掛けて

飛びかかりそのままを高周波ブレード振り下ろした!

 

ギュギュギュギュィーーン!!

ドゴォォォォォオン!!

ネビル車体が真っ二つになり

大きな爆発と共に動かなくなった。

 

 

 

フェロー

「あの剣どういう構造してるんだろう…。

普通は戦車を真っ二つになんて出来ないよね…。」

 

 

レッドフォックス

「アッハッハ!おっもしろいなぁ!

巨大戦車が、剣で切った人間みたいに真っ二つになった!」

 

 

 

マスター

「…こうなったのも元は軍がこんな戦車を開発したせいだ…。

 

こんなモノ作らなければ…、

エンジニアの両親は死なずに済んだんだ…!!」

 

 

 

レッドフォックス

「……ま、悔やんでも

二人が戻ってくるわけじゃないけどね。

元軍人とはいえ、アタシたちに罪はないさ。」

 

 

 

マスター

… …。

 

 

レッドフォックス

「……こんなモノ作らないといけなくなった

この世の中が罪なのさ、きっと。」

 

 

 

マスター

「これで償えた…かな…。」

 

 

 

レッドフォックス

「うん。まぁ、いいじゃないか。

 

これであの子も十字架を背負って

生きていく運命から逃れられたのさ。

 

アタシたちと違って、ね。」

 

 

 

マスター

「フォックス…。」

 

 

 

エンジニア

「これで仇が取れたよ。

みんな、本当にありがとう…。」

 

 

 

フェロー

「うん…、良かったね。

 

…って、エンジニア!?」

 

 

エンジニア

「……っ……! でもどうしてだろう……。

嬉しいはずなのに涙が止まらない……!

 

悔しくて……っ……悔しくて……っ!

 

あの時……っ僕に力があったら…!!

お父さんとお母さんは……っ死なずに済んだのに……っ!」

 

 

マスターはエンジニアに近づき

そっと頭を撫でた。

 

 

マスター

「誰も最初から強いやつなんていない。

皆辛いことを乗り越えて、強くなるんだ。」

 

 

 

エンジニア

「… …っ!うん…っ!」

 

 

 

マリー

「…ぶはぁ!!

し、死ぬかと思った~…。」

 

 

 

フェロー

「あ、お姉ちゃん!死んだのかと思ったよ~。

って、うそうそ!

 

それよりもしかして~…

汚染された湖の水…飲んでないよね?」

 

 

 

マリー

「ゲッ…飲んじゃった…!

 

うっ…。もう…ダメ…かも…。」

 

 

マリーはその場で気を失った。

 

 

 

〇野営基地跡

 

 

新統合軍の野営基地跡に着くも、

やはり基地は破壊され廃墟になっていた。

色々探ってはみたものの、めぼしいものは何も残ってないようだ。

 

フェロー

「う~ん…、何も残ってないね~。

使えないガラクタばっかり…。」

 

 

 

マリー

「ちぇ~。なんか使えそうな戦車武器があるかと思ったけど

もう全部取られた後だね~。残念。」

 

 

 

マヤ

「二人共、本来の目的を見失っているわ…。」

 

 

 

マスター

「鍵の手掛かり無し…か。」

 

 

 

エンジニア

「あのさ…。こんな状況で言いにくいんだけど…。」

 

 

 

紅葉

「どうかしたのですか?」

 

 

 

エンジニア

「うん…。自分の生まれた家に行きたいなって…。」

 

 

 

マスター

「そういえば、ここから確か近いんだったな。

何か用でもあるのか?」

 

 

 

エンジニア

「うん…。お父さんとお母さんのお墓がそこにあるんだ。」

 

せめて自分の家で安心して眠らせてあげたいって施設の人が

小さなお墓だけど建ててくれたんだよ。」

 

 

 

紅葉

「優しい方たちですね…。」

 

 

 

マスター

「そうか。じゃあ、仇をとった事を

両親に報告しないとな。」

 

 

 

エンジニア

「…うん、そうだね。」

 

 

 

○エンジニアの家

 

 

エンジニアの家は湖の近くにある小さな家だった。

近くにお墓が二つ建っている。

 

建物自体は老朽化はしているが、

なぜかこの家だけは綺麗な形で残っていた。

 

 

エンジニア

「ただいま…。」

 

 

 

フェロー

「うっ、ケホッケホッ…。

ホコリがすごい…。」

 

 

 

マスター

「そりゃそうだ…。

ランドシップの貨物倉よりは全然マシだぞ。」

 

 

家の中を探索するとエンジニアの

小さい頃の写真などが当時のまま残されていた。

 

 

紅葉

「エンジニアさん、昔とあまり変わらないですわね。

この両端に写ってる方はご両親ですか?」

 

 

 

エンジニア

「うん。この写真は確か…

僕の誕生日に撮った写真かな。

懐かしいな…。」

 

 

家の奥に進むと、作業場のような

小さなガレージがあった。

 

 

マヤ

「ここは…?ガレージ、ですか?」

 

 

 

エンジニア

「うん。ここはお父さんが

よく作業をしていたガレージだよ。

工具箱だってほら。」

 

 

 

レッドフォックス

「…ん?ちょっと待ちな。そのマーク…。

 

…これ、旧統合軍の研究所のマークじゃないか?

