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【メインストーリー第56話】追跡者

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メタルサーガ~荒野の方舟~

メインストーリー 第五章「罪と贖罪」

 

———————————————————-

 

意識を失ったエリシアは夢を見ていた。

 

 

エリシア

(ここはまた夢…?)

 

夢の中に断片的な光景が浮かんでくる。

この光景は先日アラドに捕まった時の様子だった。

 

 

アラド

「まぁ、こいつは我々にとっても

重要な存在だからな。殺したりはせんよ。

まぁ、もう死んでいるようなものだが…。」

 

 

エリシア

「…私が…死んでいる…?」

 

 

エリシア

(…ほら…!私…生きてるよ…!?)

 

 

目の前が真暗になり、場面は変わった。

 

そこは以前夢の中で見た医務室のような部屋。

前に夢で見た光景と同じだった。

 

 

エリシア

(ここは…。前に…夢で見た光景…?)

 

父親?

「おい!!エリシア!!死ぬな!!

エリシアー!!」

 

 

エリシア

(…私が…死ぬ…?)

 

 

母親?

「エリシア…うう…エリシア…なぜこんなことに…。」

 

 

エリシア

(…私…死んじゃうの…?)

 

 

父親?

「何か…まだ何か…方法があるはずだ…。」

 

 

母親?

「あなた…変な考えはやめて…。エリシアはもうっ…!」

 

 

エリシア

(…私は…もう…手遅れなの…?)

 

 

目の前が真暗になり、場面は変わった。

 

そこは研究室のような部屋で

これも前に夢で見た光景と同じだった。

 

父親?

「エリシア…。待ってろよ…。

お前をこの機械で…。」

 

 

父親と思われるその手には

マイクロチップのような小型の機械があった。

 

 

エリシア

(…その機械をどうするの…?)

 

 

父親?

「こうでもしないと、エリシアはこのままなんだぞ!!」

 

 

ふと視線を下に向けると

自分と同じ姿の少女が実験台のようなところに

寝かされていた。どうやら自分は今浮いているらしい。

 

 

エリシア

(私がいる…けど体温が感じられない…。

やっぱり…死んでいるの…?)

 

 

母親?

「エリシア…待ってて…。私も…あなたの元に…。」

 

 

母親と思われる声のする方に視線をうつすと、

女性が椅子の上に立っている。

 

 

よく見えないが、首にはロープのようなものが

巻かれているようだった。

 

 

エリシア

(お父さんから聞いた話だけど…確かお母さんは

私が小さい時に死んじゃって…。…まさか…。)

 

 

母親?

「エリ…シア…、ごめん…ね…。」

ガタンッ…

 

エリシア

(お母さん…、私のせいで…?)

 

 

エリシア

「…い…や…

 

いや…いや…いやいやいや!!

イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 

エリシアは叫び、

夢の中で再び意識を失った。

 

———————————————————-

 

○グラウンド・ゼロ中心部

 

フェロー

「ふぅ~…。久しぶりの外の空気は…

…ウッ!!毒が…!!」

 

 

紅葉

「フェローさん…。

ドクフセーグ付けてるじゃないですか…。」

 

 

フェロー

「…あ!そっか!」

 

ロウ

「おーう。出てきたかァ。」

 

 

フェロー

「…ロウってドクフセーグ付けて

無いけど大丈夫…?」

 

 

ロウ

「ん?全然問題ねェぞ。

それより、もういいのかァ~?」

 

 

フェロー

「呼吸器官どうなってんの…。」

 

 

白百合

「はい、だいたいの仕組みは理解出来ましたので。」

 

 

ロウ

「よし、それじャァ

ランドシップに戻るかァ。」

 

 

フェロー

「エリシアちゃん達の様子はどう?」

 

 

ロウ

「ぐっすり寝てらァ。

まぁ、気を失ってるという表現が正しいのかもなァ。

ハッハッハッ!」

 

 

紅葉

「お気楽ですわね…。」

 

 

…数分後。

 

フェロー達はパンドラを後にし、

ランドシップに向かっていた。

 

 

ロウ

「鍵かァ…。

もっとハイテクかと思ったら

案外アナログなんだなァ。」

 

 

フェロー

「いやいや、光ったり台がせりあがったり

文字が浮かびあがったりアトラクションみたいだったよ!!」

 

 

紅葉

「いや、そこじゃないですわ…。」

 

 

白百合

「しかし…7本も鍵を集めないとなると

かなり大変ですね…。

まだ1本しか見つかっていませんし…。」

 

 

フェロー

「そうだね~…。

ランドシップに戻ったらドクターと

エンジニアで解析をお願いしてみよう。

何かわかるかもしれないし。」

 

 

紅葉

「マスターさんやフォックスさんが

何かご存じだといいんですけど…。」

 

 

ロウ

「…ん?なんだァあれ?」

 

ロウが後方を向きながら指差した先には…

黒い無数の点が空を飛んでこちらに向かっているようだった。

 

 

フェロー

「ひぇ!?む、虫!?」

 

 

白百合

「紅葉あれが何か見えますか?」

 

 

紅葉

「任せてください、お姐様。

 

 

フェロー

「え?紅葉ちゃんあんなに遠くの物が見えるの?」

 

 

白百合

「紅葉は視力がとても良いんですよ。

遥か遠くにいる敵も目視で確認出来るんです。」

 

 

紅葉

「これは、ミュートの力ですわ。

ミュートは遠くの獲物を認識できるよう

タカの遺伝子を配合し、通常の人間の10倍は

目が良いんですわ。

 

…ん?あの目は…。

ノアの目を持つ飛行物体の大群ですわ!」

 

フェロー

「ノアの目…!?

もしかして…私達を追ってきたの?!」

 

 

白百合

「ノアの目をした飛行物体…。

…!!エルピス作戦で見たことがあります!!

 

パンドラの中から突然現れて、兵士達を襲っていました!!」

 

 

ロウ

「なるほどォ。もしかしたら、

パンドラの追撃システムかもしれねぇなァ。」

 

 

紅葉

「パンドラの秘密を知ってしまった私達を

消そうとしているのかもしれませんわね…。」

 

 

フェロー

「データベースにないか調べてみる!

 

えーっと…、あった!!

 

『チェイサー』

別名『追撃者』ノア=アイを持つ小型の飛行型機動兵器で、

群れで行動し、主に索敵、監視、抹殺の為に作られた殺人兵器みたい。

危険度は★3だよ!」

 

 

白百合

「追撃者…。

やはり、私達を追って…。」

 

 

紅葉

「来ますッ!!」

 

チェイサー

「ギギギ…。」

 

 

無数のチェイサーがフェローの乗る戦車を目掛け

襲い掛かって来た。

 

カンカンカンッ!!

ガンッガンッガンッ!!

 

 

フェロー

「うわわわっ!!なんでこっちに!!

しかもコイツら力が強いよ!車体の耐久度がもたないよ!!」

 

 

ロウ

「クソォ!ちょこまか鬱陶しいな!!」

 

 

ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!

 

無数の主砲から繰り出された砲撃が

空飛ぶチェイサーに集中砲火を浴びせるが

素早い為、なかなか命中しない。

 

 

ロウ

「ったく、しゃらくせェ!!ザコのクセによォ!!」

 

 

ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!

バラララララッ!!!

 

無数の主砲と副砲からデタラメに繰り出された砲撃が

チェイサーに命中し数が半分程に減ったようだ。

 

 

ロウ

「くそォ…かったるい…。

まだいやがるのかよ…。」

 

 

紅葉

「お姐様!いきます!はぁぁぁぁ!!」

 

 

白百合

「…はあっ!!」

 

 

紅葉と白百合は

空中に飛び、チェイサーに向けて

薙刀と刀で連続攻撃を繰り出した。

チェイサーが壊れバラバラと地上に落ちて行く。

 

 

紅葉

「はぁはぁ…。さすがに数が多いですわ…。」

 

 

白百合

「そうですね…。

これではキリがありません…。」

 

 

フェロー

「ん~…。

よし!私が囮になるから集まったところを

キミのS-Eで撃ち落として!!」

 

 

フェローはそう言い放つと、返す言葉もないまま

外に飛び出していった。

 

 

白百合

「…フェローさん!危険です!

さがっていて下さい!」

 

 

フェロー

「大丈夫!大丈夫!

おーい!こっちだよ~!!」

 

 

チェイサー

「ギギギ…。」

 

 

フェロー

「ほらほら!こっちこっちー!」

 

フェローは橙色の鍵をチェイサーの方に

見せびらかし挑発をした。

 

 

チェイサー

「…ギギ!カギ…。パンドラ…!」

 

 

チェイサー達はロウ達にも目もくれず、

フェロー目掛けて飛んでいった。

 

 

フェロー

「お!やっぱり反応した!

って…うわわわわ!!さすがに多いよ~!!

キミ…準備して…!!」

 

 

ロウ

「フェロー!!危ねぇゾ!!しゃがめ!!」

 

 

バラバラになったチェイサー達は

ひとつの黒い球体になりフェローに襲い掛ろうとしている。

 

 

フェロー

「キミ!…、今だよ!!」

 

バシュンッ!!と放ったミサイルは

チェイサーの”黒い球体”を目掛けて飛んでいき、

着弾と共に大爆発を起こした!

 

 

フェロー

「やった!!全部倒したよ!!」

 

 

ロウ

「お~う。やるじャねェか!」

 

 

白百合

「ふぅ…。さすがに疲れましたね…。」

 

 

紅葉

「…疲労と損害が大きいですわね。

早くランドシップに戻りましょう。」

 

 

フェロー

「そうだね~。ふぅ、疲れた…。

ん…?誰かに見られているような…。

 

…まぁ、いいか!」

 

 

 

 

その場を去るフェロー達を

物陰から監視する目があった…。

 

チェイサー?

「ギギ…。」

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第55話】災厄の予兆

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○パンドラ内部

 

エリシアでは『パンドラの扉』は開かなかった。
フェロー達はもう少しこの部屋を

調べてからランドシップに戻ることにした。

 

フェロー

「あれ…?ここ、電波が繋がってるね。」

 

 

紅葉

「地下だから電波障害の影響は無いのでしょうか?

