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【メインストーリー第53話】怖い物知らず

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【運営】担当

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○シェルターC05

戦闘が続き消耗が激しい為、
フェロー達は近くにあった
シェルターC05で一旦休憩をとることにした。

 

白百合
「ふぅ。ここなら少し休めそうですね。」

 

フェロー
「えーっと…、記録によると、
このシェルターは元々ダンジョンみたいだったけど、
エルピス作戦の際、キャンプにする為
モンスターは掃討されたみたい。ここなら安全だね。」

 

白百合
「おっしゃる通り、周辺に敵の気配はありませんね。」

 

フェロー
「でも、早く行かないとエリシアちゃんが心配だね…。
出来るだけ急ごう。」

 

白百合
「そうですね…。
紅葉、大丈夫ですか?」

紅葉
「大丈夫ですわ。
傷もこの通りですわ…。」

 

白百合がふと紅葉の腕に負った傷に
目をやると…

あれだけひどかった傷も
みるみるうちに塞がっていく。

 

白百合
「傷が…治癒している…。
しかもすごい速さで…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃんも改造人間だったの?!」

 

紅葉
「いえ、改造人間ではありませんわ。
お姐様にはずっと黙っていましたが…。

…私はミュートと呼ばれる亜人間のハーフなんです。」

 

白百合
… …!

フェロー
「ミュートって…
野生動物と遺伝子を配合して生みだされた種族だよね。
昔、その研究データを見たことあるよ!
その治癒能力の高さもミュートだからなの?」

 

紅葉
「その通りですわ。
ミュートは元々過酷な環境下で労働をさせる為に
作られた種族なので、どんな環境にも適応性が高く、
互いに生命を維持できるように作られていますの。

メディックの技術を持っていると言いましたが、
あれは嘘で、ミュートだからですわ。」

 

フェロー
「なるほど~…。
だから他の人を治癒する事も出来るんだね。

そういえば紅葉ちゃんは
どんな野生動物の遺伝子を持っているの?」

 

紅葉
「私はミツアナグマ…、
『ラーテル』ですね。」

 

フェロー
「ラーテルって図鑑で見たことがある!
確か…、可愛い見た目だけど、
『世界一怖い物知らずの動物』って呼ばれてるんだよね。

あ、だから大型賞金首が相手でも
勇猛果敢に立ち向かうのね…。」

 

白百合
「… …驚きました。」

 

紅葉
「お姐様、黙っていて申し訳ございません…。
正体を明かす事でお姐様に嫌われるかと思って…
なかなか言い出せませんでした…。」

 

白百合
「紅葉、いいのよ。
紅葉は紅葉ですから…。
何も変わらないですわ。」

 

紅葉
「お姐様…。」

 

フェロー
「紅葉ちゃんは、シロちゃんは
小さい頃から姉妹のような関係で
育ったって言ってたよね?

その頃からミュートだったの?」

 

紅葉
「はい。ミュートには人体改造を受けて
なるケースもあるようですが…

私は旧統合軍の残党が運営していた
研究施設で人間の遺伝子とラーテルの遺伝子を
配合して生みだされた対モンスター用の人造人間です。」

 

白百合
「対モンスター用の人造人間って事は…
ノアの軍勢と戦う為に生み出されたって事ですか?」

紅葉
「そうです…。

私達は『アンチノア・チルドレン』と
呼ばれており、ノアの軍勢を倒す為だけに作られ、
訓練されていました。

色々な動物との配合実験は繰り返され、
中には自我を持たない物、"使い物にならない物"は
次々に破棄されていました。」

 

フェロー
「破棄って…殺されたって事だよね…。
… ひどい…。」

 

紅葉
「はい、その事もあり
研究施設が"非人道的な実験を繰り返している"と激しく批判され、
最終的に潰されてしまいました。

そこで身寄りの無い私を当時軍にいた
お姐様のお父様に引き取られました。」

 

白百合
「そうだったんですね…。
お父様からは戦争孤児だった紅葉を引き取った としか
聞かされていませんでしたわ。」

 

フェロー
「でも旧統合軍って事は…
少なくとも40~50年以上前だよね…。
紅葉ちゃんって実際はいくつなの…?」

 

紅葉
「人間の年齢では19歳ですわ。
ミュートは人間よりも見た目の年齢成長が遅いんですの。」

 

フェロー
「そ、そうなんだね~…。」

 

紅葉
「この研究施設の他にも旧統合軍の残党が
"非人道的な実験を繰り返している"施設は多数存在していました。

このグラウンド・ゼロ地方にかつて出現していた
サイバーソルジャーという兵士の成れの果てが居たのはご存じですか?」

 

フェロー
「えーっと…確か…、
CSガンナーやCSハンマーの事かな?
データベースには存在してるのは知ってるけど…。」

紅葉
「はい。その兵士達も元々はサイバーアップして
戦闘能力を強化した人間でした。

マスターさんのような
ビーストの兵士達と同じ感じですね。

しかし、研究所でさらにパワーアップさせる為、
身体に適合しないサイバーウェアや薬品類を
多数埋め込む実験を繰り返した結果、拒否反応で
心身に異常をきたし、自我を失い人々を襲うようになったそうです。」

 

白百合
「ノアの軍勢と対抗する為に
必死だったんですね…。」

 

フェロー
「旧統合軍は闇が深いね…。
そういえば二人はなんで軍に志願したの?」

 

白百合
「わたくしは、お父様が元々旧統合軍の軍人だったので
お父様に憧れ、軍に志願しました。」

 

紅葉
「私には家族がいません…。

ですから、お姐様を本当の家族のように
大切に思っています。
私が新統合軍に入ったのもお姐様と
ずっと一緒に居たかったからですわ。」

 

白百合
「紅葉…。」

 

フェロー
「本当に紅葉ちゃんはシロちゃんの事を
慕っているよね。羨ましいよ~…。」

 

白百合
「フェローさんは御姉妹は
いらっしゃらないんですか?」

フェロー
「一応姉がいるんだけど、私は小さい頃に親元を離れて
ずーっとトレーダー達と一緒に世界中を旅していたからね。

風の噂では、姉がハンターをやってるらしいんだけど、
今はどこで何をしているのか全くわからないね~。」

 

紅葉
「お姉様がいるんですわね。
どんな方だったんですか?」

 

フェロー
「ん~…、一言でいうと『ドジ』かな?」

 

白百合
「ふふ、フェローさんにそっくりなんですね。」

 

フェロー
「なっ!私はドジじゃないよ!!
ちょっと…おっちょこちょいなだけだよ~。」

 

紅葉
「それを『ドジ』って言うんですわよ。」
さ、そろそろ休憩しましたし、
引き続き中心部に向かいましょうか。

 

白百合
「そうですね。」

 

フェロー
「えっ…ちょ、ちょっと~…。
お~い…。」

 

To Be Continued…


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