リザードお前も見覚えがあるだろう。」

 

 

 

マスター

「ああ、俺もよく研究所には

顔を出していたから覚えている。

確かに旧統合軍の研究所のマークだ…。」

 

 

 

エンジニア

「え、旧統合軍…?」

 

 

 

フェロー

「…という事はエンジニアのお父さんは

旧統合軍の技師だったってこと…?!」

 

 

 

マスター

「だとしたら、もしかすると

鍵の手がかりがあるかもしれない。

もう少し調べてみよう。」

 

 

─ 数分後…

 

 

室内を隈なく調べてみるとエンジニアの父親が生前使っていた

机の引き出しの中から頭の部分にノア=アイのレリーフが入った

水色の鍵を発見する。

 

マスター

「…!思い出したぞ。

 

あの研究所のマーク…

統合軍・第三研究所のマークだ。」

 

 

 

レッドフォックス

「第三研究所というと『プロジェクト・アルファ』計画を行っていたところだ。

…しかもあそこは『マルドゥック』などの兵器の開発にも関わっていた…。」

 

 

 

マスター

「マルドゥック…。零号車のネビル…。

 

 

 

エンジニアの父親は…

「自分で創った兵器によって…。」

 

 

 

エンジニア

… …。

 

 

 

フェロー

「エンジニアはお父さんが軍に所属していた事は

知らなかったの?」

 

 

 

エンジニア

「うん…。

何か大きなプロジェクトに関わって仕事をしている…とは

昔聞かされた事があったけど…。

全然知らなかった…。」

 

 

 

レッドフォックス

「もしかすると、アンタの父親は自分の作ったモノが

“あんな姿”になっているのに責任を感じたのかもしれないね。」

 

 

 

マスター

「おいッ!!フォックス!!

不謹慎にも程度があるだろ!!」

 

 

 

レッドフォックス

「そ、そんなに怒るなよ…。すまなかった。」

 

 

 

マスター

「…ふん。もう少し言い方に気をつけろ。

お前は言葉を選べないんだからな。」

 

 

 

レッドフォックス

… …。

 

 

 

マスター

「さて、鍵も手に入った事だ。

少し休憩して一旦ランドシップに戻ってから

センゲンに向かおう。」

 

 

 

エンジニア

「最後にお墓参りしてくるよ。」

 

 

 

マスター

「ああ、そうだったな…。

報告してこい。」

 

 

 

エンジニア

「うん…。」

 

 

 

○お墓前

 

 

エンジニア

「お父さん…お母さん…。

ちゃんと仇はとったよ。

 

仲間のみんなと…、ううん…。

今の僕の家族…かな。

 

僕、もっと立派な技師になって…

お父さんを超えてみせる!

 

そしたら、絶対また報告しに来るからね!

それまで待ってて!」

 

その時、東の方向から太陽が顔を出した。

 

 

フェロー

「うわ…眩しい…っ!…というかもう朝なのね…。」

 

 

 

紅葉

「日の出ですわ…。綺麗ですわね。」

 

 

 

エンジニア

「うん、綺麗だね…。」

 

 

 

その日の出は…

まるでエンジニアの新たなる門出を祝っているようだった。

 

 

 

マスター

「…そう言えば、気になっていたんだが…。」

 

 

 

フェロー

「ん?マスターどうしたの?」

 

 

 

マスター

「フェロー、お前なんでここにいるんだ?」

 

 

 

フェロー

「…えっ?」

 

 

 

マスター

「いや、普段エンジニアと仲良いから心配なのはわかるし、

何も言わなかったが…。

 

お前スターフォール組だろう。」

 

 

フェロー

「…え?…ええっ!?

 

う、うわああぁぁぁっ!しまった~~~!!!」

 

 

 

紅葉

「やれやれですわ…。

本当に姉妹揃ってドジですわね…。」

 

 

 

フェロー

「エ、エリシアちゃん、ごめんよ~~!!!」

 

 

 

○ランドシップ

 

 

シュン

「準備完了。

そろそろ向かうとしよう。」

 

 

 

エリシア

…?

 

 

 

メタルショップ店員

「… …エリシア。どうかした?」

 

 

エリシア

「いえ…。今誰かに呼ばれたような…。」

(気のせい…かな…?)

 

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第63話】闇に舞う桜

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〇転送装置

 

 

白百合

「では、準備も出来たことですし

わたくし達もグレートウォールに向かいましょうか。」

 

 

 

スプーキー

「ヘイ ラッシャイ!

…ナンカヒサシブリダナ。」

 

 

 

ニーナ

「鳥なのに人間の言葉を喋るのか…?」

 

 

スプーキー

「オイラハ トリ ジャネエ!」

 

 

 

ジェシィ

「あはぁ、可愛い鳥さんねぇ。」

 

 

 

スプーキー

「ダ カ ラ!

 

 

モウ ハンロンスルノモ ツカレタゼ…。

デ、ドコニイクンダ?」

 

 

 

ドクター

「グレートウォールのキャンプAに転送をお願いできる?」

 

 

 

スプーキー

「ガッテンショウチ!

 

ヒサシブリニ トバスゼー!」

 

 

 

スプーキーが装置のスイッチを押すと

白百合達は白い光に包まれた。

 

 

〇グレートウォール キャンプA

 

光が消え、転送された先は

指定通りグレートウォールの人喰い砂漠の

近くにある『キャンプA』だった。

 

 

ニーナ

「ふぅ…。どうも転送は苦手だ。

身体が妙にフワフワする。」

 

 

 

ジェシィ

「転送事故が起きなくて良かったわねぇ。」

 

 

白百合

「ここには久しぶりに帰って来ましたね。」

 

 

 

ドクター

「そういえば、白百合ちゃんと紅葉ちゃんは

カベノオクで生活していたのよね?」

 

 

 

白百合

「ええ、そうです。

新統合軍解散後、故郷のセンゲンには帰らず

ここで紅葉と暮らしていましたわ。」

 

 

 

ニーナ

「なぜ故郷に戻らなかったんだ?」

 

 

 

白百合

「…センゲンに戻らなかった理由は、

元軍人の父に…合わせる顔が無かったからです。

 

『エルピス作戦』で大敗し、同じ軍人として

恥ずかしい醜態を晒してしまいましたから…。」

 

 

 

ドクター

「気にしすぎだと思うわよ、白百合ちゃん。

状況が状況だっただけに仕方無かったと思う。」

 

 

 

白百合

「…はい。その一言で少し心が救われました。」

 

 

 

ドクター

「いいのよ。

いつまでも過去に囚われてちゃ前に進めないわ。

 

…ふぅ、私もそろそろ進まないといけないわね。」

 

 

 

白百合

…?