ひとまずこの状況をランドシップに報告をしませんか?」

 

 

フェロー

「そうだね。ランドシップの状況も気になるし。」

 

 

フェローはランドシップに無線で連絡をすることにした。

 

オフィサー

「こちらは大丈夫だ。

しかし、エリシア君が無事でよかった。」

 

 

フェロー

「うん、大丈夫だよ。

じゃ、少し調べたら戻るね。」

 

 

オフィサー

「わかった。それでは通信を終了するぞ。」

 

…ガッ

 

 

フェロー

「ふぅ。報告終わり~。

向こうも大丈夫そうだね。」

 

 

白百合

「それは良かったです。

…しかしなぜ、エリシアさんの力で

『パンドラの扉』が開かなかったんでしょうか…。」

 

 

フェロー

「わからない…。”救世主(メシア)”の証を持つ者が

『パンドラ』を開く力を持っているとアラドは言ってたけど、、

なぜ”救世主(メシア)”の証を持つ者がそんな力を持ってるんだろう…。」

 

 

紅葉

「分からない事だらけですわね…。」

 

白百合

「しかし、この部屋気味が悪いですね。

部屋の至る所に目が描かれていて、

何だか誰かに見られてるみたいです…。」

 

 

フェロー

「この目…。

エリシアちゃんの左手の紋章にある目に似ている…。」

 

白百合

「ノア…と同じ目をしている…。」

 

 

フェロー

「え…?」

 

 

白百合

「この目、ノアと同じ目をしています…。」

 

フェロー

「もしかして”救世主(メシア)”の証は…

ノアの証ってこと!?

 

じゃあ…エリシアちゃんが

夢で聞こえた声の主は…やっぱりノア…。

 

もし、違っていたとしても、

エリシアちゃんは何か”ノア”に関係あるのは間違いない。」

 

 

紅葉

「深い事情を知らないので、あまり理解はしていないのですが、

もしそれが本当ならこの『パンドラ』と

エリシアさんはやはり何か接点がありそうですわね。」

 

 

フェロー

「肝心のエリシアちゃんは

気を失ってるけどね…。

 

まぁ、目が覚めたら

また色々調査しないとね。」

 

白百合

「しかし、この大きな扉…。

この中にエルピス作戦で我々が目指していた

“第二のノア”があるのですよね。」

 

 

紅葉

「聞いた話では、それはノアの脅威を無効化出来る”希望”にもなり、

悪用されると大破壊が起きる。ですわよね。」

 

 

フェロー

「確か『パンドラの箱』の話では、

箱を開けた時、数多くの災厄が出てきた。

 

最後に希望が出て来たので人間は絶望しないで

生きる事が出来るとされている…。

 

でもその”希望”は悪いことの予期とも

解釈されているって話だよね…。」

 

 

白百合

「第二の大破壊…。

もしかすると災厄の予兆を示しているのかもしれませんね。」

 

 

フェロー

「エルピス作戦は希望ではなく、

第二の大破壊を起こす為に軍が仕掛けたものだった…?」

 

 

紅葉

「まさか…、そんな事…。

あり得ませんわ…。」

 

 

フェロー

「う~ん…。

まぁひとまず、アラドも逃げたし、

扉も開かないし、人類の危機的状況は一旦回避されたって事だね!

うんうん。」

 

 

紅葉

「…真剣な話をしていたのに、

本当にお気楽ですわね…。」

 

 

白百合

「でも、考えていても答えは出ませんわ。

とりあえずこの扉を開けないことには

わたくし達の目的のものは手に入らないですし、

安心出来ないですね。」

 

 

フェロー

「そうだね。何か開ける手掛かりが無いか探そう。」

 

 

紅葉

「この台座はなんでしょうか?」

 

部屋の中央に

部屋に描かれている目と

同じマークが描かれた台座があった。

 

 

白百合

「何か挿すような穴が開いていますね。

鍵穴でしょうか…?」

 

 

そこには7本の筒状のものを差すような穴が

開いてるが何も入っていない。

 

 

フェロー

「ほんとだ…。あ、この穴全部違う色が付いてるね。

えーっと…、紫色、青色、灰色、緑色、橙色、赤色、水色…。

全部で7色だね。」

 

 

紅葉

「もしかすると…この7つの穴に鍵か何かを挿して、

エリシアさんの力を使うとこの扉が開くような

仕組みになってるのではないでしょうか…。」

 

 

白百合

「でも鍵なんてどこにあるんでしょうか…。

しかも7つも…。」

 

 

フェロー

「ん?よく見るとこの形、

どこかで見たような…。」

 

 

フェローは突然ポケットをゴソゴソし始めた。

 

 

紅葉

「どうしたんですの?」

 

 

フェロー

「…あ!あったあった。

もしかして、これかな?」

 

 

フェローがポケットから取りだした物は

頭の部分に目のレリーフが入った橙色の筒状の鍵のようなものだった。

 

 

白百合

「橙色…、筒状の鍵…。すごい!

それはどこで手に入れたのですか?!」

 

 

フェロー

「うん?あ~、これ?

貨物倉で設計図を見つけたでしょ?

その時設計図の近くで見つけたんだよ~。

なんか格好良かったから持ってた。」

 

紅葉

「格好良かったからって…。

まぁ、でもすごい偶然ですわね。」

 

 

フェロー

「試しに挿してみよう!

えーっと…橙色の穴は…ここかな?

えいっ。」

 

フェローが橙色の鍵を挿すと、

筒状の鍵に橙色の光が点灯し

台座が音と共に、わずかにせり上がり

『Agonize』という文字が浮かび上がった。

 

 

フェロー

「おぉ~、すごい。

なんかアトラクションみたい!」

 

 

紅葉

「この後、巨大な宇宙船に乗って旅に出る…。

みたいな、そういうの期待しないで下さる?」

 

 

フェロー

「ちぇ~…。」

 

 

白百合

「Agonize…、苦しむ…『苦悩』という

意味でしょうか…?」

 

フェロー

「本で読んだ事あるけど、『パンドラの箱』を開けた時に

災厄と一緒に負の感情が飛び出したとも言われているみたい。

 

もしこれが『苦悩』を意味するなら…、

この7つの鍵穴は7つの負の感情を示しているんじゃないかな…。」

 

 

紅葉

「でも…、なぜこの鍵が貨物倉にあったのでしょうか…。」

 

 

フェロー

「あくまで私の予想なんだけど、この施設ってさ

ノアのバックアップ施設のひとつだよね。」

 

 

紅葉

「そうですわね。」

 

 

フェロー

「という事は、この施設はノアと同じで

元々ヴラド・コーポレーションか

神話コーポレーションが作った施設って事になるよね。」

 

 

白百合

「そうですね。もしかすると

旧統合軍も絡んでいたという可能性もあると思いますが…。」

 

 

フェロー

「だとするとさ『ノアの開発者』もしくは

各社の関係者がもしかすると持ってるんじゃないかな?」

 

 

紅葉

「なるほど…。

あとはお姐様の言うように旧統合軍関連なら

マスターさんやフォックスさんが何かご存じかもしれませんわね。」

 

 

フェロー

「そうだね。

それにエリシアちゃんのお父さんはノアの開発者の1人だしね。

 

この鍵も設計図の近くで見つかったって事は

恐らくエリシアちゃんのお父さんが持っていたんだと思うし…。

ランドシップで見つかったのも説明がつくよね。」

 

 

紅葉

「でもノアの開発者ってもういないのでは…。

大破壊が起きたのは、確か今からもう80年近く前ですわよね…。」

 

 

フェロー

「ん~…。言われてみればそうだよねぇ…。」

 

 

白百合

「ひとまず、仕組みはわかりましたし

外で待ってるロウさんやエリシアさん達も心配です。」

 

 

フェロー

「そうだね。

ひとまず、鍵を抜いてっと…。」

 

フェローが橙色の鍵を抜くと、

橙色の光が消灯し台座が音と共に、

わずかに下がり、『Agonize』という文字が消えた。

 

 

フェロー

「おぉ、ちゃんと戻るんだね。

よし、一旦ランドシップに戻ろう!」

 

 

 

アラド

「… 面白くなってきたな…。」

 

 

第四章 『偽りの希望』 完

 

 

To Be Continued…


【メインストーリー第54話】開かない扉

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○グラウンド・ゼロ

フェロー達はシェルターC05を出て
途中で敵に遭遇するもなんとか撃破し、
一行は中心部に辿り着いた。

 

フェロー
「ふぅ~…、さすがに中心部は砂埃がひどくて
視界が悪いし、毒霧が濃くて苦しいし…。

電波障害のせいか、Cユニットも正常に動いてないね…。
今モンスターが襲って来たら…、本当に…やばい…。」

白百合
「はい…。本来中心部には、”毒竜”とも呼ばれている
『リンドブルム』という名前の巨大な竜型戦闘兵器がいたのですが、
エルピス作戦で討伐されました。

討伐には相当の戦闘力が必要ですので、
未だ存在していたら、本当に危険だったと思います…。」

 

紅葉
「しかし、風避けに出来るガレキも何も無いので、
戦車を盾にして進むのが精一杯ですわね…。」

 

フェロー
「あっ!あそこに廃戦車があるよ!
統合軍のものかな…?
一旦少し休まない?」

 

紅葉
「そうですわね。」

 

フェロー達は廃戦車を盾にして
一旦体制を整える事にした。

 

フェロー
「ふぅ~…。『ドクフセーグ』を
ずっと付けてるから息がしづらいね…。
酸素ボンベも持ってきた方が良かったね…。
あとゴーグル…。」

白百合
「そうですね。裸眼ではかなり視界が狭くて
横からモンスターに襲われる危険もありますしね…。」

 

紅葉
「いくらひらけた場所と言えど、
ここまで視界が悪いと、ビル群の中を歩いているのと
変わりないですわ…。

その時、砂埃の中から戦車の影と
大きな声が聞こえた。」

???
「… おー … …い」

 

