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人生のコツ(3)

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成功は「運」次第

――吉成社長は、成功をおさめるうえで「運」と「努力」のどちらがより必要だと考えますか?

吉成 間違いなく「運」ですね。実感として、99%くらいが「運」だと思っています。自分の能力や容姿は自分では選べませんし、もっと言えば生まれる時代も場所も環境も、何ひとつ選択できません。成功に恵まれた人というのは、運に恵まれていたんですよ。

 

――運次第で、実力があっても成功できなかったり、実力がなくても成功できると?

吉成 その通りです。ビル・ゲイツがもしアメリカに生まれていなかったら、相棒のポール・アレンに出会っていなかったら、生まれるのが10年ずれていたら・・・。何かの条件がほんの少しでも違っていれば、おそらくマイクロソフトは生まれておらず、ビル・ゲイツが大富豪になることもなかったでしょう。また、どんな凶悪犯だって、そんな人間になりたくてなったわけではないでしょう。持って生まれた性質や、生まれ育った環境が違えばまた別の人生があったはずです。これはもう、運としか言いようがありません。

 

――そう考えると、先進国である日本に生まれただけでも、私たちは大きな運を手にしているのかもしれませんね。とてつもない能力を秘めた人たちが、それを開花させることなく、世界中に埋もれているのでしょうから。

吉成 成功というのはシビアなもので、実力だけじゃどうにもならないし、人格すら関係ありません。だけど「努力すればするほど運が向いてくる」という言葉もあるくらいで、実力をつけるための努力は必要不可欠です。その努力が必ず報われるという保証はなくとも、自分にできることをただやるしかありませんよね。

 

――「報われない努力かもしれない」なんて考えたら、やる気が出ないじゃないですか・・・。

吉成 報われない努力もあれば、報われない愛もある。人生はそんなものです(笑)。

 

「たまたま」を勘違いするべからず

――IT企業であるサクセスを40年間も経営してきた吉成社長に「99%が運」と断言されると、どこか不思議な気もします。いつも、継続的な勉強の必要性を熱心に説いていらっしゃるで、てっきり逆なのかと思いました。

吉成 常に最新の知識や技術をインプットするための勉強を仮に「努力」ということにしたとして、その努力ができるかどうかすらも個人の性格によるところが大きいように思います。僕がサクセスを40年続けてこられたのは、突き詰めれば「なりゆき」です(笑)。そして長いこと会社経営を続けているからこそ、ものごとの成否をわける「運」の大きさを実感することはたくさんありました。

 

――運を引き寄せるための験担ぎのようなことは何かされてますか?

吉成 たまに旅行がてら神社仏閣にお参りする程度でしょうか。特別信心深いということはありません(笑)。

 

――ご自身のことを、運がいいほうだと思われますか?

吉成 たとえば、ヒット作を生み出す努力はもちろんしていますが、実際にヒット作が出たときは「運がよかった!」って思いますね。ちょっとでもタイミングがずれてたらヒットになってはいないでしょうから。プライベートでも、柔道で結果を出せたのはたまたま柔道の稽古がしやすい場所に住んでいたおかげですから、これも運に恵まれたと思うんです。

 

――そのように考えると、たしかに「運がいい」とも言えますね。

吉成 たとえ成功している経営者であっても、運と努力の比率を尋ねられて「努力が半分以上」と答えるような人って、そんなに能力が高くないことが多いんです。実力のない人ほど自分の成功における運の割合を小さく見積もる傾向にありますから。ちなみに、経営の神様と呼ばれた松下幸之助は「9割は運」だと言ってます。

 

――努力家には謙虚な人が多いのかもしれませんね。

吉成 それだけとも言えませんよ。コロンビア大学の社会学教授であるダンカン・ワッツが『偶然の科学』という本の中で、社会や経済における「運」や「偶然」のメカニズムについて語っているのですが、これを読むと、成功は運の連鎖の結果でしかないことがよくわかります。だって、運としか言えない成功事例っていっぱいあるじゃないですか。トランプが大統領になるなんて、論理的に予想できた人はほとんどいないでしょう?

 

――たしかに、あれは衝撃的でした。

吉成 まさに、世の流れがたまたまフィットして起こった成功の一例です。後づけであれこれ分析して理由をつけてみせるのは簡単ですが、やはり運が良かったとしか言いようがありません。まあ、対立候補のクリントンがよほど嫌われていたのでしょうけどね(笑)

 

――「どちらがより嫌いか」という漠然とした空気感が、あれほどまでに大きく作用するとは思いもよりませんでした。

吉成 アメリカだけでなく、日本の都知事選でも同じような流れでしたよね。政治家は実力だけで選ばれるわけではないとはいえ、ムードやイメージに流されやすい有権者が多いことにはちょっと不安も感じますね。

 

何年か前に話題になった『偶然の科学』。

 

 吉成社長のつぶやき(48)

吉成社長には3人のお孫さんがいて、かなり個性派ぞろいらしい。

『同じ親から生まれて同じ環境に育ったっていうのに、性格も能力もてんでバラバラでね。彼らを見ていると、ほんのちょっとの条件の違いが人生を大きく左右するんだろうなあとつくづく思う。まさに「運が99%」』

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