 

 

 

ドクター

「ううん、何でもないわ。ただの独り言よ。」

 

 

 

白百合

「は、はい…。」

 

 

 

ジェシィ

「じゃぁ、ちょっと旧統合軍に関する施設について

みんなに聞いてくるわねぇ~。」

 

 

─ 十数分後…

 

 

ニーナ

「う~ん、なかなか戻ってこないな…。」

 

 

 

ドクター

「そうねぇ。

そろそろ戻ってきても良い時間だと思うけれど…。」

 

 

 

白百合

「あ、戻ってきましたわ。」

 

 

ジェシィ

「はぁ…はぁ…。みんな、ごめんねぇ。

 

情報だけを聞くつもりがぁ、

みんなに握手とかサインとか求められちゃってぇ…。

お話をしてたらこんな時間にぃ~…。」

 

 

 

ドクター

「さすがは人気トレーダーね…。

で、どうだったの?」

 

 

 

ジェシィ

「関係がありそうな施設は東の壁を越えた雪原地帯にある

天候制御研究所、超未来発電所とぉ、

ここから南西にある湾岸ビルの3つが怪しいみたいよぉ。」

 

 

 

白百合

「天候制御研究所、天候制御研究所っと…。」

 

 

 

ドクター

「白百合ちゃん、その端末は?」

 

 

 

白百合

「あ、これですか?

何かと便利かと思いまして、

フェローさんがいつも持ち歩いていらっしゃる

タブレット端末と同じ物をオフィスから借りてきました。」

 

 

 

ニーナ

「なるほど。それがあれば

データベースから色々調べられるな。」

 

 

 

白百合

「ありましたわ。では、読みますね。」

 

 

———————————————————-

天候制御研究所 (Weather Control Center)

———————————————————-

ベールウッズのすぐ近くにある森林地帯に存在する遺跡。

 

大破壊前の「地球環境問題の解決を目的とした国際的プロジェクト」の一環として

「流体エネルギーによる広域天候制御機構の開発研究」が行われていた施設。

 

この施設の中枢の『天候制御システム』が暴走してる影響で

壁を越えた東側が寒冷地化してしまった。撒菱重工の技術者やカンパニーの有志によって

正常化あるいは完全停止が研究されていたが、未完に終わり今は放置されている。

 

記録:GW調査再生班

———————————————————-

 

 

白百合

「…と書いてありますね。

ここはカベノオクに近い場所にありましたので

中に入ったことはありませんけれど、近くで見たことはあります。

ここの記述通り、廃墟になっていました。」

 

 

 

ドクター

「壁の向こう側が雪原地帯なのはここの施設が原因だったのね。

しかしなぜ放置されたのかしら…。」

 

 

 

ジェシィ

「大破壊前に研究が行われていたって書いてあるから

『大破壊』が原因じゃないかしらぁ。」

 

 

 

ドクター

「仕方ないにしても

周りの町の人達からすると迷惑な話よね…。」

 

 

 

白百合

「超未来発電所もありました。読みますね。」

 

 

———————————————————-

超未来発電所 (Super Future energy Power plant)

———————————————————-

鉄道組合本部すぐ近くの川沿いに存在する遺跡。

 

『天候制御研究所』と同じく「地球環境問題の解決を目的とした国際的プロジェクト」の

一環として、大破壊前に各国家が合同で設立した施設。

 

完全無公害・完全再生可能な代替エネルギーの開発」というテーマを掲げた

チームが研究開発にあたったみたいだが、謎の生命体が発電炉に寄生し、

エネルギーを吸収された影響で発電量が低下し発電所として機能しなくなり放置された。

 

記録:GW調査再生班

———————————————————-

 

 

白百合

「…と書いてあります。

天候制御研究所と同じ理由で建てられた施設のようですね。」

 

 

 

ニーナ

「2つの施設は国が関わっているようだが、

軍事関連の施設ではないようだな。」

 

 

 

ジェシィ

「そうねぇ。湾岸ビルはどうかしらぁ?」

 

 

 

白百合

「少しお待ちくださいね…。

えーっと…。あ、ありました。」

 

 

———————————————————-

湾岸ビル A棟/B棟/C棟 (GuLf Bbuildings)

———————————————————-

南西部の海岸沿いに立ち並ぶA棟/B棟/C棟の3つのビルから成り立っている。

ういう用途で使用されていた施設かは不明だが、軍の戦車や装備等が

カンパニーによって発見されている事実から

人類統合軍の駐屯地だったのではないかと推測されている。

 

記録:GW調査再生班

———————————————————-

 

 

ジェシィ

「人類統合軍!ビンゴねぇ。」

 

 

 

ドクター

「じゃ、さっそく湾岸ビルに向かいましょう。」

 

 

通りすがりのメカニック

「あなた達、湾岸ビルに行くの?