フェロー
「ん?あそこに誰かいる!!」

 

紅葉
「…敵ッ!?」

 

ロウ
「お~い。生きてるかァ~?」

 

白百合
「ロウさん!」

 

戦車の影と大きな声の主は
ロウだった。ランドシップから
再度駆けつけてくれたようだ。

ロウ
「ん?なんでお前らそんなとこに
隠れてんだ?」

 

フェロー
「いや~…。砂埃がひどくて
前に進むのも辛いんだよね…。
だからこうやって風除けして休憩しながら
進んでるんだよ~…。」

 

ロウ
「なるほどなァ。
そう思って…、ホラよ。
ゴーグルと携帯酸素ボンベ持ってきてやったぞ。」

 

フェロー
「エスパーなの!?
助かったよ~。これで前に進めるね。」

 

ロウ
「ん、なんだ?まァ、いいや。
そういや、ランドシップが爆破された。

 

白百合
「爆破?一体、誰が!」

 

ロウ
「いや、わかんねェ。とりあえず皆無事だ。」
今エンジニアちゃんが修理してくれている。

 

フェロー
「ホッ…。
そういや、マスターは無事なの?」

 

ロウ
「マスターさんは、ドクターさんが治療してくれて、
ひとまずは安心だそうだ。
無茶すんなって怒られてたけどなァ。」

 

紅葉
「良かったですわ…。
では、ロウさんも合流出来たことですし、
先に進みましょうか。」

 

 

しばらく歩いていると
施設と思われるガレキの下に地下に通じる通路を発見した。

フェロー
「なんか通路みたいなのがあるね。
シェルターかな?」

 

白百合
「ここが『パンドラ』に繋がる通路ですね。」

 

フェロー
「あ、ここなんだ。
なんかラスボスがいそう!って感じじゃないね…。
普通の地下通路じゃん…。」

 

紅葉
「何を期待しているんですか…。
モンスターがいるかもしれないですわ。
警戒しながら進みますわよ。」

 

ロウ
「さすがに戦車で入るのは無理そうだなァ。
仕方ねェ。降りて進むか。」

 

○パンドラ内部

白百合
「ここに来るのは『エルピス作戦』以来ですね。」

 

紅葉
「そうですわね…。
当時の惨劇が蘇ってくるようですわ…。」

 

パンドラの内部は奇妙なほどに静寂だった。

 

ロウ
「奇妙なほど静かだなァ。」

 

白百合
「はい。以前、パンドラ内部には
モンスターが蔓延っていたのですが…。」

 

紅葉
「確かに妙ですわね。
『エルピス作戦』の際には
モンスターのせいで進行にも苦労していましたのに…。」

 

フェロー
「あ、よく見るとモンスターの残骸が落ちてるよ!」

 

フェローが指を刺した先の通路には
機械のモンスターと思われる残骸が大量に落ちていた。

破壊の状況と周りの形跡から見て
相当腕の立つ者が倒したようだ。

 

紅葉
「本当ですわ…。
誰がやったんでしょうか。
作戦の時の残骸では無さそうですわね…。」

 

白百合
「しかし、まだ残党が残っている可能性があります。
注意して進みましょう。」

しばらく通路を進むと少し大きな部屋に出た。

白百合達の話では、”あの惨劇”が起こった場所のようだ。

しかし、ここも『エルピス作戦』の傷跡が残っていない。
誰かの手によって片付けられたのだろうか?

 

フェロー
「何も残ってないね~…。」

 

ロウ
「んだなァ。
明らかに誰かが掃除したような感じだよな。
もしかして、自動で動くロボット掃除機みたいなのが
徘徊してるんじャねェか?」

 

フェロー
「いやいや、ないでしょ…。
スイーパーって言う自律移動式の屋内警備用ロボットは
確かにいるけど、名前が”掃除機”なだけだしね…。」

 

白百合
「もう少し進んでみましょう。」

 

通路を進むとどんどん暗くなっていき、
不穏な空気が立ち込めている。

 

紅葉
「何が出現してもおかしくない状況ですわね。
各自警戒して前に進みましょう。」

フェロー
「さすがに暗くて前が見えないから
少し危険かもしれないけど…
ランタンに火を付けるね。」

 

ロウ
「ん…?
少し先にまた部屋があるみたいだな。」

 

通路を進むと少し大きい部屋に出た。
部屋には何か大きなロボットのような残骸が転がっている。
しかも二体だ。

 

フェロー
「これって…シロちゃんが襲われた
人型機動兵器じゃ…。」

 

白百合
「確かに…そうですね。
でもカラーリングが少し違うような…。」

 

フェロー
「ちょっと待ってね…。
えーっと…こいつは『M.o.S.Ⅱ』
名前の通り前の人型機動兵器の強化版だね。
危険度は★6だね。」

 

紅葉
「★6って…『エリミネーター』と同じですわね。
しかも状況から推測すると、
二体同時に襲ってきたはずですのに…。」

 

ロウ
「相当腕の立つヤツが倒した…か、
複数の人間で倒したかのどちらかだなァ。
どちらにせよ、強いヤツには違いねェ。」

 

フェロー
「でも助かったね…。
もしこのロボットが倒されていなかったらって考えると…。
ここじゃ戦車も入れないしね。」

 

さらに通路を進むと、
他の部屋とは違う綺麗な大部屋に出る。
ここが一番奥の部屋のようだ。

目の前には、厳重そうで異質な大きな扉がある。

 

フェロー
「うわぁ~…。
なんかラスボス前の部屋って感じだね。」

紅葉
「ここは『エルピス作戦』でも
到達出来なかった部屋ですわ。

 

白百合
「フェローさん!!
人が倒れています!!」

 

フェロー
「人?!…あ!!
エリシアちゃん!!
それに…レッドフォックス!?」

 

倒れているエリシアと
レッドフォックスに駆け寄った。

 

エリシア
… …。

エリシアは気を失っているが、
フォックスは多少意識があるようだ。

 

フェロー
「レッドフォックス!!大丈夫!?」

 

レッドフォックス
「…うっさいな……
そんな大きい声を出すなよ…。
耳に響くだろ…。」

 

フェロー
「ご、ごめん!」

 

ロウ
「この姉ちゃんボロボロじゃねェか…。
大丈夫かァ、おい。」

 

紅葉
「私の治癒能力で回復してみます。

紅葉が回復を試みるも、フォックスの体は
サイバーウェアの為治療が不可能のようだ。」

 

紅葉
「ダメです…。私の力では…。」

 

レッドフォックス
「…大丈夫だよ。すまないね。」

 

フェロー
「ここで一体何があったの?」

 

レッドフォックス
「そうだね…。」

 

レッドフォックスはアラドのこと、扉のこと、
ここであったことを皆に話した。

 

白百合
「ホログラムのように消えた…?
実体じゃなかったってことですか…?」

レッドフォックス
「…いや、確かに斬った感触は
あったんだけどねぇ…。」

 

フェロー
「あのおっさん神出鬼没だし、
よくわからないよね…。

ところで、どうして
レッドフォックスがここにいるの?」

 

レッドフォックス
「…なぜここにいるの…?って?
……プッ、アッハッハッハ!
……面白いなぁ、キミは。

……ま、いっか。」

 

フェロー
「… えっ…?」

レッドフォックス
「そんなことよりもアタシは怒ってるんだ。
またこの子を危険な目にあわせて…。

今回は私が助けたから良かったけど、
今後こうなるとは限らないよ。」

 

フェロー
「ごめんなさい…。」

 

レッドフォックス
「常に傍に置いておけ、よ。」

 

レッドフォックスはそのまま気を失った。

 

ロウ
「気を失ったみたいだな。
さすがに限界だったか。」
よし、俺はコイツら担いで一旦外出てるわァ。

 

フェロー
「ロウ、ごめんね。
私達も少し調べたらそっちに行くよ。」

 

ロウ
「お~う。早くしろよォ。」

 

ロウはそう言い、二人を軽々担いで
外へと向かって行った。

 

紅葉
「すごいですわね…。」

 

白百合
「しかし、今の話では
『パンドラの扉』を開く鍵はエリシアさんでは
無かったという事ですよね。」

 

フェロー
「うん…。じゃぁ鍵は一体どこにあるんだろう…。」

 

To Be Continued…

 


【メインストーリー第53話】怖い物知らず

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○シェルターC05

戦闘が続き消耗が激しい為、
フェロー達は近くにあった
シェルターC05で一旦休憩をとることにした。

 

白百合
「ふぅ。ここなら少し休めそうですね。」

 

フェロー
「えーっと…、記録によると、
このシェルターは元々ダンジョンみたいだったけど、
エルピス作戦の際、キャンプにする為
モンスターは掃討されたみたい。ここなら安全だね。」

 

白百合
「おっしゃる通り、周辺に敵の気配はありませんね。」

 

フェロー
「でも、早く行かないとエリシアちゃんが心配だね…。
出来るだけ急ごう。」

 

白百合
「そうですね…。
紅葉、大丈夫ですか?」

紅葉
「大丈夫ですわ。
傷もこの通りですわ…。」

 

白百合がふと紅葉の腕に負った傷に
目をやると…

あれだけひどかった傷も
みるみるうちに塞がっていく。

 

白百合
「傷が…治癒している…。
しかもすごい速さで…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃんも改造人間だったの?!」

 

紅葉
「いえ、改造人間ではありませんわ。
お姐様にはずっと黙っていましたが…。

…私はミュートと呼ばれる亜人間のハーフなんです。」

 

白百合
… …!

