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時代の変化にどう対応する!?(2)

やることは同じ!

――コンピューター言語にしても開発エンジンにしても、最初から技能を持っている人を雇い入れれば即戦力になるのではありませんか? 吉成 必ずしもそうとは思いません。本当に才能のある人というのは、新しい技術や言語を覚えるのにそれほど時間がかからないんですよ。たとえば英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語と、ヨーロッパの言語を思い浮かべてください。共通した単語も多いし文法も似ているので、ひとつの言語に習熟すれば、別の言語をマスターするのは比較的簡単でしょう?   ――たしかにそう考えると納得できます。一般的に外国語が苦手といわれている日本人からするとびっくりしますが、実際にヨーロッパ圏内にはマルチリンガルが多いですしね。 吉成 コンピューター言語というのは人間の自然言語ほどには違わないから、2つめ以降を習得するのはもっと簡単です。いちばん近いのが、日本語と韓国語の関係かな。この2つは語順がほとんど同じで、単語を置き換えるだけで話したり書いたりできます。コンピューター言語も同じで、「データをAからBに移す」とか「AからBのデータを引く」なんていうコマンドは、単語をそれぞれ置き換えればいいのですからね。   ――それではサクセスでは、新しいプラットフォームのゲームを開発する際に、その技術を習得している人を新規雇用するということをしていないのですか? 吉成 緊急な募集は別として、当社のHPで人材募集欄を見てもらえれば分かるんですが、学歴・経験・国籍・性別・年齢・性格問わず、とあります。経験がない人には勉強して習得してもらいます。経験よりもポテンシャルがあるか、やる気があるかを評価しますね。 ところがゲーム業界の人材募集を見ると、経験者求む、というのが圧倒的に多いですね。これが僕には理解できない。  

常に最新の技術を

――これだけ技術の変化が大きな業界ですから、新しい技術を次々と学んでいかなくてはならないのは大変なことですね。 吉成 だからゲーム会社が潰れていくんですよ。どんなに成功している会社だって、どんな高い技術を持っていたって、一つのジャンルだけに特化して新しいジャンルに手を出さずにいたら先は見えています。ゲーム市場がどんどん変化しているこの時代、同じ技術にしがみついていては生き延びられるはずがないのですから。   ――新しい技術を貪欲に獲得していけるかどうかが、結果的に会社の明暗を分けることにつながるのですね。 吉成 少なくとも会社の業績を左右する大きな要素といえますね。 サクセスは創業から39年間、さまざまなプラットフォームのゲームを開発してきましたが、手がけた機種が多いだけじゃなく参入時期自体も軒並み早いんです。新しいトレンドも過去の何処かに必ずその予兆がありますから、どんな技術が必要になるかは予想できます。今ない技術は勉強すればよい、というのが基本的な考えです。   ――たしかに、これまでサクセスはアーケードゲームで培った技術を家庭用ゲームに利用したり、オンラインゲームの技術を携帯ゲームやスマホアプリに活かしたりと、縦横無尽に使いこなしてきたという印象がありますね。  

吉成社長のつぶやき(20)

語学のセンスがある人はプログラマーに向いてるかもしれませんね、と訊ねると――。 『そうでもない。コンピューター言語が得意な人っていうのは自然言語が苦手なんですよ。プログラマーを見てると分かるんだけど、だいたいが人間とのコミュニケーションが下手だね。逆に自然言語が上手な人はコンピューター言語が苦手だね』

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