やめといた方がいいわよ~。」

 

 

 

ニーナ

「そのつもりだが、どうかしたのか?」

 

 

 

通りすがりのメカニック

「あそこのビルは随分前からモンスターの住処になっているんだけど、

どうも最近やばい賞金首が住み着いているみたいなのよ。」

 

 

 

白百合

「”やばい”賞金首…ですか?」

 

 

 

通りすがりのメカニック

「うん。『マンイーター』と呼ばれている

超大型カメレオンがいてね、何人か湾岸ビルに忍び込んで

お宝を拝借しようとしたごろつき共が丸飲みにされたらしいのよね。

逃げ帰ったやつらに聞いたんだけど~。」

 

 

 

ドクター

「カメレオンと言うとスターフォールに居る

ビルカメレオンとかカメレオンテと同系種かしら?」

 

 

 

ニーナ

「マンイーターか。噂は聞いたことがある。

睡眠ガスを吐くそうだが、カメレオン型モンスター特有の

光学迷彩を使われると厄介だな…。」

 

 

 

通りすがりのメカニック

「あと、最初に発見された時は茶色い姿だったけど、

今は変色して赤色になってるみたい。

理由はよくわかんないんだけどね。」

 

 

 

ドクター

「カメレオンは怒ると体の色が真っ赤になるという性質があるわ。

お宝を盗もうとしたごろつきに怒ってるのかしら…。」

 

 

 

通りすがりのメカニック

「あそこはB2マンタレイが上空を徘徊しているから

まあ、何にせよ本当に行くなら気を付けてよね。」

 

 

 

白百合

「ご忠告ありがとうございます。

しかし、B2マンタレイはハンターと戦車が必須なので

この構成では討伐が困難ですね…。」

 

 

 

ジェシィ

「うっかり会ってしまったら、

手を出さない限り攻撃はしてこないと思うけどぉ、

爆撃されてしまう可能性もあるわねぇ。

 

みんなで私の『ポルシェ470』に乗って

人喰い砂漠の方を迂回した方がよさそうねぇ。」

 

 

 

ドクター

「ポルシェ…?

あの大破壊前に存在したスポーツカーかしら?」

 

 

 

ジェシィ

「違う違う、RSOトラクターよぉ。

さ、みんな乗ってぇ。」

 

 

─ 数時間後…

 

 

○湾岸ビル前

 

ドクター

「何とかB2マンタレイに会わずに

無事着いたわね。」

 

 

 

ニーナ

「本来は徘徊ルートなんだが、

今日はついてたね。」

 

 

 

白百合

「『マンイーター』が住み着いてると言われているのは

C棟のようですね。」

 

 

 

ジェシィ

「じゃ、私はお荷物になるから

外で待機してるわねぇ。

何かあったらBSコントローラーで連絡してねぇ。」

 

 

 

ドクター

「じゃ、入りましょうか。」

 

 

○湾岸ビルC棟 内部

 

ビルの中はモンスターの巣窟となっており、ひどく荒れ果てていた。

今にも崩れそうな壁や、むき出しになった鉄骨。

時折地面には人間の骨らしきものも落ちている。

 

 

ニーナ

「これは酷い…。

とても軍の駐屯地だったとは思えないねぇ。」

 

 

 

ドクター

「臭いやホコリもひどいわね…。

うっ…!ゴホンゴホン…。」

 

 

 

白百合

「恐らくですが軍がこのビルを破棄した後、

人間がここに住み着いていたんじゃないでしょうか。

生活をしていたような痕跡もありますし…。」

 

 

 

ニーナ

「言われてみれば、缶詰とか食料の残骸が落ちてる。

もしかすると、モンスターが住み着くようになって

追い出されたのかもしれないねぇ。」

 

 

 

ドクター

「この人間の骨は…。服装からして

ハンターかしら…。」

 

 

 

ニーナ

「恐らくお宝目当てに忍び込んだ

ごろつき共やハンターたちの成れの果てだろうねぇ。

ここは、酸を吐くアシッドアントや

即死攻撃を持つ危険なサムライアリが住み着いているようだからね。」

 

 

 

白百合

「とても危険ですね…。用心して進みましょう。」

 

 

途中アシッドアントに不意に襲われ危ない場面もあったが、

着々と敵を倒していき、階を登る白百合達。

 

道中にあった木箱から大量のクノイチや忍び服が見つかった。

軍が使用していた装備なのだろうか。

 

 

ドクター

「…和装…かしら?」

 

 

 

白百合

「センゲンにあった装備に似てますね。

状態も綺麗ですし、普段着るのに丁度良いので

持ち帰りましょう。」

 

 

 

ドクター

(…しっかりしてるわね、この子…。)

 

 

 

ニーナ

「さぁ、ぼさっとしてないでとっとと行くよ!」

 

 

 

白百合

「…すみません!今行きます!(両手に大量の服を抱えて)」

 

 

─ しばらくして…

 

 

ニーナ

「見た感じこの階段を上がれば

たぶん最上階かねぇ。」

 

 

 

白百合

「そうですね。

どうやらここが終着点のようですね。」

 

 

 

ドクター

「マンイーターに遭遇しなかったけど…、

やっぱこういうのって最後の部屋にいるのかしら…。」

 

 

最上階に着くと無駄に広い部屋に出た。

部屋の真ん中には巨大なカメレオンのようなモンスターがいる。

その赤い姿は噂にあった『マンイーター』だ。

 

 

ドクター

「やっぱり…。お決まりのようね。」

 

 

 

白百合

「警戒してください…!!」

 

 

よく見るとマンイーターの近くに人のような影が見える。

その瞬間、マンイーターはその”人のような何か”を

大きな口を開け一瞬で飲み込んだ。

 

マンイーター

「グルルルッ…。ゴクンッ。」

 

 

 

ニーナ

「人…を飲み込ん…だ…?」

 

 

 

白百合

「すぐに腹を裂けば消化はされないはずです!

…行きますッ!!」

 

 

白百合はマンイーターに向かって

走り出そうとしたその時…。

 

マンイーターが苦しむように暴れだした。

 

 

ドクター

「白百合ちゃん!マンイーターの様子が変だわ!」

 

 

 

白百合

「…え?」

 

 

 

マンイーター

「グルルッ!?…ガフッ…ウェ!!」

 

 

マンイーターの背中が真っ二つに裂け

中から人間…女の子が出てきた。

 

 

ニーナ

「…なっ!?」

 

 

???

「アハっ…♡ 綺麗に裂~け~た♡」

 

 

 

白百合

「お…お前は…!!」

 

 

???