フェロー
「ミュートって…
野生動物と遺伝子を配合して生みだされた種族だよね。
昔、その研究データを見たことあるよ!
その治癒能力の高さもミュートだからなの?」

 

紅葉
「その通りですわ。
ミュートは元々過酷な環境下で労働をさせる為に
作られた種族なので、どんな環境にも適応性が高く、
互いに生命を維持できるように作られていますの。

メディックの技術を持っていると言いましたが、
あれは嘘で、ミュートだからですわ。」

 

フェロー
「なるほど~…。
だから他の人を治癒する事も出来るんだね。

そういえば紅葉ちゃんは
どんな野生動物の遺伝子を持っているの?」

 

紅葉
「私はミツアナグマ…、
『ラーテル』ですね。」

 

フェロー
「ラーテルって図鑑で見たことがある!
確か…、可愛い見た目だけど、
『世界一怖い物知らずの動物』って呼ばれてるんだよね。

あ、だから大型賞金首が相手でも
勇猛果敢に立ち向かうのね…。」

 

白百合
「… …驚きました。」

 

紅葉
「お姐様、黙っていて申し訳ございません…。
正体を明かす事でお姐様に嫌われるかと思って…
なかなか言い出せませんでした…。」

 

白百合
「紅葉、いいのよ。
紅葉は紅葉ですから…。
何も変わらないですわ。」

 

紅葉
「お姐様…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃんは、シロちゃんは
小さい頃から姉妹のような関係で
育ったって言ってたよね?

その頃からミュートだったの?」

 

紅葉
「はい。ミュートには人体改造を受けて
なるケースもあるようですが…

私は旧統合軍の残党が運営していた
研究施設で人間の遺伝子とラーテルの遺伝子を
配合して生みだされた対モンスター用の人造人間です。」

 

白百合
「対モンスター用の人造人間って事は…
ノアの軍勢と戦う為に生み出されたって事ですか?」

紅葉
「そうです…。

私達は『アンチノア・チルドレン』と
呼ばれており、ノアの軍勢を倒す為だけに作られ、
訓練されていました。

色々な動物との配合実験は繰り返され、
中には自我を持たない物、"使い物にならない物"は
次々に破棄されていました。」

 

フェロー
「破棄って…殺されたって事だよね…。
… ひどい…。」

 

紅葉
「はい、その事もあり
研究施設が"非人道的な実験を繰り返している"と激しく批判され、
最終的に潰されてしまいました。

そこで身寄りの無い私を当時軍にいた
お姐様のお父様に引き取られました。」

 

白百合
「そうだったんですね…。
お父様からは戦争孤児だった紅葉を引き取った としか
聞かされていませんでしたわ。」

 

フェロー
「でも旧統合軍って事は…
少なくとも40~50年以上前だよね…。
紅葉ちゃんって実際はいくつなの…?」

 

紅葉
「人間の年齢では19歳ですわ。
ミュートは人間よりも見た目の年齢成長が遅いんですの。」

 

フェロー
「そ、そうなんだね~…。」

 

紅葉
「この研究施設の他にも旧統合軍の残党が
"非人道的な実験を繰り返している"施設は多数存在していました。

このグラウンド・ゼロ地方にかつて出現していた
サイバーソルジャーという兵士の成れの果てが居たのはご存じですか?」

 

フェロー
「えーっと…確か…、
CSガンナーやCSハンマーの事かな?
データベースには存在してるのは知ってるけど…。」

紅葉
「はい。その兵士達も元々はサイバーアップして
戦闘能力を強化した人間でした。

マスターさんのような
ビーストの兵士達と同じ感じですね。

しかし、研究所でさらにパワーアップさせる為、
身体に適合しないサイバーウェアや薬品類を
多数埋め込む実験を繰り返した結果、拒否反応で
心身に異常をきたし、自我を失い人々を襲うようになったそうです。」

 

白百合
「ノアの軍勢と対抗する為に
必死だったんですね…。」

 

フェロー
「旧統合軍は闇が深いね…。
そういえば二人はなんで軍に志願したの?」

 

白百合
「わたくしは、お父様が元々旧統合軍の軍人だったので
お父様に憧れ、軍に志願しました。」

 

紅葉
「私には家族がいません…。

ですから、お姐様を本当の家族のように
大切に思っています。
私が新統合軍に入ったのもお姐様と
ずっと一緒に居たかったからですわ。」

 

白百合
「紅葉…。」

 

フェロー
「本当に紅葉ちゃんはシロちゃんの事を
慕っているよね。羨ましいよ~…。」

 

白百合
「フェローさんは御姉妹は
いらっしゃらないんですか?」

フェロー
「一応姉がいるんだけど、私は小さい頃に親元を離れて
ずーっとトレーダー達と一緒に世界中を旅していたからね。

風の噂では、姉がハンターをやってるらしいんだけど、
今はどこで何をしているのか全くわからないね~。」

 

紅葉
「お姉様がいるんですわね。
どんな方だったんですか?」

 

フェロー
「ん~…、一言でいうと『ドジ』かな?」

 

白百合
「ふふ、フェローさんにそっくりなんですね。」

 

フェロー
「なっ!私はドジじゃないよ!!
ちょっと…おっちょこちょいなだけだよ~。」

 

紅葉
「それを『ドジ』って言うんですわよ。」
さ、そろそろ休憩しましたし、
引き続き中心部に向かいましょうか。

 

白百合
「そうですね。」

 

フェロー
「えっ…ちょ、ちょっと~…。
お~い…。」

 

To Be Continued…


【メインストーリー第52話】救世主の証

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○???

エリシア
……。

 

アラド
「もういいぞ。」

 

アラドが合図をすると
虚ろな表情のエリシアの目に光が戻った。
意識を取り戻したようだ。

エリシア
「… …。…ここは…どこ…?」

 

エリシアが意識を取り戻すと
見たこともない空間の中にいた。
どこかの施設の大部屋のようだ。

 

アラド
「ここは『パンドラ』の中だ。」

 

エリシア
「パン…ドラ…?」

アラド
「貴様には、この『パンドラの扉』を開けてもらう。」

 

エリシア
「パンドラの扉…?」

 

エリシアの目の前には、
厳重そうで異質な大きな扉があった。
扉のすぐ脇には生体認証のような装置がある。

 

エリシア
「この扉の中には…何があるの…?」

 

アラド
「…いずれわかるだろう。」

 

エリシア
「私扉の開け方なんて…わからないです…。」

 

アラド
「この扉を開ける為には、
“本来の力”を発揮してもらう必要がある。」

 

エリシア
「私の…”本来の力”…。」

 

アラド
「だがお前のその力は、まだ自分で
コントロールすることができない。」

 

今までの状況を見たところ、
何かしらの”トリガー”で発動する
仕組みになっているらしいな。

 

エリシア
「何を言っているのか…私には…。」

 

アラド
「これを見ろ。」

エリシアの目の前にランドシップの姿が
ホログラムでの映像が映しだされた。

 

エリシア
「ランドシップ…?」

 

アラド
「そう、例えばこういう風にね。」

 

アラドはそう言いながら、
手に持っていたスイッチのようなものを押した。

 

ドガァァァァン!!!

激しい音と共に映像に映し出された
ランドシップの甲板が爆発を起こした。

 

アラド
「フフフフ……、ハーッハハハハ!!」

爆破で混乱して逃げまとう
人々が映し出されている。

 

エリシア
「アラドォォォォ!!!」

エリシアの左腕の紋章が光り
左目の色が黄色に変わった。

 

エリシア
「……。目標:アラド
反撃ヲ開始シマス。」

 

アラド
「フフフ…かかったな。

 

アラドがそう言葉を放つと
エリシアを捕えていた機械が
怪しげな光をエリシアに浴びせた。

エリシア
「…うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

……。

 

エリシアはガクリと肩を落とし
動かなくなった。

 

アラド
「よしよし、いい子だ。
ここに手を触れてみろ。」

 

エリシア
「ハイ、ワカリマシタ…。」

 

エリシアは扉の横にある
生体認証のような装置に左手をかざした。

 

… …。
しかし何も起こらない。

 

アラド
「…なんだと…!
エリシア、もう一度だ!」

 

エリシアは再び
生体認証のような装置に左手をかざした。

 

… 何も起こらない。

 

アラド
「なぜだ!!なぜ何だ!!!!
こいつはパンドラを開ける鍵ではないのか!」

 

アラドが叫んだ、その時、

ズシャッ!!!

何かを斬った音が聞こえたと同時に
アラドが唸った。

 

アラド
「ぐ…。…誰だ…!!!」

フードをかぶった女
「…おい。この子に何をした…。」

 

アラド
「後をつけてたのか…、フォックス!」

 

レッドフォックス
「この子に何をしたって聞いてるんだ。
あまりアタシを…、怒らせるんじゃないよ…。」

 

アラド
「とんだ邪魔者が入ったな…。」

 

レッドフォックス
「質問に答えろと言ってるだろう…!!」

 

背中に担いでいた高周波ブレードを右手で抜き
アラドに向かって突進斬りを繰り出した!

ガキンッ!!

 

アラド
「くっ…。こざかしい…。」

 

アラドはフォックスの斬撃を
片腕受け止めた。

レッドフォックス
「……お?…なかなかやるね。
じゃ、こいつは、どう、かな…!!」

 

ゼロ距離の状態で左手に持っていた
長大な対戦車ライフルを連射した。

バウンッバウンッバウンッ!!

アラドは被弾するも持ち堪える。
しかし、攻撃は効いているようだ。

 

アラド
「…ぐぬっ。」

レッドフォックス
「アーッハッハッハ!やるじゃん!
さすが元統合軍のエース。

でも、ズイブン情けないねぇ……。
受けてるだけじゃアタシは倒せないよ?」

 

アラド
「…ふん!!この小娘がッ!!!」

 

レッドフォックス
「……お?」

 

アラドは右手の掌から
エネルギー波のようなものを放出した。
フォックスの体が吹っ飛び、壁に打ち付けられる。

ドカッ!

 

レッドフォックス
「… うわお、物騒だねその武器。
なかなか面白いモノもってるなぁ。」

 

アラド
「効いていない…だと…?」

 

レッドフォックス
「ん?もう終わり?
じゃ~…次はアタシの番だね。」

フォックスはそう言った後、
光学迷彩を使いステルスモードになった。

 

アラド
「消えた…だと…!?」

 

レッドフォクス
「ほらほら、こっちこっち。」

 

アラドの背後にまわり
ステルスモードを解除し、
勢いよく顔を蹴り飛ばした。

バキッ!!

