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サクセスの企業風土(1)

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創業時は2人だった社員もいまでは260人を数える。社長室の壁に掲げられた大きなホワイトボードには、サクセス全社員の顔写真と名前が記されており、部門ごとにカテゴライズされ、色でスキルがわかるようマーキングされている。そして、吉成社長はその全社員の顔と名前を把握しているという。

こいつらの将来は大丈夫か?

――過去に在籍していた方も含め、社長の目から見たサクセス社員の印象を教えてください。

吉成 これまで何百人という社員を見てきましたが、総じて変人が多いかな。まだ社員が2人しかいなかった創業時にいっしょに働いていた奴からしてとんでもない変人で、一緒にやっていけるか不安に感じたくらいですしね(笑)。

これまでお話してきた通り、サクセスはゲーム以外のソフトもあれこれ作ってきましたが、その中にはうちの社員の姿を見て思いついたソフトもけっこうあるんですよ。1988年に発売した『ライフデザイナー』というパソコン用ソフトもそのひとつです。

 

――『ライフデザイナー』とは、何のためのソフトなのですか?

吉成 要は「人生設計をしましょう」っていうソフトウェアですね。

 

――なるほど。ゲーム会社は技術者の方が多いですし、ライフプランの設計もきっちりやっていそうですもんね。

吉成 いいえ、その逆ですよ(笑)。 開発を思い立った当時は社員が10人もいなかったんですけど、まず出世欲のある奴がいないし、生活がメチャクチャな奴も多かったんです。人生の目標とか将来像をまるで考えていないような社員たちを見ていたら「このままで、こいつらの将来は大丈夫なのか?」って心配になってしまって、それで人生設計をサポートできるようなソフトを作っちゃったんですよ。

 

――そうだったんですか! 開発の裏には、社員への深い思いがあったのですね。

 

時代を先取り、しすぎたか!?

――具体的にはどういった機能を持たせたのですか。

吉成 まずは自己分析機能ですね。ユーザーはいくつかの質問に答えることで、自分がいまどういう状況なのかを把握できます。そのうえで目標を定め、その目標を達成するためにどうしたらいいのかという行動計画を作ります。さらに、財務シートを作成して一括管理ができるというものですね。

 

――かなり本格的なものだったのですね。

吉成 当時、日経ビジネスに広告を出したところ、ものすごい反響を呼びました。問い合わせもずいぶん受けましたけど、残念ながら売り上げにはつながりませんでしたね。

 

――どうしてですか?

吉成 『ライフデザイナー』はPC98用のソフトでした。パソコンの普及率が爆発的に上がりはじめた頃とはいえ、まだパソコンを持っていない家庭がほとんどという時代だったんです。関心があって問い合わせてくれた人は、殆どパソコンを持っていなかった。

 

――時代を先取りしすぎたのかもしれませんね。ところで、このソフトによって肝心の社員たちの意識や姿勢に変化はありましたか?

吉成 あんまり使ってもらえませんでした(笑)。だけど今でも、社員の教育や社内の業務改善のためのソフト開発には取り組んでいますし、社内で運用してうまくいったソフトは一般売りもしています。

 

――ソフト開発ならお手の物ですもんね。

吉成 とはいえ本業以外のソフトを作るというのは、簡単なようでなかなかできないことなんです。「そんなことに金をつぎこむのであれば本業のゲームを作ろう」となりますからね。

 

――『ライフデザイナー』のように商業的には成功しなかった製品がありながら、それでも「本業以外」のソフトにこだわるのはなぜでしょう?

吉成 いいゲームを生み出すためです。俗に「クソゲー」なんて言われるゲームがありますよね。クソゲーが生まれる最大の要因は、作り手がクソだからです。サクセスの社員にはクリエイターとしても社会人としても成熟してほしいので、会社としてサポートできることはしていきたいと思っていますし、こういったソフト開発もその一環です。

 

サクセスの企業風土(1)

『ライフデザイナー』の開発は、サクセス社員たちの意識を改善するためだった。

 

吉成社長のつぶやき(22)

生活がめちゃくちゃな社員とは、一体どれくらいのレベルだったのかと聞いてみた。

『社員の自宅に行くことがあって、足の踏み場もないくらい物やゴミが散乱するゴミ屋敷だったってことがありましたね。しかも、そういう奴が一人だけじゃないんです(笑)』

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