「ん~?あら…。

どこかで聞いた声かと思ったら

白百合じゃない…♡

 

お~ひ~し~ぶ~り♡ アハハッ♡」

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第62話】巨大な影

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〇フロータシティ

 

 

他地方に向かうクルー達と別れ、

フェロー達は南へ向かう為の対策を練っていた。

 

フェロー

「う~ん…。地図を見る限り、

南側に行く為にはレイクブリッジを渡る以外ない感じだね~。」

 

 

 

マヤ

「橋には新統合軍のゲートが作られているって言ってましたけど…。

今は通れるのでしょうか…。」

 

 

 

マスター

「行ってみない事には何とも言えんな。」

 

 

 

紅葉

「橋に向かう為にはフロータシティの東側に広がる

砂漠地帯を横切る必要がありますわね。」

 

 

 

フェロー

「ちょーっと待っててね。

ふむふむ…。

 

あ、あった!」

 

 

 

マリー

「ん~?何を調べてるの?」

 

 

 

フェロー

「モンスターのデータベースっ!

 

えーっと、その砂漠には『黒角鮫』と呼ばれている

体色が黒いインペイラーの亜種、

ブラックホーンって名前の賞金首が出現するみたい。

…危険度は★6だね。」

 

 

 

マヤ

「★6…。とても危険ですね。

私たちだけで倒せるかどうか…。」

 

 

 

フォックス

「……ふむふむ……。

…おもしろそうじゃあないか。」

 

 

 

マスター

「おいおい……。お前1人なら良いが、

皆を巻き添えにするわけにはいかないだろう。」

 

 

フォックス

「最近リザードは真面目すぎて

つっまんないなー。

あー…つまんないつまんない。」

 

 

 

マスター

「…お前なぁ…。」

 

 

 

フェロー

「やぁやぁ…、二人とも落ち着いて…。」

 

 

 

紅葉

「では、ホバークラフトを装備した戦車や

ミズグモを使って海を横断するのはいかがかしら?

紅葉は海に落ちる自信がありますけど…。」

 

 

 

マヤ

「先程の町の方のお話ですと、湖の水が放射線物質によって

汚染されているそうなので、誤って湖に落ちると

被曝する可能性がありますよね…。」

 

 

 

フェロー

「えーっと…。調べたところ、

最近この辺りの湖で『タールゴン』に似た

ヘドロ状のモンスターも発見されているみたいだね。

まだ詳細は不明みたい。」

 

 

 

マリー

「まっ、まじで…。

タールゴンってあのヘドロみたいなモンスターだよね…。

き、きもちわるぅぃ~…。」

 

 

 

マスター

「突然襲われて湖にでも沈められたら危険だな…。」

 

 

 

フェロー

「う~ん…。まさに八方塞がりだね…。」

 

 

 

紅葉

「まだ砂漠を横断してレイクブリッジに向かった方が

安全かもしれませんわね…。」

 

 

 

マスター

「そうだな。そっちの方がまだ安全そうだ。

道中黒角鮫に遭遇しないよう、気を付けよう。

マヤ、戦車は持ってるか?」

 

 

 

マヤ

「はい!愛車の『スコーピオン』があります。

が、ちょっと車内に犬(バルドゥール)の匂いがするので

フェローさんはダメかもしれません…。」

 

 

 

フェロー

「ん~…、ダメかも…。」

 

 

 

マスター

「FV101装甲車か。3人は乗れそうだな。

マリーは、モンスターバギーで行くのか?」

 

 

 

マリー

「もちろん!

愛用車の『トムボーイ』で行くよっ!」

 

 

 

マスター

「ふむ…。助手席含めて2人が限界か。」

 

じゃあ、俺とエンジニア、フェローは

売店でレンタルしたティーガーに乗ろう。

 

紅葉とフォックスはマヤの装甲車に乗ってくれ。

マリーはそのまま1人で向かってくれ。」

 

 

 

マリー

「…えっ。あたいだけ1人…。」

 

 

 

フェロー

「お姉ちゃん、ドンマイ…。」

 

 

 

〇戦車内部

 

レイクブリッジに向かう為、それぞれの戦車に乗り込み

砂漠に入るフェロー達。

 

向かう最中ふと、車内の片隅に目をやると

変わらず元気の無いエンジニアがそこにいた。

 

 

マスター

「… …エンジニア、大丈夫か?」

 

 

 

エンジニア

「うん…。」

 

 

 

フェロー

「なんて言うか…その…。

…残念だったね…。」

 

 

 

エンジニア

「…ううん、そうじゃないんだ。

それは何となくだけど、予想はしていたから…。」

 

 

 

マスター

「ん?何か気になることでもあるのか?」

 

 

 

エンジニア

「…レイクランドの南部には

ボクが昔小さい頃に住んでいた家があった場所なんだ…。」

 

 

 

マスター

「そうだったのか…。」

 

 

 

エンジニア

「…うん。孤児院に入る前…かな。」

 

 

 

フェロー

「聞いて良いかどうかわからないけど…。

小さい時に両親を亡くしたって言ってたけど…。」

 

 

 

エンジニア

… …。

 

 

 

フェロー

「…やっぱり聴いちゃいけなかったかな…。」

 

 

 

エンジニア

「ううん、大丈夫…。

 

…ある日、お父さんとお母さんと一緒に

昔住んでいた家からフロータシティまで

買い出しに向かっていたんだ。」

 

 

マスター

「南からフロータシティに…?

随分遠い買い物だな。」

 

 

 

エンジア

「うん…。レイクランドには町がフロータシティしか無いから、

月に数回食料とか必要な物資を買いに行ってたの。

 

その向かう途中…、化け物のような巨大な戦車に襲われたんだ。」

 

 

 

フェロー

「化け物のような巨大な戦車…。戦車系賞金首?

イエローバスタード…かな…?」

 

 

 

マスター

「イエローバスタードというと、

戦車の亡霊の集合体というウワサがあるアレか?