頭に付けていたヘルメットが飛び、
アラドの素顔があらわになった。

アラド
… …。

 

レッドフォックス
「あっちゃあー……。
隠してた顔が台無しだねぇ。

……プッ、アッハッハッハ!」

 

アラド
「これまでか。」

 

アラドはそう言い残し、
ホログラムのように消えた。

 

レッドフォックス
「…消えた。ま、いいけどさ。
さて、あの子を助け…ないと…。」

 

フォックスは倒れているエリシアに近寄った。

レッドフォックス
「…おい、起きろ。大丈夫か?」

 

エリシア
… …。

 

レッドフォックス
「気を失ってるか…。
仕方ない…担いでいくか…。」

 

フォックスはエリシアを肩に担ぎ、
パンドラの出口を目指した。

 

レッドフォックス
「はぁ…。はぁ…。」

 

レッドフォックス
「キャンサーの影響が、思ったより…、キツイな…。
この身体も限界ってトコ、かな。
くっそ…なんでこんなとこ、で。」

 

レッドフォックスはその場で倒れた。

 

… …。

 

To Be Continued…


【メインストーリー第51話】体を蝕むキャンサー

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○グラウンド・ゼロ

フェロー達はシェルターK03を出て
中心部へ向かっていた。

 

紅葉
「はぁ… はぁ…。」

 

白百合
「紅葉、大丈夫ですか?」

 

紅葉
「大丈夫…ですの…。
少し先程のダメージが残ってるだけですわ…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃん無理しちゃダメだよ~。」

 

紅葉
「ありがとうございます。
これぐらい何ともないですわ…。」

 

白百合
「しかし…中心部に近づくにつれて
毒霧のせいか酸素が薄いですね…。
砂埃もひどくなってます…。」

 

フェロー
「うん…。なんとかエンジニアが
開発した『ドクフセーグ』のおかげで
何とかなってるけど…。

電波障害もひどいせいか、
ランドシップとも連絡が取れなくなっちゃったよ…。」

 

白百合
「状況は最悪ですが、もう少しで中心部です。
なんとか持ち堪えましょう…。」

 

フェロー
「一応地図によるとだいたい半分ぐらいだね…。
先が長いなぁ…。」

 

紅葉
「…!!お姐様!!危ない!!」

 

白百合
…!!!

突然物陰から大型の人型機動兵器が
繰り出した攻撃を間一髪で避けた!

ドガァン!

地面に拳が突き刺さり大きな音と共に砕け散った。

 

白百合
「…はあっ!!」

 

白百合は体制を立て直し、
刀を抜き人型機動兵器に向け刀で斬る!

 

ガキンッ!!

大きな音を立て人型機動兵器は一瞬ふらついたが、
体制を立て直し、白百合に向けて拳を繰り出した。

ドカッ!!

拳は白百合の腹部にヒットし鈍い音がした。

 

白百合
「ぐっッ…!」

 

紅葉
「お姐様!!!」

 

拳をまともに受けた白百合は
吹き飛ばされそのまま地面に落ちるが
なんとか受け身を取った。

 

白百合
「…はぁ…はぁ…。
こいつも…硬い…!」

 

フェロー
「データベースによるとこいつは『M.o.S.(Machine of Slaughter)』
大型の人型機動兵器で、大破壊の際に
人類抹殺のため生産された殺戮機械みたいだよ!
危険度は★5!」

 

紅葉
「危険度★5…。さっきのマンボウより強い…。
ちょっとヤバいですわね…。」

 

フェロー
「あっ!ここは屋外で開けた場所だから、
キミの砲撃でなんとか勝てるかもしれない。
…お願い!!」

 

ドッォンッ!!と放った砲撃は
大きな爆発音と共に、M.o.S.の体が揺らぐ。

 

フェロー
「効いてるみたい!!もう一発!!」

 

ドッォンッ!!とさらに放った砲撃は
大きな爆発音と共に、M.o.S.の体が崩れる。

 

フェロー
「紅葉ちゃん今だよ!」

 

紅葉
「はぁぁぁぁ!!」

 

紅葉はM.o.S.の懐に飛び込み
大きな薙刀で薙ぎ払った!

ガシャーン…

M.o.S.の身体が真っ二つになり
そのまま地面に崩れ落ち動かなくなった。

 

フェロー
「やったー!!勝ったよ!!
…って、うわわわわわわ!!」

 

フェローが乗った戦車に大きな衝撃が走る。
何者かに勢いよく体当たりをされたようだ。

 

白百合
「フェローさん!!後ろです!!」

フェローが後ろを振り返ると
そこにはクモのような6脚型のロボットが3匹
戦車の後方に貼りついていた。

 

フェロー
「ひぃ!!気持ち悪い!!く、クモ!?」

 

紅葉
「バックで壁に押し潰せますわ!!
そのまま後方に走ってください!

 

言われるがままにとっさにシフトチェンジを行い、
後方の壁に向かってバックをし、壁に向かって追突した!

ガシャン…

6脚型のロボットは戦車と壁の間に挟まり動かなくなった。

 

フェロー
「ナーイス!!やるね~!」

 

紅葉
「ふぅ…。…お姐様大丈夫ですか!?」

 

白百合
「ええ…。大丈夫よ。
プロテクターを付けて無かったら
肋骨が砕けていたかもしれないけれど…
なんとか助かったわ…。」

 

フェロー
「今の敵はっと…。『インセクター』
6脚型の無人攻撃機で、これも大破壊の際に
人類抹殺のため生産されたロボットみたい。
危険度は★3だけど集団で襲ってくるから厄介みたい。」

 

紅葉
「集団は厄介ですわね…。」

 

フェロー
「少し休憩しようか…。
さすがに疲れた…。

…あれ?なんか急に暗くなってきたね?」

 

白百合
「…フェローさん…。
うえ…、上です!!」

 

フェロー
「…え?」

 

フェローが上を見上げると
巨大な人型兵器が覗いていた。

人型兵器
「… …人類、発見。」

 

フェロー
… …!!
(驚きすぎて声が出ない)

 

紅葉
「…危ないですわ!!」

 

巨大な人型兵器がフェロー達の戦車に
殴りかかろうとした時…

ドゴォン!

 

紅葉
「…あハッ…!!」

 

紅葉が飛び込みフェローをかばうが
人型兵器の攻撃が重く、衝撃で吹き飛ばされた。

 

フェロー
「紅葉ちゃん…!!」

 

紅葉
「…無事で…良かったです…わ…。」

 

紅葉はそう言い残し気を失った。

 

白百合
「紅葉ッ!!!!」

 

人型兵器
「人類…、抹殺…。」

 

白百合
「…次の攻撃、来ます!!」

 

その時、

ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!

無数の主砲から繰り出された砲撃が
巨大な人型兵器に集中砲火を浴びせる。

巨大な人型兵器は大きなうめき声をあげた。

 

フェロー
「この無茶苦茶な砲撃は…、ロウ!!」

 

ロウ
「お~う!お前ら怪我ねェか?」

 

フェロー
「バカー!!遅いよ!!
紅葉ちゃんが…!!」

 

ロウ
「なんだとォ!?

…クソ野郎!!吹ッ飛べやァ!」

 

ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!
バラララララッ!!!

無数の主砲と副砲から繰り出された砲撃が
巨大な人型兵器に集中砲火を浴びせる。

人型兵器
「オォォォォオオオオオン!!!

 

巨大な人型兵器はうめき声をあげ
一瞬動かなくなった。

 

フェロー
「キミ!今だよ!!」

 

ドッォンッ!!と放った砲撃は
大きな爆発音と共に、巨大な人型兵器に命中した!

 

白百合
「はぁぁぁぁっ!!」

 

砲撃が命中したのを見計らい、
下から斜めに斬り上げた!

ガキインッ!!

白百合の逆袈裟を喰らい
人型兵器の左腕が壊れ落ちた。

 

ロウ
「やるじャねェか!」

 

フェロー
「この敵は『エリミネーター』
名前の通り”駆除する者”と呼ばれる
巨大な人型兵器の賞金首だよ!!
危険度は…★6!

 

白百合
「…賞金首…ですって?!」

 

エリミネーター
「人類…、抹殺…。
人類…駆除対象…皆殺シ。」

 

エリミネーターは再起動し、
全砲門一斉射撃の体制を取ろうとした時…

ガキンッ!!

大きな音と共にエリミネーターの身体が大きく揺らいだ。

 

エリミネーター
「□△…○×…!?」

 

マスター
… …。

 

フェロー
「マスター!?」

マスター
「ふん…。待たせたな…。はぁ…はぁ…。」

 

白百合
「マスターさん!その身体じゃ…!」

 

マスター
「大丈夫だ…。一戦ぐらいなら…
なんとか…!!」

 

マスターは瞬時に移動し、
両手に装備したパイルバンカーを
エリミネーターの頭部目掛けて叩き込んだ!

ドガァァァン!

その後、頭部が大きな爆発を起こした。

 

エリミネーター
「オォォオオン!!!」

 

エリミネーターの身体が
雄たけびと共にグラついた。

 

フェロー
「すごい…!あれ?この間と武器が違う!」

 

マスター
「ああ…。エンジニアに『デュアルファング』を
モチーフにして改造してもらったのさ…。
杭を刺さった後、爆発する仕組みになっている。

…次ッ!!」

 

マスターはエリミネーターの足元に飛び込み、
両手のパイルバンカーを連続で叩きこんだ。

 

マスター
「オラオラオラオラオラオラッ!!」

 

ドカンドカンドカンドカンドカンドカンッ!

マスターが杭を叩きこむ度に爆発を繰り返す。

 

エリミネーター
「ウ”オォォオオン!!!」

 

エリミネーターの身体が
雄たけびと共にグラつき、
そのまま地面に倒れ込む。

 

フェロー
「す、すごい…。
まるで学ランを着た能力使いみたい…!!」

 

マスター
「白百合…!今だ!トドメを刺せ!」

 

白百合
「…はい!!」

 

てやぁあっ!!