でもアレはスターフォールの砂漠にいるんじゃ…。」

 

 

 

エンジニア

「…わからない。でも…

あの大きさから見て恐らく賞金首だと思う。

 

お父さんとお母さんは…ボクを助けるために…。」

 

 

 

マスター

「…。囮になったのか…。」

 

 

 

エンジニア

「…その後、倒れていたボクをたまたま通りかかった

トレーダーの人が助けてくれて、

フロータシティまで運んでくれたみたい。

その後、孤児院に入ったんだよね。」

 

 

 

フェロー

「…もしかして

技師(エンジニア)になった理由って…。」

 

 

 

エンジニア

「…うん。あ、もちろん前にも話したように

機械をいじるのが好きだったのもあるけど…。

 

いつか自分がその化け物戦車に対抗できる

強い戦車を作るのが目標なんだ。」

 

 

 

マスター

「毎日夜遅くまでガレージで何かしているなと思ったら

戦車を開発してたんだな…。」

 

 

 

エンジニア

「そうだよ。

でもボクは戦車は作れるけど乗れない…。

だから、キミ達の力が必要なんだ。」

 

 

 

フェロー

「もちろん!

ナンバーワン調査員のあたしを頼ってくれていいよ!」

 

 

 

マスター

「お前は戦えないだろう…。

 

当たり前だが、俺も協力する。

絶対に両親の仇を取ろう。」

 

 

エンジニア

「…二人とも…ありがとう。」

 

 

 

〇砂漠地帯

 

ドッォンッ!!    ダンダンッ!!

 

砂漠を進むと何やら爆発音や砲撃音が聞こえてきた。

どうやら他のハンター達がブラックホーンと交戦中らしい。

 

 

フェロー

「おおっ!誰か戦ってるー!」

 

 

 

マスター

「俺達が遭遇しなくて助かったな。」

 

ウォォォォォン!!!!

ダンッ!ダンッ!ダンッ!ダンッ!

 

ブラックホーンは大きな唸り声をあげ、

戦車に何度も執拗に体当たりを繰り返している。

 

 

 

マスター

「…ん?

なんかヤバくないか…?」

 

 

 

紅葉

「おされていますわね。

このままでは戦車が大破してしまうのは時間の問題…。

私たちも加勢いたしますか?」

 

 

 

フォックス

「情けないねぇ… …。

ちょっと遊んでやるか。」

 

 

 

マヤ

「あっ!走行中に飛び出すと危険ですよ~!!」

 

 

注意するマヤの言葉に振り返る事なく、

戦車から飛び出したフォックスは

背中に担いでいた高周波ブレードを抜き

ブラックホーンに向かって一直線に走り出した。

 

 

マスター

「おい!待て!フォックス!!」

 

 

 

フォックス

「アーッハッハッハ!」

 

 

高笑いをしながら飛び上がり体を回転させ、

そのまま勢いに乗りブラックホーンを斬りつけた。

 

スブッシャッ!!

 

大きなうめき声と共に

ブラックホーンの身体が大きく揺らいだ。

 

 

そして、流れるようにブラックホーンの背ビレ目掛けて飛びかかり、

フォックスは左手に持っていた長大な対戦車ライフルを撃ち込んだ。

 

バウンッバウンッバウンッ!!

 

ブラックホーン大きな雄たけびを上げ

そのまま砂の海に沈んでいった。

 

 

マリー

「わお!すごいっ!!

一瞬で倒しちゃったよ~!」

 

 

 

フェロー

「相変わらず恐ろしい人だ…。」

 

 

 

フォックス

「…ふぅ。あー、スッキリした。

見た目よりたいしたことないね、アレ。」

 

 

ソルジャー女

「アンタが来なけりゃ危なかった。

おかげで助かったよ。」

 

 

 

フォックス

「ん?アタシは、別にキミたちを助けたって

思ってなんかいないけど?」

 

 

 

ソルジャー女

「なっ…?!」

 

 

フォックス

「キミたちが助かったのは

結果的にそうなったってだけだ。

 

お楽しみの最中に他人を構ってる

ほど、ヒマじゃあないよ。」

 

 

 

ハンター男

「…ッ!てめェ…。」

 

 

 

マスター

「おいおい…。

もっと言い方があるだろ…。

 

すまん、ちょっと変わったヤツなんだ。

許してくれないか。」

 

 

 

ハンター男

「ふん…。まぁ、いい。

 

オレたちはここ周辺のモンスターを狩っているハンターだ。

見たことが無い顔だが…。お前らは何処から来た?」

 

 

 

マヤ

「私たちはランドシップと呼ばれる

地上艦からレイクブリッジに向かっていました。」

 

 

 

ソルジャー女

「おや、ランドシップの人達かい。噂は聞いてるよ。

レイクブリッジには何しに行くんだい?」

 

 

 

マスター

「俺達はレイクブリッジを渡って南側にある

新統合軍の野営基地に行こうとしているんだ。」

 

 

 

ハンター男

「野営基地…?そんなのあったか?」

 

 

 

ソルジャー女

「ほら、あそこだよ。

戦車の残骸が転がってるところさ。」

 

 

 

ハンター男

「ああ、あの廃墟か。

そういや以前に戦車装備を漁りにいった事があったな。」

 

 

 

紅葉

「今は廃墟ですの?」

 

 

 

ソルジャー女

「随分前からさ。どんな用があるのか知らないが、

たぶんロクなモノは残ってないと思うよ。

 

軍の装備が大量に残ってるって噂が広まって

みんな漁りに行ってたからねぇ。」

 

 

 

マスター

「そうか…。でも、もしかすると何か残ってるかもしれない。

そういえばレイクブリッジのゲートは今どうなってるんだ?」

 

 

 

ハンター男

「今はゲートは何者かに壊されて通れるようになってる。

もちろん軍の人間ももういない。」

 

 

 

フェロー

「壊されてるってのは気になるけど…

とりあえずは南側には渡れそうだね。」

 

 

 

ソルジャー女

「南にはここよりも強い賞金首がいる。

気を付けて行くんだよ。」

 

 

 

マスター

「色々と情報ありがとう。

それじゃ、向かうか。」

 

 

〇レイクブリッジ

 

フェロー

「…と、来てみたものの

やっぱり誰もいないね~。」

 

 

 

マスター

「橋の上で争ったような形跡があるな…。

ナノパンデミックの影響なのか…?」

 

 

 

マリー

「ん~。派手に壊されてるね~。

人間が壊したというより、ドでかい兵器で

壊したようにも見えるね。」

 

 

 

マヤ

「とりあえず、ここに居ても何ですし

南側に渡りませんか?」

 

 

 

紅葉

「そうですわね。参りましょう。」

 

 

それぞれの戦車に再び乗り込み

橋を渡ろうとするフェロー達。

 

 

すると橋の南側から巨大な戦車のような影が

こちらへ向かってくる。

 

マスター

「…ん?

あれは何だ…?戦車…か…?」

 

 

 

エンジニア

… …!!

 

 

 

フェロー

「エンジニア、大丈夫?

体が震えてるよ?どうしたの?」

 

 

 

エンジニア

「あぁ…。あ、あぁ…。」

 

 

 

マスター

「ま、まさか…。」

 

 

その影の正体は前方に大きなブレードを持つ

巨大な戦車型のモンスターだった。

 

自分達をこれ以上行かせないと言わんばかりに

橋の上に立ち塞がる。

 

エンジニア

「こ…こ、こいつがお父さんと…

お母さんを殺した化け物戦車…!!」

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第61話】死の湖

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ランドシップは

レイクランドを目指し、荒地地帯を走っていた。

 

 

〇司令室

 

フェロー

「あ゛~ゆ゛う゛れ゛え゛え゛る゛う゛う゛う゛う゛う゛~。」

 

 

 

マスター

「お前わざとだろ…。」

 

 

 

フェロー

「いやぁ~、お約束かと思って…。

 

そういや妹さんの話では『れいくぶりっじ』って

橋が有名?らしいけど、実際レイクランドってどんなとこなの?」

 

 

 

オフィサー

「『レイクランド』は巨大な湖の周辺に栄えていた地方だ。

周辺には比較的大型の賞金首が棲息していたのもあり、

多くのカンパニーが拠点として利用していた。

 

私も現役のハンターだった頃は、

フロータシティを拠点として賞金首を倒しに行っていたものだ。」

 

 

 

フェロー

「確かその時にエンジニアと出会ったんだよね。」

 

 

 

オフィサー

「うむ、そうだな。懐かしい話だ。」

 

 

エンジニア

「… …そうだね。」

 

 

 

フェロー

「そ、そう言えばさ!

レイクランドって何かここがオススメ~みたいなの無い?!

ほ、ほら!ここでしか食べられない!!みたいなやつ!」

 

 

エンジニア

「…オススメってわけではないけど、

レイクランドの水は他の地方より水が綺麗で

少し処理するだけで飲み水として使えたって有名だったよ。」

 

 

 

ドクター

「ランドシップには浄水施設があるから

ある程度綺麗な水は供給されているけれど、

このご時世、天然の綺麗な水は貴重だわ。」

 

 

 

ロウ

「トコナツも水は綺麗だが海水だからなァ。

飲み水に出来なくもねェが、高温処理しないとまず飲めねェ。」

 

 

 

マスター

「綺麗な水か。うまい酒が作れそうだな。」

 

 

 

フェロー

「す、すごいマスターの目が輝いている…。」

 

 

 

エンジニア

「あとは…、湖で獲れる魚も美味しいって評判だったね。

酒場で提供されていた『押し寿司』がハンター達に人気だったかな。」

 

 

 

紅葉

「押し寿司…聞いたことがありますわ!

何でも生の魚を使ったお寿司だとか…。」

 

 

 

白百合

「センゲンにも焼いた魚を酢飯に乗せた

寿司のようなものはありましたが、

非常に興味がありますね。」

 

 

 

マスター

「そう言えば、レイクランドはウイスキーも有名じゃなかったか?」

 

 

 

エンジニア

「ボクはお酒が飲めないから味はわからないけど…

『シングルモルト』が有名だったね。」

 

 

 

マスター

「『シングルモルト』っていうのは、

大麦麦芽のみを使用し、1つの蒸留所で作られたウィスキーの事だな。

蒸留所ごとに味わいが違うのが魅力だ。」

 

 

 

レッドフォックス

「へぇ… …。うまそうな酒だねぇ。

リザードと一杯やりたいもんだ。」

 

 

 

マスター

「…ふん。この作戦が終わったらな。」

 

 

オペレーター(ゆるふわ)

「皆さん、前方に大きな湖が見えてきました。

もうすぐレイクランド地方に入ります。」

 

 

 

フェロー

「よーしっ!着いたらまずは

フロータシティで情報を集めようよ!