白百合はエリミネーターの頭部目掛けて
飛びかかりそのまま刀を振り下ろした!

チュドーン!!

エリミネーターの頭が真っ二つになり
大きな爆発と共に粉々になり
そのまま膝をつき倒れこんだ。

 

白百合
「ふぅ…。」

 

カチャ

白百合は刀を鞘に収め、
ふと目をやるとマスターが倒れていた。

 

白百合
「マスターさん!!大丈夫ですか…!!」

 

マスター
「あぁ…。さすがにキャンサーの影響で
限界のようだ…。身体が思うように動かない…。」

 

白百合
「本当に助かりました。
マスターさんが来てくれなかったらわたくし達は
負けていたかもしれません…。」

ロウ
「ったく無理しやがって…。しゃらくせェ。
俺は一旦こいつ連れてランドシップに戻るわ。」

 

白百合
「お手数をお掛け致します。
できればそこに倒れている紅葉も一緒に…。」

 

紅葉
「私は大丈夫ですわ…。少し気を失っていましたが、
傷もそこまで深くはありませんし…。」

 

ロウ
「まァ、本人が大丈夫ってんなら大丈夫だろ。」

 

白百合
「しかし…。」

 

フェロー
「さすがに連戦もあってシロちゃんも疲弊してるから
一旦この近くのシェルターで休憩しようよ。」

 

白百合
「わかりました。」

 

フェロー
「んじゃロウお願いするね。
そういえばそれホバークラフト戦車?珍しいね。
エンジニアが作ってくれたの?」

 

ロウ
「おう。見た目がダイオウグソクムシに似てるから
『海の掃除屋』の異名から取って
『デリーター』って名前を付けた。かっこいいだろ。」

 

フェロー
「相変わらず安直なネーミングだし、
やっぱり大砲は積みまくってるのね…。」

 

ロウ
「んじゃ…連れていくわ。
後でまた合流するからよォ。」

 

ブロロロロロロオオッ!!!

砂塵を撒き散らしホバークラフト戦車は
マスターを連れてランドシップの方向に走って行った。

 

フェロー
「ケホケホケホッ…。

豪快なのか、気遣いが出来ないのか…。
よし、私達もシェルターへ向かおう。」

 

To Be Continued…


【メインストーリー第50話】マスターコード

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○司令室

 

一方その頃ランドシップでは…
司令室に船長、マスター、ドクターが集まっていた。

ドクター
「船長、『マスターコード』とは一体何なの?」

 

オフィサー
「『マスターコード』とは、
ノアのプログラムソースとデータ…
いわば、ノアのバックアップだ。」

 

マスター
「ノアのバックアップ…、
だから”第二のノア”か…。」

 

ドクター
「『ノアシード』と似たようなもの?」

 

オフィサー
「同じノアのバックアップには間違いないが、
『ノアシード』はノアのクローンを呼び出すものだった。

『マスターコード』はノアのプログラムを改修、
上書きが可能になるもの。
すなわち、ノアのプログラムを修正出来るものだ。」

 

マスター
「しかし、ノアは既に破壊されている。
今更『マスターコード』を入手しても
意味がないんじゃないか?」

 

オフィサー
「いや、利用する価値が十分にある。」

 

ドクター
「その『マスターコード』を利用するとどうなるの?」

オフィサー
「『マスターコード』をうまく利用すれば、
『ノア』のエミュレータを作成することが可能となる。」

 

ドクター
「エミュレータ…?
代替品を作ってどうするの?」

 

オフィサー
「エミュレータから『ノア』の命令で動いているものに
アクセスし、無効にすることが可能になれば、
人類の脅威を大いに減少する事が出来る。」

 

マスター
「白百合が言っていた事と同じだ。」

 

オフィサー
「しかし…、問題はノアが『人類を滅ぼす思考に至る』
というバグを解消する必要がある。
これに関してはソースとデータを解析してみなければわからない。」

 

マスター
「確かにそのまま復元したところでは
何の意味もなさない。また悪夢が再来するだけだ。」

 

オフィサー
「その通りだ…。
誰かの手により『マスターコード』をそのまま悪用されると
ノアが再び復活してしまう恐れがある。

その結果、また大破壊が起こる可能性がある…。」

 

ドクター
「大破壊…。」

 

オフィサー
「アラドは恐らくノアを復活させようとしている…。
そうなると確実に人類は全滅するだろう。」

 

マスター
「何としてでも阻止しないと…。
フェロー達がうまくやってくれればいいが…。

くそッ!!俺の身体がこんなんじゃなければ…!!」

 

ドクター
「マスター、仕方ないわよ。
今はあの子達の無事を祈りましょう。」

 

マスター
「…ちょっと用を思い出した。席を外すぞ。」

 

ドクター
「うん?ええ、行ってらっしゃい。

で、話の続きだけどなぜそのようなものが
グラウンド・ゼロの『パンドラ』にあるの?
ノアは地球救済センターというところにあったはずよね。」

オフィサー
「記録によると、大破壊直前まで
ノアのバックアップ施設は3つ存在した。

『セム』『ハム』『ヤフェテ』など、聖書に登場する
ノアの息子たちの名前が付けられていたらしい。

そこには先程も言った通り、
ノアのプログラムソースやデータのバックアップ
『マスターコード』が保存されていた。

その中の1つが『パンドラ』と我々は呼んでいた。」

 

ドクター
「バックアップは3つもあったのね。
その他の施設は今も存在するの?」

 

オフィサー
「大破壊直後に『パンドラ』以外の施設は破壊されている。
恐らく『ノア』が『マスターコード』の存在に気付き、
破壊したのだと推測している。」

 

ドクター
「確かにノアにとっては都合の悪い存在ですものね。
でも、なぜ『パンドラ』は破壊されていないのかしら?」

 

オフィサー
「他の施設は地上にあったらしいが、
なぜかグラウンド・ゼロにある『パンドラ』だけは
地下の奥深くに存在していた為、無事だったようだ。

なぜこの施設だけ地下深くに作ったかは謎だが…、
もしかすると人類も”何か不測の事態”があった際に
破壊されないよう、地下に保管したのかもしれないな。」

 

ドクター
「なるほど、ある意味不幸中の幸いね。」

 

オフィサー
「うむ。全て破壊されていたら
人類に希望は無かったかもしれない…。」

 

ドクター
「そうね…。あれ?
…そういえば、ロウは?」

エンジニア
「ロウならついさっき、
戦車を作ってあげたからそれに乗って
みんなの元に向かったよ。」

 

オフィサー
「エンジニア、ご苦労だった。
そういえば、マスターが帰って来ないな。」

 

エンジニア
「マスターならさっきすごい形相で
桟橋の方面に走って行ったよ。」

 

ドクター
「まさか…。」

 

オフィサー
「…まずいな。マスターの身体で
外に出るとキャンサーの影響が…。

至急、ロウ君に連絡を取ってくれ!!」

 

オペレーター(ゆるふわ)
「了解です!」

 

ドクター
「マスター…。」

 

To Be Continued…


【メインストーリー第49話】中心部を目指して

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○グラウンド・ゼロ

 

ランドシップ一行はグラウンド・ゼロ西部に到着し、
出撃する準備をしていた。

オペレーター(子犬)
「グラウンド・ゼロ西部に到着しました。
ランドシップが入れる場所はここまででとなります。」

 

オペレーター(あつサバ)
「ランドシップ周辺は特にレーダーに異常ありません。」

 

オフィサー
「この周辺は比較的安全そうだな。
ここに停泊するとしよう。」

 

紅葉
「想像してたよりひどい状況ですわね…。」

 

フェロー
「さっき通った市街地もガレキの山だったけど…
ここは容赦無く破壊し尽くされてる感じ…。」

 

ドクター
「死の街って感じね…。」

 

マスター
「エルピス作戦の際に訪れた時より、
目も当てられないほどの惨状だな…。

ナノパンデミックの影響もあると思うが、
人類掃討の為に兵器が仕向けられ、
破壊の限り暴れたという可能性もある。」

 

オフィサー
「我々が訪れた際、人々はシェルターで細々と生活していたが、
エルピス作戦失敗後、シェルターからも人が撤退した影響もあり
ひと気が無く、あるのはガレキと凶悪なモンスターだけになったようだな…。」

 

フェロー
「とりあえず準備して、中心部に向かおうよ。」

オフィサー
「先程も言ったが、ここに居るモンスターの殆どが
ノアが人類駆逐用に作り出したという説が有力らしい。

地形の影響も大きく、モンスターも凶悪なものが多い。
可能な限り戦闘は避けた方が良いだろう。」

 

マスター
「俺もエルピス作戦の際、ここのモンスターと交戦した事があるが、
他の地方のモンスターと比べ段違いに強い。

何と言うか…人類抹殺を目的に鼓動しているような感じだ。
見かけたら出来るだけ退避しろ。」

 

白百合
「敵前逃亡はあまりしたくないのですが…
体力を温存する意味でも仕方ありませんね。」

 

マスター
「道中シェルターが幾つか存在する。
立ち寄って休みながら行くといい。」

 

紅葉
「こちらは準備出来ましたわ。」

 

白百合
「少しばかりですが、
食糧も携帯しておきました。」

 

オフィサー
「無事帰還してくれたまえ。
何かあったらすぐに連絡を。」

 

フェロー
「よし!じゃ~出発しよう!」

 

○シェルターK03付近

白百合
「本当にどこを見渡しても
ガレキの山ですね…。」

 

紅葉
「逆にビルが崩壊している事もあって
見通しが良いですわね。
敵が来たらすぐにわかりますわ。」

 

フェロー
「確かにね~…。
私とキミは戦車に乗ってるからいいけど、
二人とも平気?」

 

白百合
「問題ありませんわ。
こういうのは慣れています。」

 

フェロー
「そかそか~。
疲れたら交代するから行ってね~。」

 

白百合
「ありがとうございます。
しかし、砂埃もすごいですが電波障害がすごいですね。
耳鳴りが…。」

 

フェロー
「『キャンセルくん』を取りつけてるけど、
予想以上みたいだね…。壊れなきゃいいけど…。」

紅葉
「情報によるとこの近くにシェルターがあるみたいですね。
『シェルターK03』と呼ばれていたようです。」

フェロー
「あ、あそこじゃない?
入口みたいなのがあるよ!」

 

白百合
「戦車も入れそうですね。行ってみましょう。」

 

○シェルターK03

フェロー
「中はすごく暗いね…。
やっぱりこのシェルターに人はいないのかな。」

 

白百合
「懐中電灯では、万が一戦闘の時に
明かりを照らせないのでランタンを付けますね。」

 

紅葉
「さすがお姐様。準備が良いですわね。
さすがですわ。」

白百合はランタンに火を灯した。
周りが明るくなりシェルターの様子が浮かび上がる。

 

フェロー
「う~ん…。やっぱりもぬけの殻だね。
物も散乱してるし。というか酒瓶ばっかり転がってるね…。」

 

白百合
「このシェルターでは水や食料を作る装置があったそうです。
酒とオツマミを主に作っていたみたいですね。」

 

フェロー
「シロちゃん何で知ってるの?」

 

白百合
「ここに装置がありますわ。
もう動いてませんけれど…。」

 

紅葉
「こっちに記録が残された端末がありますわ。
故障はしていないみたいなので、動くかもしれませんわ。」

 

フェロー
「どれどれ…。ほんとだ。
住民の記録かな?ちょっと読んでみようよ。」

 

———————————————————-

記録
207X年1月XX日

軍とハンターオフィスによる作戦は
失敗に終わり、撤退したらしい。
…なんて無責任な奴らだ。

あいつらがあの作戦を行わなければ
事態はここまで深刻にならなかった。

機械や兵器の暴走、そしてハンター達も暴走を始め
街はさらに荒廃し、ガレキの下へと崩れ去った。

ここももうダメかもしれない。
近いうちに私達も地下通路を使って逃げることにする。

この記録を見ている方がもし居るとしたら…
これだけは覚えておいて欲しい。

全てノアが悪いわけでは無いと思う。
人間がそもそもの原因だ。
私達は軍とハンターオフィスを憎んでいる。

何が希望の作戦だ。希望なんてあるわけがない。
…あるのは…絶望だけだ…。

———————————————————-

 

フェロー
… …。

 

紅葉
「…軍が憎い…ですって。」

 

白百合
「…仕方ないわ…。我々が敗北しなければ
こんなひどい事にはならなかった…。」

 

フェロー
「ね!もう終わったことだし悔やんでも仕方ないよ!
この悲劇を繰り返さない為にも、
何としてもアラドを止めなきゃ!」

 

紅葉
「そうですわね…。」

 

白百合
「…!! 紅葉!敵ッ!」

暗闇から突然
魚のようなフォルムの飛行型ロボットが飛び出し、
紅葉をヒレで斬った!

 

紅葉
「きゃっ!!」

 

とっさに薙刀で受け止めたものの、
衝撃が激しく紅葉は壁際まで吹き飛んだ。

 

紅葉
「かハッ…!」

 

白百合
「紅葉…!!…貴様ァッ!!」

 

白百合は魚型のロボットに向かって行くが、
防衛するように射撃を繰り出した!

バババババ!!(カンッカンッカンッカンッ!)

白百合は刀で銃弾を振り払い、
魚型のロボットに斬撃を繰り出した!

 

フェロー
「…すごい!映画みたい!」

 

白百合
「はあっ!!

ガキンッ!!
大きな音を立てロボットは一瞬ふらついたが、
体制を立て直し、ぼんやりしている。」

 

白百合
「くッ…!硬い…。」

 

紅葉
「先程の…
お返しッ…ですわッ!!!」

チュドーン!

紅葉は背中に下げた自分よりも
大きな薙刀を振りまわすと
魚型のロボットは真っ二つになり爆発した。

 

紅葉
「はぁ…はぁ…。やりました…わ…。」

 

フェロー
「今の敵はデータベースによると『キリングマンボウ』
魚のようなフォルムの飛行型無人攻撃機みたい。
危険度は★4だね。」

 

白百合
「予想通り敵がタフですね…。」

 

フェロー
「うん…。船長さんの言う通り今までより敵が強い。
ましてやこの狭い空間じゃ
キミも砲撃出来ないから屋内は実質
シロちゃんと紅葉ちゃんの2人。
厳しいかもしれないね…。」

 

紅葉
「マスターさんが居れば…。」

 

フェロー
「ん…視線を感じる…。

ん!?あれは?!」

 

フェローが見上げると
偵察用と思われる無人機がこっちを見ていた。

 

白百合
「連ね斬り!!」

 

チュドーン!

 

白百合は無人機に向かって
瞬時に飛び、連続攻撃を繰り出した。
無人機は爆発し粉々になった。

 

フェロー
「今のは…『スカウトボール』威力偵察用と
思われる無人機みたい…。なぜ偵察機が…?」

 

紅葉
「もしかすると、未だ人間が存在しているか
何者かが偵察しているのかもしれませんわね…。
声を聞いて駆けつけてきたのかもしれません。」

 

白百合
「シェルターの中にも敵がいるという事は…、
休憩をしながら行くのは厳しいかもしれませんね。」

 

紅葉
「辛い道のりになりそうですわ…。」

 

フェロー
「とりあえず、中心部を目指そう。
モタモタしていられないからね。」

 

白百合
「そうですね、行きましょう。」

 

To Be Continued…


【メインストーリー第48話】爆心地『グラウンド・ゼロ』

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○司令室

フェロー達は貨物倉で見つけた設計図の事や
そこに書かれていた事をオフィサーに報告した。

 

オフィサー
「なるほど…。そんなものがあったとは…。
当時見つける事が出来ていれば
もう少し完成を早められたかもしれんな。」

 

エンジニア
「確かにそうだね。
構造とか理解するのも苦労したし大変だったよ~。」

 

オフィサー
「しかしこれでエリシア君の父親が
ランドシップの開発者であることは確定した。
それにまさか、ワクチンの技術が
ランドシップに活かされていたとはな。」

 

フェロー
「うん…。でもエリシアちゃんのお父さんは…。」

 

オフィサー
「…薄々感じてはいたが…。
だが、まだ確証はどこにもない…。

エリシア君には言わないようにな。」

 

エンジニア
「リバイブ・システムがあれば、
キャンサーの影響も大丈夫そうだねっ。
これで準備が出来たかな?」

 

オフィサー
「ではすぐにグラウンドゼロへ向かおう。
一刻も早くエリシア君の安否を確認したい。」

 

マスター
「そうだな。エリシアは鍵として必要だから
すぐに手を出さないとは思うが、急ごう。」

 

オペレーター(ゆるふわ)
「グラウンドゼロは旧市街地です。
安全が確認できていない地域ですので、
各自警戒体制をお願い致します。」

 

○旧市街地

ランドシップはグラウンド・ゼロを目指し、
旧市街地を走っていた。

 

フェロー
「うわぁ…。旧市街地には初めて来たけど
本当にガレキの山だね…。」

 

オフィサー
「ここは元々市街地で多くの人がいたらしい。
真相は不明だが、ノアが人類駆逐用に作り出した兵器によって
ガレキの山になったと言われている。」

 

フェロー
「グラウンド・ゼロってどんなところなの?」

マスター
「グラウンド・ゼロ地方は中心部に爆心地がある
大破壊の影響が強い場所だ。
統合軍関連、しかも中枢に近い施設があったらしい。」

 

フェロー
「統合軍って事は旧統合軍のこと?」

 

マスター
「そうだ。前にも本人が話をしていたが、
フォックスがグラウンド・ゼロにある
ヴリトラベースで『ヴリトラ』の警備をしていたみたいだな。」

 

ドクター
「私達が目指している『パンドラ』は爆心地の中心にあるの。
爆心地は何らかの手段でそれらを破壊した大きな痕跡らしいわ。

そこにノアによって更に強力な無人兵器が差し向けられ、
爆心地付近が混沌としたと言われてるわ。」

 

オフィサー
「オフィスで確認している情報では
『エリミネーター』『リントヴルム』等の
大型賞金首が確認されている。すでにエルピス作戦で
交戦しているので今はいない可能性があるが。」

 

フェロー
「なるほど…。
想像していたより危険な場所なんだね。」

 

オフィサー
「グラウンド・ゼロは地形の関係上途中までしか行けず、
中心部の爆心地には徒歩や戦車で
向かわないといけない。」

 

フェロー
「うわぁ~…めんどくさいなぁ…。」

 

オフィサー
「あと、ランドシップ乗船中は問題ないが、
外はキャンサーの影響を受ける可能性がある。
装備の選別は注意するように。」

 

フェロー
「あ、そっか。
リバイブ・システムは判明したけど、
その技術はまだわからないもんね。」

ドクター
「今私とエンジニアちゃんで調べているわ。
あと、姉妹に研究資料がないか
引き続き貨物倉を物色してもらっているわ。

かなり時間が掛りそうだけれど…、
うまくこの技術が応用できれば装備に反映できるかもしれないわ。」

 

フェロー
「シロちゃんと紅葉ちゃんの装備は
独自の技術で作られた物だから問題ないよね。

でも『大破壊前に造られたもの、もしくはその複製品にも影響した』だから
まず回避するのは無理だよねぇ…。
ランドシップにある装備は基本該当するし…。」

 

エンジニア
「ふっふっふ…。」

 

フェロー
「エンジニア急にどうしたの…。
気持ち悪いよ…?」

 

エンジニア
「こんなこともあろうかと思って装備を開発しといたよ!
白百合さん達に装備を見せてもらって応用したんだ。
時間も無かったから二人分しか無いけど…。」

 

フェロー
「二人分かぁ…。マスターは今回お留守番として…。
それじゃ、キミと私とシロちゃん、紅葉ちゃんの4人かな?」

 