 

確かそこにはエンジニアの育った孤児院や

働いていたガレージもあるんだよね。」

 

 

 

エンジニア

「うん…。久しぶりにみんなと会えるかな…。」

 

 

 

オフィサー

「うむ。今までの事など色々話を聞いてみるとしよう。」

 

 

─ 数時間後…

 

 

〇フロータシティ

 

 

フローターシティに降り立つ

ランドシップクルー達。

 

 

エンジニア

「…そ、そんな…。」

 

 

 

フェロー

「…なに…、これ…。」

 

 

 

ここにも町が”確かに”存在した。

 

ガレキに埋もれた町は、復興の兆しを見せてはいたが、

あまりにも無残な町の姿に船長達は言葉を失う。

 

 

 

オフィサー

… …。

 

 

困惑しているクルー達に

通りかかった町の住人と思われる男が話かけてきた。

 

町の住人

「ん?人が来るのは珍しいな。

 

残念ながら…ここには何もあんた達が

探しているようなものはないぜ。

 

まぁ、この町の姿を見ればわかると思うが…。」

 

 

 

マスター

「一体何があったんだ?」

 

 

 

町の住人

「…まさに地獄だよ。

こうなったのも全部軍隊野郎のせいだ…!」

 

 

 

白百合

「…詳しくお話をお聞かせ頂けますか?」

 

 

 

町の住人

「少し昔の話にはなるが…。

ここは湖による水資源が多く、

周辺に大きな拠点やダンジョンもあまり無い事から、

軍の施設を作るには最適だったらしい。」

 

 

 

白百合

「軍の施設…ですか?」

 

 

 

町の住人

「そうだ。ここから南の方に

新統合軍の野営基地が作られていたんだよ。」

 

 

 

白百合

「新統合軍…。」

 

 

 

紅葉

… …。

 

 

 

ロウ

「レイクランドに基地があったとは初耳だなァ。」

 

 

 

町の住人

「なんでもそこから噂じゃ『爆心地』をはじめ

各地に部隊が派遣されていたみたいだな。」

 

 

 

白百合

「爆心地…、グラウンド・ゼロの事ですね。」

 

 

 

町の住人

「うーん、詳しいことはわからねぇが

何かその『爆心地』で軍による

大規模な作戦が行われていたみたいだな。」

 

 

 

マスター

「エルピス作戦の事だ…。

そこにはどんな部隊がいたかわかるか?」

 

 

町の住人

「いや、軍はレイクランドの中央にある

『レイクブリッジ』にゲートを作り、

北部からの侵入に制限を設けたんだ。

 

だから俺達一般人は近づく事さえできなかった。」

 

 

 

マスター

「なぜ検問を作り侵入に制限を設けていたんだ?」

 

 

 

町の住人

「わからないね。

よっぽど基地に何か秘密があったのかもしれないな。」

 

 

 

フェロー

「さっき『軍隊野郎のせいだ』って言ってたけど

何があったの?」

 

 

 

町の住人

「その作戦から戻った兵士達がたまたま

フロータシティの酒場に来てたんだよ。

 

そしたら突然銃声が鳴り、

兵士達は銃でお互い撃ち始めたんだ。」

 

 

 

フェロー

「…え?!仲間同士で?!」

 

 

 

町の住人

「最初は酔っぱらった兵士同士が

喧嘩でもおっぱじめたのかと思った。

…が、事態はもっと深刻だった。

 

機械の暴走だよ。」

 

 

 

レッドフォックス

「機械の暴走…だと… …。」

 

 

町の住人

「そして銃声が合図になったかのように

突然周りにあった無人戦車、無人重機、

ロボットが暴走し町の中で暴れ始めた…。

 

それだけならまだマシだったんだが…、

その暴動に反応したのか機械のモンスター共までが

町の外からなだれ込んできたんだ。

 

結果、フローターシティは崩壊。

 

そして、この有様ってわけさ…。」

 

 

 

マスター

「…『キャンサー』だ。

兵士達はキャンサーに感染していたんだ。

という事は俺と同じ強化兵士の部隊だな…。」

 

 

 

町の住人

「そして、湖も暴走した機械から放射された放射線物質によって水が汚染され

飲み水はおろか、今は体を洗い流すこともできない。

魚も生き物も全て死んだ。」

 

 

 

フェロー

… …。

 

 

エンジニア

「ま、町にあった孤児院や!!

…ガレージは!?」

 

 

 

町の住人

「残念ながらもう無いよ。

町の多くの人々は湖を渡って逃げたと思う。

 

ただ、あれから連絡もないし

今は生きてるかどうかはわからないね。」

 

 

 

エンジニア

… …。

 

 

 

オフィサー

「… そうか…。」

 

 

 

町の住人

「こんな町にいても仕方がないのに

残ってるのは、ここから離れたがらない変わった人間だけだ。

 

所詮人間は水が無いと生きていけないのさ。」

 

 

 

マスター

「その新統合軍の野営基地は今でもあるのか?」

 

 

 

町の住人

「もう人はいないと思うが、

基地跡は残されてるんじゃないか。

まぁ、行くなら気を付けて行きな。」

 

 

 

白百合

「旧統合軍では無いですが…。

 

同じ統合軍関連の施設となると、

何か鍵の手がかりになるものがあるかもしれませんね。」

 

 

 

フェロー

「うん、調べる為にも南へ渡ろう。」

 

 

 

オフィサー

「うむ…。そうだな。

マスター、エンジニア、マリーくんの3名、

それにセンゲン組の紅葉くん、レッドフォックス、

マヤくんの3名も一緒に向かってくれ。」

 

 

 

マヤ

「はい!了解です。」

 

 

 

紅葉

「わかりましたわ。」

 

 

 

レッドフォックス

「ま、わかったよ。

リザードだけだと心配だし、ね。

……プッ、ハッハッハ!」

 

 

 

マスター

「おい…、こんな状況でやめろよ。」

 

 

 

レッドフォックス

「あはは、冗談だよ、冗談。」

 

 

 

オフィサー

「それでは準備が整い次第、グレートウォール組、トコナツ組、

スターフォール組の3組は転送装置で向かってくれ。

 

私達も一度ランドシップへ戻り、

こちらのバックアップを行う。」

 

 

 

エンジニア

… …。

 

 

 

フェロー

「…エンジニア、大丈夫?」

 

 

 

エンジニア

「うん…、大丈夫…。」

 

 

マリー

「よーし!いくぞ~!

モンスターバギーのお通りだーっ!」

 

 

 

フェロー

「…お姉ちゃん…。空気読もう…?」

 

 

マスター

「…お前もな。」

 

 

 

To Be Continued…


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