ドクター
「私も行くわ。私は基本武装はしないから
キャンサーの影響も無いだろうし、
それにメディックが必要だと思うの。」

 

紅葉
「それなら心配いらないですわ。
紅葉はメディックの技術も
多少習得していますから問題無いですわ。」

 

ドクター
「なるほど。じゃあ私は引き続き
リバイブ・システムの解析を進めているわね。」

 

ロウ
「俺も一緒にいくぜェ!
キャンサーかクラブか知らないが、
そんなもん俺には関係ねェ!不死身だからな!」

 

フェロー
「キャンサーは蟹じゃないよ…。
それに、ロウは地上用の戦車持ってないでしょ?
普通の戦車は運転出来るの?」

 

ロウ
「あァ…一応、『テオス』は水陸両用戦車だから
地上にも上がれるが…。武装が弱いんだよな…。」

 

エンジニア
「そんな事もあろうかと、今ロウさんが乗る用に
ホバークラフト戦車をカスタマイズしてるよ。」

 

ロウ
「おォ、そいつはありがてェ!!
キャラピラの戦車はなんか操作しづれぇんだよなァ…。」

 

エンジニア
「さっき格納庫で戦車を試運転してるのを見て、
すごく操作しづらそうにしてたから、あえてホバークラフトにしてみたよ。
あまり凸凹の地形には向いてないけど、市街地なら問題ないはず。」

 

フェロー
「今日のエンジニアはなんだが冴えてるね…。」

エンジニア
「まかせてよっ!
何しろボクはランドシップで一番のエンジニアなんだから!」

 

フェロー
「しれっとパクったよね…。
まぁ、間違いないけど…。」

 

エンジニア
「だからロウさんはその戦車が完成次第
後から合流って感じになるかな。」

 

ロウ
「わかったぜ。
それまでトレーニングでもしてるわァ。」

 

オペレーター(ゆるふわ)
「そろそろ、グラウンド・ゼロの西部に到着します。」

 

オフィサー
「…こんなに早くまたこの地に来ることになろうとはな…。」

 

To Be Continued…


【メインストーリー第47話】リバイブ

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○ガレージ

 

エンジニアからいつも通り試作機が出来たよと
連絡が入ったのでガレージに来てみた。

エンジニア
「お、来た来た。お~い!」

 

フェロー
「えっ、もう完成したの?!」

 

エンジニア
「うん。フェローさんが持ってきてくれた資料に
電波障害における高周波電流の周波数や、
ノイズの種類などもわかったし、
すごい参考になったよ。」

 

フェロー
「おお~。
まあ、調査ならまかせてよね!
何しろあたしはランドシップで一番の…」

 

マスター
「お前が調査したんじゃないだろ。」

 

フェロー
「ちぇ~…、バレたか…。

しかし、結構小さい装置だね。これなら
戦車だけじゃなくて人間も持ち歩けそう!」

エンジニア
「ふっふっふ…。
名付けて!!

妨害阻止装置!!
『キャンセルくん』だよっ!」

 

フェロー
「…そのネーミングセンス、何とかならなかったの…。」

 

エンジニア
「えっ、可愛いと思うんだけどなぁ…。」

 

ドクター
「そのガスマスクは?」

 

エンジニア
「これは『シャークリーナー』や
『フィルターテント』の技術を応用した
名付けて!!

『ドクフセーグ』だよっ!どう?どう?」

 

ドクター
「… …。」

フェロー
「うん…。いいんじゃないかな…。」

 

エンジニア
「なんだよ、反応薄いな~。」

 

オフィサー
「これで、磁気嵐と毒の霧は何とかなりそうだな。
しかし、キャンサーは…。」

 

フェロー
「エリシアちゃんのお父さんの研究結果が手に入っていれば
良いんだけど、さすがに今から探すのは時間が無いもんね。」

 

オフィサー
「…うむ。実はエリシア君にはもう話をしたのだが、
このランドシップはエリシア君の父親が作った可能性が出てきた。」

 

フェロー
「え?そうなの?!」

 

マスター
「確かに…。俺もそこまで気にしていなかったが、
アマモ跡地の地下施設でランドシップは見つかった。
エリシアが発見された場所だ。」

 

ドクター
「そう言えばそうね…。ミトラもエリシアちゃんの
お父さんが作った可能性が出てきているし、十分ありえるわ。」

 

オフィサー
「もしかすると、貨物倉に何かあるかもしれない。
あそこは殆ど当時の状態のまま触って無いからな。」

 

フェロー
「貨物倉か…。あそこ、ホコリっぽいし
虫がいるから普段は入らないんだよね…。
1回入ったことはあるけど…。」

 

オフィサー
「では、頼んだぞ。」

 

フェロー
「何回も言うけどさ…、船長さんも『頼んだぞ』って
言うだけじゃなくて手伝ってよ~。」

オフィサー
「いや、その…
私は色々と忙しいからな…。」

 

マスター
「また酒場のピンボール台のメンテナンスか?」

 

オフィサー
「うぐ…、ゴホン。
最近調子が悪いとハンターオフィスに依頼が来てだな…。」

 

マスター
「ハンターオフィスは街の便利屋さんかよ…。」

 

フェロー
「はいはい。
とりあえず行ってきますよ~。」

 

○貨物倉

フェロー
「コホッ…ケホッケホッ…。
うぇ~…ホコリがすごい…。」

 

マスター
「クモの巣だらけだな…。
野ネズミもいるぞ。」

 

フェロー
「…うわっ!犬はいないよね!?」

 

マスター
「いるわけないだろ…。」

 

ドクター
「ここに詳しいらしいから
妹の子を連れてきたわ。」

売店の店員
「はい!ここはたまに売店の不要在庫を
置いたりしてるのでだいたいわかります。

え~っと…手付かずの物はあちらにありますね。」

 

フェロー
「うわぁ~…こりゃすごいね…。
ホコリだらけ…。」

 

マスター
「よし、何かないか探すぞ。」

 

─ 1時間後…

 

フェロー
「う~ん…。古い書物みたいなのは
いっぱいあるけど特に無いね…。」

マスター
「この書物は何かの研究に関する本みたいだけど…
さっぱりわからんな…。」

 

売店の店員
「これ何でしょう?
設計図みたいですけど…。」

 

フェロー
「どれどれ…。NOA’s Ark…?
あっ!これランドシップの設計図だよ!」

 

エンジニア
「設計図?!ちょっと見せて!」

 

フェロー
「ランドシップに関する詳しいことが書かれてるね。」

 

マスター
「そりゃ設計図だからな…。

当時は設計図が見つからなかったから、
自分達で設計して完成させたんだ。
まさか、こんなところにあったとは…。」

 

エンジニア
「このランドシップ全体を覆っている
シールドみたいな物はなんだろう…。
こんなのボク知らないよ。」

 

マスター
「『REVIVE SYSTEM』と書かれてるな。
リバイブ…。“復元する”“回復する”という意味だな。」

 

エンジニア
「あ、ここに『REVIVE SYSTEM』の説明が書いてあるよ!」

 

====================================================

◆REVIVE SYSTEM(リバイブ・システム)

リバイブ・システムとは、
『キャンサー』を無効化する手段、いわゆるワクチンである。

このシステムをこの地上艦に採用する。
その為、甲板を含む地上艦に乗船している場合は、
キャンサーの影響を最小限まで抑える事が可能になる。

ただし、キャンサーは学習し、成長するウイルスの為、
ずっとこの限りではない。場合によっては改良する必要がある。

====================================================

エンジニア
「『キャンサー』を無効化するワクチン…。」

 

フェロー
「やっぱりエリシアちゃんのお父さんは研究していて
ワクチンに開発に成功していたんだ!
その技術がランドシップに活かされていた。」

 

マスター
「という事はやはり、ランドシップは
エリシアの父親が造ったという事か…。」

 

フェロー
「ランドシップはエリシアちゃんが発見された
アマモ跡地の地下施設で見つかった。

お父さんはカベノオクに行った後、
そこでワクチンの研究していたんだね。」

 

売店の店員
「でも、なぜ地下で研究をしていたのでしょうか…。」

 

マスター
「あくまで推測だが…。
自分の命が狙われているのを知ってのことかもしれない…。」

 

フェロー
「なぜエリシアちゃんのお父さんが…?」

 

マスター
「エリシアの父親はキャンサーに関する様々な秘密を知っていた。
“キャンサー”がもしノアが生み出したものだとしたら…。
それに彼はノアの開発者だ。他にも色々知っていただろう。」

 

フェロー
「まさか…。」

 

マスター
「恐らくアラドに狙われ…、発見された際のランドシップの状態、
ミトラに入ったエリシア…。この状況からすでに父親は…。」

 

フェロー
「そんな…。アラドにすでに消されたって…。
この事実をエリシアちゃんが知ったら…。」

 

マスター
「… …。
どこかで生きててくれたらいいんだが…。
年齢もあるし、可能性は低いだろうな…。」

 

エンジニア
「ここにも何か書いてあるよ!」

 

====================================================

◆ノアの方舟計画

『ノアの方舟』こと地上艦の開発計画は
キャンサーの脅威、今後ノアの復活という最悪の事態を想定し、
安息の地を求め、人類が移住する為に開発された
最後の希望である。

====================================================

 

フェロー
「このランドシップって人類がノアの脅威から
逃げる為に作られたんだね…。」

 

エンジニア
「手に負えなくなる未来を想定して…という事だね。」

 

マスター
「確かにキャンサーは学習し成長するウイルスだ。

それに『パンドラ』にある”第二のノア”を悪用すると
また大破壊を招く可能性もあるという話だ。
それを危惧してのことだろう。」

 

フェロー
「でも、結局逃げまわっていたところで仕方ないと思う。
もちろん生きることは重要だけど、
私達の力で人類を再生しよう!」

マスター
「ふん…。そうだな。
たまにはいいこと言うじゃないか。」

 

フェロー
「へっへ~。
それじゃ、船長さんに報告しに行こう!」

 

To Be Continued…


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